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DC映画『ヴェノム』考察ネタバレ感想/ラスト結末は?最後の囚人の正体?

(興収/評価は随時)
ヴェノム 映画/ドラマ

スパイダーマン・シリーズの人気ヴィラン(悪役)が主人公です。違法実験を繰り返すライフ財団をあばこうとする記者エディは何かに寄生され「俺たちはヴェノムだ」と声が聞こえます。その正体と目的は?ライフ財団の陰謀は?続編あるの?(ネタバレ感想あらすじ↓)

映画名/邦題ヴェノム
日本公開日2018/11/2 [予告] 上映時間:112分
製作国アメリカ
原題/英題Venom
監督・キャストルーベン・フライシャー
キャスト
出演者
トム・ハーディ、ミシェル・ウィリアムズ、リズ・アーメッド、スコット・ヘイズ、リード・スコット
映倫区分日本:PG12(小学生指導必要) USA:PG-13
配給/製作
(画像出典)
ソニー・ピクチャーズエンタテインメント/コロンビア映画、マーベル・エンターテインメント、アラッド・プロダクションズ、マット・トルマック・プロダクションズ、パスカル・ピクチャーズ、テンセント・ピクチャーズ
日本興行収入22.5億円(年間23位
世界興行収入8.5億USドル [出典]
製作費1.0億USドル
平均評価
平均:100換算
*批評家と一般は単純平均
67私の評価は含まず)
シリーズ
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スパイダーマンSSU一覧

ネタバレ感想『ヴェノム』解説と評価

以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!

アメコミ(アメリカ漫画)スパイダーマン・シリーズのヴィラン(敵/悪役)で人気のある「ヴェノム」を主人公としたダークヒーローなファンタジー映画です。トビー・マグワイア主演の『スパイダーマン3』でも登場したけど、サム・ライミ監督はあまり思い入れがなかったようで魅力的に描かれませんでした。

今回は宇宙から来た寄生生物シンビオートがトム・ハーディ演じるエディと融合して、人間を食べたり、地球や人類を救おうと戦う物語です。第一印象は、日本マンガ『寄生獣』のミギーや古い作品では『ど根性ガエル』のピョン吉を思い出しました。

本来「最悪のヴェノム」がクズ人間エディにしつけられたり、その元恋人アン(ミシェル・ウィリアムズ)に寄生してシーヴェノムになったりして、人類を気に入ってしまうのが「かわいい」です。同類の幸せすら台無しにするほどの「強い愛」を感じます。

しかし1本の映画としては、前半ダレるし、ヴェノムとエディの関係性の変化が描ききれてなくて人類を守る理由が唐突に感じられたり、元恋人アンに魅力がなくダンを大切にしない姿が興ざめだったり、財団長ドレイクの信念が不明でセキュリティも甘すぎたり、アクションシーンが少なく、バトルも暗くて見づらかったりと残念な点が目立ちます。

エンドクレジット中の宿敵「カーネイジ」(ウディ・ハレルソン)登場シーンは続編への期待を感じさせるので、ぜひトム・ホランドのスパイダーマンと合流して「SSU(ソニー・スパイダーマン・ユニバース)」を盛り上げてほしいです。

スパイダーマン登場は?MCUとの合流は?

スパイダーマン ホームカミング』で演じたトム・ホランドとの合流話もありましたが、結果的に本作では登場しません。カメオ出演でも見たかったけど、あのコメディ全開路線と本作のダークさは合わないから良い判断だったとも感じます。

最近はシリーズ映画としては、ディズニーのマーベル映画(MCU)が一人勝ちに近いけど、ファンがクロスオーバーを楽しめる弊害として、ファン以外が追いついてこれない状況も見受けられます。それでも興行記録更新はすごすぎますが。

そんな中『ヴェノム』は完全に単独映画として成立してるので、予備知識なしで見るには最適です。日本では知名度の低さで苦戦しそうですが、世界興行収入では今年10位圏内に入りそうなので、カーネイジの出る続編も発表されそうです。

ただ続編では単独映画の良さはなくなりますね。ソニーズ・ユニバース・オブ・マーベル・キャラクター(SUMC)構想もあるようですが、DCユニバースの迷走ぶりを見ると前途多難に感じられます。

かわいい相棒とのバディムービー?

最悪のヴェノムはシンビオートの中ではダメな方みたいで、ライオットにも「絶対勝てない」と、のび太のような発言をします。その割には戦闘であまり劣ってる風に見えないのですが、そのダメヴェノムがクズ人間のエディに寄生して二人三脚となります。

冒頭で逃亡したライオットは優等生すぎるからか、相性の合う人間に出会えず最後はライフ財団リーダーのカールトン・ドレイク(リズ・アーメッド)に寄生するがコミュニケーションは少なく、寄生相性ぴったりのヴェノムほどの適合ではなかったのでしょう。

ダメ同士だけど相性が良くて1+1=2以上の力を発揮するキャラクターは、日本ではドラえもんとのび太以降も量産され続けてるので「王道」とも言えます。そして本作のエディとヴェノムのやりとりも「バディ・ムービー」として最高にかわいいです。

エディが敵に手を上げると「かっこ悪い」と言ったり、エディ「マスク!」ヴェノム「コピー(了解)」とSWATのマネしたり、高層ビルから飛べなくてエレベーターに乗るエディに「腰抜け!」と罵倒したり、元カノに「謝れ」とヴェノムが助言したり、寄生虫と言うとふくれたりします。

カワイイだけでいいの?R指定やめた功罪

ところでこの映画で本当に描きたかったのは、萌え要素やかわいさの感じられる「バディムービー」なのでしょうか?SNSやレビューサイトやブログの評価では「カワイイ」「萌える〜」「2人の関係が最高!」などの絶賛が多く、他のほめどころは少ないです。

本来はもっと「最悪」なダークヒーローを目指してた気がしますが、R指定をあきらめた時点で、シンビオートが恐怖で縛るイメージがなくなったのでしょうか。最近は『デッドプール』『IT イット』などR指定のヒット作もあるので、もっとダークな物語を観たかったです。

もちろんR指定にしないことにより、子どもやファミリーにも観られて興行収入も稼げて、続編やシリーズ化もできるというビジネスライクな考え方にも賛成しますが、途中で方向転換し大幅シーンカットしたようなのでアンバランスな仕上がりだと感じます。

ヴェノム 映画/ドラマ

キャラクターに魅力なし?吹き替え声優や主題歌は?

トム・ハーディー演じるエディとの「俺たちはヴェノム」感は良かったです。しかし元カノのアンにはかわいさを感じないし、敵ボスのドレイクも狂気の理由が描かれてなくて、キャラが薄っぺらすぎて全く魅力を感じられません。

エディを研究所に招き入れた女性研究員スカースや、エディと知り合いの新聞売りのホームレスおばさん、ライオットが宿主とした少女、ヴェノムが宿主としたワンちゃん、エディと仲良しのセキュリティおじちゃんにも、あと1つずつ登場シーンがほしいです。また、ヴェノムはライオットにかなりの劣等感を持ってますが、その理由の説明を少しでも聞きたかったです。

批判の絶えない芸能人タレント吹き替えですが、アンの中川翔子ことしょこたん、ヴェノムの中村獅童とも違和感なかったです。UVERworld主題歌「GOOD and EVIL」のことは後で知りました(気づかなかった)。

バトルやアクションはあっさりしすぎ?

最も印象的だったのは、バイクによるカーチェイスで、ヴェノムの特性を利用したシーンが斬新です。ヴェノムが人間と戦うシーンは何度かあるけど、人間相手ではほぼ不死身なので逆に面白みがないです。もっと捕食しながら戦えばヴェノムらしいのですが。

ラストバトルのライオット戦は、暗いし速いし黒いのでかなりわかりづらいし、両者とも知恵を使わない肉弾戦なのに痛さも感じられないのは残念です。しかもあっさり終了です。ヴェノムがライオットに吸収されても、アンが高周波を流すとすぐ復活するし。

このへんのアクションの撮り方は最初の『スパイダーマン』の頃に近いです。良くも悪くも。日本人は漫画やアニメでロジカルな戦闘を見慣れてるので、物足りなさを感じる人もいるでしょう。私もMCUの盛りすぎバトルの方が好みです。

ヴェノムがチョコを好きな理由は?ポテト注文の意味は?

エディがレストランに行くとヴェノムが「ポテトとチョコ」を注文しますが、生き物しか食べないのでは?と思ったかもしれません。しかしチョコレートでも、脳や内臓器官を喰った時と同じ栄養素フェネチルアミンを摂取できるという設定らしいです。

ポテトはエディの家にあったので、愛しい相棒が好きな食べ物だと思ったため注文したのでしょう。かわいいやつです(制作側はあざといけど)。

原作者スタン・リーのカメオ出演はどこ?

ラストでエディが歩いてる時、犬を散歩してるスタン・リーおじいちゃんが登場し「彼女を離すなよ」と忠告してくれます。ところでこの「彼女」って、アンのこと?シンビオートのヴェノムのこと?どちらなんでしょうね。私はヴェノムと感じましたが。

エンドロール後のオマケ映像は2つある?続編の可能性は?

オマケ映像の2つ目では、かなり長いエンドロールを見た後、公開予定のアニメ映画『スパイダーマン スパイダーバース』を少し見れます。ヴェノムには全く関係なくて興味がわかないので、このての宣伝はTV番宣と同じで逆効果に感じます。

オマケ映像の1つ目では、ウディ・ハレルソン演じる囚人が登場し、続編で「カーネイジ」の登場を予感させます。カーネイジは原作コミックでは、ヴェノムやスパイダーマンの最大の敵です。ということで、トム・ホランドが登場する可能性もありそうです。

ちみなにヴェノム続編はまだ正式アナウンスされてませんが、世界興行収入では成功してるし、トム・ハーディーやウディ・ハレルソンが数作契約してると発言したことから、何らかのヴェノム再登場映画は製作されそうです。追記⇒『ヴェノム2 レット・ゼア・ビー・カーネイジ』が2021年公開。

『ヴェノム1作目』ネタバレあらすじ

ライフ財団の宇宙船が、4体の寄生生物(シンビオート)を運ぶ途中で墜落し、1つは人間に寄生し逃亡します。財団長カールトン・ドレイク(リズ・アーメッド)は、宇宙で暮らせる人類を生み出すため、残り3体で人体実験をはじめるが失敗がつづきます。

クズなトムハーディーが最悪生物に?

手段を選ばない記者エディ・ブロック(トム・ハーディ)は、アン・ウェイング(ミシェル・ウィリアムズ)と恋人関係になるが、その目的はアンがライフ財団の弁護士をしてたからです。エディはアンのPCからライフ財団の陰謀を暴く情報を盗み出します。

エディがドレイクにその情報をぶつけると、記者を首になり、アンも事務所を追い出されて2人の関係も終わります。エディは就職先も決まらず生活も苦しくなります。そんな時、ライフ財団の研究員ドーラ・スカース(ジェニー・スレイト)が連絡してきます。

その手引きで研究所に侵入したエディは、知人マリアを救おうとして黒いタール状のシンビオート「ヴェノム」に寄生されます。その後、身体能力が向上し、頭の中で何者かの声が聞こえるようになります。食欲も増すが、死んだ生物では満足できません。

人を喰うヴェノムがかわいい?

アンの新恋人で医者のダン・ルイス(リード・スコット)はエディを調べると「死にそう」と言います。エディを気に入ったヴェノムは「俺たちヴェノムは力を合わせれば恐いものなしだ」と人間を頭から内臓まで喰おうとするので、エディがしつけます。

アンはヴェノムの正体を知り、弱点が特定周波数の音と火であるとも教わります。その音波でシンビオートを病院の部屋に閉じ込め、エディから引き離します。しかし空調から脱出してペットの犬に寄生し、それを見つけたアンに移ってシーヴェノムになります。

ヴェノムがエディと地球を救うの?

ライフ財団ではエディを導いたスカースも人体実験で失敗し、全てのシンビオートが死滅します。そこへ宇宙船から脱出したシンビオート「ライオット」の寄生宿主の少女が来てドレイクに寄生します。エディを拘束して拷問し、森で殺すよう指示します。

アンに寄生したシーヴェノムはドレイクの手下たちを始末して喰った後、キスしてエディに戻ります。ドレイクはライオットが宇宙の仲間たちを地球へ引き連れてくるのに賛成し、ライフ財団のロケット発射を部下達に準備させます。

ヴェノムはエディや地球人を気に入り、ライオットのねらいを阻止するべく勝ちめの低い戦いを挑むが、アンの高周波による助けがあっても負けてしまいます。ロケットに乗りこみ発射したドレイクですが、ヴェノムが自己を犠牲にしながら火だるまにします。

エディはアンと良い関係に戻るが、アンはダンとつきあい続けるようです。ヴェノムは生きてたようで、エディが悪人なら喰ってよいと言うと商店強盗を丸のみします。エンドロールの途中と最後に、2つのオマケ映像があります。

エンドクレジット後の1つ目は、殺人犯クレタス・キャサディ(ウディ・ハレルソン)が登場し、続編でカーネイジとの対決を予感させます。エンドロール後の2つ目は、来年公開予定のアニメ映画『スパイダーマン スパイダーバース』の特別映像が流れます。

私の評価 64/100(60が平均)

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