『ワイルドスピード スーパーコンボ』ネタバレ感想/ラスト結末は?敵の正体や目的は?妹も強い?
ワイルドスピードシリーズ9作目。スピンオフ。敵どおしのホブスとショウが、2人がかりでもかなわない最強の敵から激強のショウの妹を守ります。助けを求めるためホブスらはある場所へ向かい…。ハゲマッチョは肉弾戦強いが母親に弱い?(ネタバレ感想あらすじ↓)
映画名/邦題 | ワイルド・スピード スーパーコンボ |
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日本公開日 | 2019/8/2 [予告] 上映時間:136分 |
製作国 | アメリカ |
原題/英題 | Fast & Furious Presents: Hobbs & Shaw |
監督・キャスト | デビッド・リーチ(キャスト) |
映倫区分 | 日本:G(年齢制限なし) USA:PG-13 |
配給/製作 (画像出典) | 東宝東和/セブンバックス・プロダクションズ、クリス・モーガン・プロダクションズ |
日本興行収入 | 30.6億円 年間16位 |
世界興行収入 | 7.6億USドル [出典] |
製作費 | 2.0億USドル |
平均評価 平均:100換算 *批評家と一般は単純平均 | (興収・評価: 2024.8.17更新) 72(私の評価は含まず) |
シリーズ 関連作品 | ワイルドスピード一覧 |
登場キャラクター(キャスト/出演者)
- ルーク・ホブス(ドウェイン・ジョンソン。小山力也)元DSS(アメリカ外交保安部)の捜査官。巨漢ハゲマッチョ
- デッカード・ショウ(ジェイソン・ステイサム。山路和弘)元SAS(イギリス軍特殊部隊)所属。機敏ハゲマッチョ
- ブリクストン(イドリス・エルバ。山寺宏一)謎の組織から送られた最強戦士。ショウとは因縁がありそうだが…
- ハッティ・ショウ(ヴァネッサ・カービー。沢城みゆき)デッカードの妹。英国諜報部MI-6のエージェント
- マグダレーン・ショウ(ヘレン・ミレン。沢田敏子)デッカード、ハッティの母親。服役中
- マルガリータ(エイザ・ゴンザレス。たかはし智秋)マダムM
ネタバレ感想『ワイルド・スピード スーパーコンボ』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
ワイスピのスピンオフ!監督やキャスト
ワイルドスピードシリーズ[一覧]の9作目だけど、本筋から外れたスピンオフ(外伝)です。ワイスピの主役ドミニク(ヴィン・ディーゼル)は登場しない可能性が高そうですが、人気キャラ2人が大暴れします!
デヴィッド・リーチ監督は、俳優・スタントマンでもあります。『ジョンウィック』のプロデュースや共同監督を経て『アトミック・ブロンド』『デッドプール2』で監督を務めアクション映画に強そうです。
主役の2人はワイスピでおなじみハゲマッチョコンビで、ホブス捜査官(ドウェイン・ジョンソン通称ロック様)とデッカード・ショウ(ジェイソン・ステイサム)がバディとなって大暴れします。元は敵どおしでしたがどうなるのでしょうか。
前作『ワイルドスピードICE BREAK』で登場したステイサムの母親役ヘレン・ミレンも続投です。妹ハッティ役は『ミッションインポッシブル フォールアウト』で存在感出てたヴァネッサ・カービーが演じます。
そしてヴィラン(宿敵)のブリクストンをイドリス・エルバが見事に務めてます。『マイティソー バトルロイヤル』等マーベル映画MCUのヘイムダルでは活躍の場が少なかったけど、今回は準主役級にアクションもこなしてて必見です。
原題は?邦題『ワイルドスピード スーパーコンボ』どう?
原題は『Hobbs & Shaw』または『Fast & Furious Presents: Hobbs & Shaw』です。どちらの露出が多いのはわかりませんが、いずれにしろ邦題とは全く違います。ちなみにこれまでのワイルドスピードも原題はほぼ「Fast&Furious」です。
「スーパーコンボ(SUPER COMBO)」の邦題が発表された当初は否定派の方が多い感じでしたが、私は結構気に入ってました。そして実際に観ると、2人のハゲマッチョとイドリスエルバも含めて「スーパーコンボ」以外のタイトルはありえません。
簡単あらすじ(ネタバレなし)
ホブスとデッカード・ショウの2人に、CIAから協力要請です。MI6のハッティという女性が自分にうったウィルス兵器を回収せよという依頼です。任務は簡単ではなく、ハッティを追う謎の組織のブリクストンは人間ではかなわない強化人間です。
ホブスとショウは性格も生き方も考え方も全く違うので意見があわないが、ショウの妹ハッティを気に入ったホブスという関係性により、いがみあいながらも肝心な時には息があいます。敵組織エティオンに潜入したり、ホブスの故郷に戻ったり…
ワイスピ感なし?アクション満載バディムービー
DSS(外交保安部)ホブス捜査官のドウェイン・ジョンソンと、元SAS(英国特殊空挺部隊)デッカードのジェイソン・ステイサム以外は、ワイスピ(ワイルドスピード)キャラの登場はないし、会話でもほとんど出てきません。
本作『ワイルドスピード スーパーコンボ』の製作時に、ワイスピ主役のヴィン・ディーゼルと仲違いしたような報道もあったので、関係が修復不能なら今後は独立作として続いていく可能性もありそうです。
ワイルドスピードシリーズでは必ずあるカーレースもほぼないし、カーチェイスもアクションシーンの一部でありバイク以外は特徴的ではなかったです。それよりもマッチョ肉弾戦に重きがおかれています。
ジャンル的には「バディムービー」であり、元々敵どおしで水と油のようなホブスとショウがいがみ合いながらも、共通の目的達成のために協力して相乗効果を発揮します。タイプの違うハゲマッチョですが、バディぶりは見て楽しめます。
2人の会話はワイスピの雰囲気を継承してるけど、よりコメディ寄りだと感じました。そしてしつこく引っ張りすぎ。顔つきあわせていがみあうシーンが多く、その間ストーリーが止まってるのでテンポの悪さを感じます。
でもアクションが始まると何度も予想を裏切るほどの大仕掛けが見られ、ワイスピを越えてると感じました。格闘戦も多いし、ブリクストンのバイク芸は美しいし、縦列連結した車でニトロ使いヘリを引っ張るのは「ワイスピ感」あります!
サイボーグ級で先読みできる強化人間ブリクストンとのラストバトルでは、ホブスとショウの2人がかりでも圧倒されます。敵が1人を攻撃した時のスキをついて「1人が殴られ、1人が攻撃をヒットさせる」を交代で繰り返して倒す展開は楽しいけど「ブリクストン、1発でトドメさせよ」と思ってしまいます。
ホブスとデッカードショウの対比が面白い?
ドウェイン・ジョンソンのホブスは、元DSS(外交保安部)という警察的な機関に所属してて、アメリカのロスで娘と暮らしています。何事にも雑で荒っぽく、問題解決には重量級兵器や筋肉を使うことが多いので、筋トレが趣味です。
ジェイソン・ステイサムのデッカード・ショウは、元SAS(英国特殊空挺部隊)で、イギリスのロンドンで恋人を変えながらスタイリッシュな生活をしてます。格闘も強いが、スパイ活動や爆破工作など隠密や頭脳戦に長けてて繊細です。
ステイサムは目立たないよう行動したいのに、ザ・ロックことホブスは普通に目立ってしまい、それをネタに笑わせてくれます。乗る車も、ステイサムは車体の低いスポーツカーですが、ロック様は大きな4WD車です。
戦闘を筋肉でこなすホブスは尋問時もタトゥーの針でおどします。肉弾戦もスタイリッシュにこなすステイサムの尋問法は、窓から落とそうとするスパイスタイルです。
。シャンパンファイターとして最後まで割らずに多数の敵を倒すシーンは前作『ICE BREAK』での「赤ちゃん抱えながらバトル」を思い出します。
ビルからロープで降下する敵に対し、ホブスはロープで降りるだけではなくロープを離し自由落下で敵に追いつく豪快さ。ロープを使うと見せかけ裏切ったショウは、横のエレベーターで涼しい顔で降ります。ホブスに衝突されますが。
ホブスはこの時のことを根に持ってて、飛行機からのパラシュートダイブの時に、カウントより前にショウを放り出して仕返しします。別々の敵部屋に入った時も、巨漢1人をなぐって倒したホブスと、複数人を華麗に倒したショウで対称的です。
敵の目的と正体は?ホブスやショウを知る者?
敵実働部隊のボスは「悪のスーパーマン」ことブリクストン(イドリス・エルバ)です。彼は人類を滅ぼすためのウィルス兵器を奪おうとするが、イギリスMI6のハッティ(ヴァネッサ・カービー)が自分の体にウィルスをうったため、そのハッティを追います。
ブリクストンは、昔デッカード・ショウと同じ組織だった時、デッカードにより銃殺されたようです。その後、謎の組織により強化人間(半サイボーグ化)にされ復活したのです。『アイアンマン』のような顔の映し方が印象的。
ブリクストン所属の「闇の組織エティオン」はラストまで謎につつまれていますが、弱者など人類の半分を滅ぼそうとしてます。そのボスはなぜかホブスをよく知ってて、うらみも感じますが正体不明で終わります。シャーリーズセロンならベタですが。
ワイスピより本物ファミリーを大切に?
ワイルドスピードシリーズは「車やカーレースに魅了され意気投合した血のつながらないファミリー」が、毎回難解なミッションをクリアしていくストーリーが見どころです。「昨日の敵は今日の友」的にファミリーは拡大中です。
『ワイルドスピード スーパーコンボ』でもファミリー感は出してますが大きな違いは「血のつながる本物ファミリー」であることです。ジェイソン・ステイサムが母役ヘレン・ミレンに面会に行き、妹ハッティとの幼少期シーンも見れます。
ちなみに今回出てないけど、デッカード・ショウの弟は『ワイルドスピード EURO MISSION』の敵オーウェン・ショウ(ルーク・エヴァンズ)なので、とんでもない犯罪者家族です。デッカードとハッティの悪兄妹ぶりもよかったです。
ハッティのヴァネッサ・カービーは、強くてかっこいいしかわいいので、スーパーコンボ・ファミリーとして続編でも活躍しそうです。家族ではないけど終盤登場したマルガリータ(エイザ・ゴンザレス)とのバディも見てみたいですね。
ドウェイン・ジョンソンはかわいい娘と暮らしてるけど、南太平洋の島国サモアが故郷です。母親が長の大家族ですが、ホブスは家族や兄弟に嫌気がさしてアメリカにわたったようです。それがトラウマのようになってて娘にもいじられます。
終盤でホブスはハッティのウィルスを除去する装置を修理してもらうためサモアの故郷へ戻り、母の介入により兄弟ジョナらとも和解します。攻めてきたブリクストンらとの戦闘前には、伝統舞踏ハカまで見せてもらえます。
サモアの技術の方がアメリカより上、という設定は謎すぎますが、ホブスが故郷サモアのファミリーと協力して敵を倒す流れは「本物のファミリー映画」になった感じがして好きです。続編でもホブスファミリーが活躍しそうで期待できます。
デッドプール2からのカメオ出演?
デヴィッド・リーチ監督作『デッドプール2』からの友情出演的にライアン・レイノルズが出演してます。ホブスを勧誘するCIAエージェントですが、大した役割はないのにセリフはかなりあり、無意味に長すぎます。
ショウを勧誘したCIAエージェントも『デッドプール2』のXフォースに志願した超能力ない人間を演じたロブ・ディレイニーです。ウィルス兵器を開発してラストで火炎放射器をあびせてた科学者もリーチ監督作の常連です。
『ジュマンジ ウェルカムトゥジャングル』でロック様と共演したケヴィン・ハートもディンクリーとして出演しますが、これまた無駄な会話が多くて退屈した人もいそうです。その後少し役に立ったし、続編ではファミリー入りする可能性もありそうですが。
エンドロール前後のオマケ映像は?
ラストで、闇組織エティオンにより任務失敗したブリクストンは殺害されるが、断崖から海へ落ちたので電気ショート等で命が助かり、続編でロック様とステイサムと組む流れもありそう。キスしたホブスとハッティもファミリー確定ですね。ショウの母も刑務所脱獄しそうですし。
エティオンの謎ボスはホブスをよく知ってる者のようなので、ワイルドスピードシリーズ過去作ともつながりがあるかもしれません。エティオンを敵にするシリーズが展開されるのでしょう。
エンドクレジット前、CIAエージェント役のライアン・レイノルズが何かの任務中に負傷してもっと危ない兵器を盗まれたとホブスに連絡するが、エンドロールの途中で、負傷したのはウソだと明かして笑います。兵器強奪も嘘っぽいですね。
エンドロール後、ホブスはショウに周りを警官隊で囲んだと電話で伝えます。ホブスは裏切ったのでしょうか。それとも続編のミッションの始まりなのでしょうか。
『ワイルドスピード スーパーコンボ』私の評価と続編
ワイスピ感は減少したけど、むしろ単独映画シリーズとして独立してもいい内容です。ドウェイン・ジョンソンとジェイソン・ステイサムという、現代を代表するハゲマッチョが共闘するだけでもアベンジャーズ感がありお得です。
しかもヴァネッサ・カービー、イドリス・エルバ、ヘレン・ミレン、エイザ・ゴンザレス、サモア人達など豪華キャスト共演です。筋肉量と肉弾戦が多めで、無茶なカーチェイスや集団バトルなどアクション面ではワイスピ本家超え。
ついに本物の血を分けたファミリーと共闘するし、ホブスもショウも「強い母親」にかなわない感じが共通してていいですね。ただ、ストーリー上関係ない会話シーンが多いし長いのは気になりました。ライアン・レイノルズ必要でしたか?
謎の闇組織の宣戦布告で終わり、続編は確実に作られそうですが、本編のヴィン・ディーゼル陣営がワイルドスピードのブランドの使用を禁止しないか心配です。続編ではホブス&ショウの母や家族やブリクストンもまきこみそうで楽しみです!
私の評価 68/100(60が平均)
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