『ジュラシックワールド3 新たなる支配者』感想ネタバレ解説考察/結末は?少女の正体は?誰が生き残る?
ジュラシックワールド3作目で完結編。恐竜が世界中へ解放されて4年。オーウェン達は、さらわれた少女と子恐竜を救出へ。一方、旧知の博士3人は巨大企業の闇に迫る過程で少女と遭遇し…。主要恐竜の名前とランキングも!(ネタバレ感想あらすじ↓)
映画名/邦題 | ジュラシック・ワールド 新たなる支配者 |
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日本公開日 | 2022/7/29 [予告] 上映時間:147分 |
製作国 | アメリカ |
原題/英題 | Jurassic World: Dominion |
監督・キャスト | コリン・トレヴォロウ[キャスト] |
映倫区分 | 日本:G(年齢制限なし) USA:PG-13 |
配給/製作 (画像出典) | 東宝東和/Universal Pictures、Amblin Entertainment、Perfect World Pictures |
日本興行収入 | 63.2億円 年間6位 |
世界興行収入 | 10.0億USドル [出典] (歴代55位) |
平均評価 平均:100換算 *批評家と一般は単純平均 | (興収・評価: 2024.8.15更新) 63(私の評価は含まず) |
シリーズ 関連作品 | ジュラシックワールド一覧 前作『ジュラシック・ワールド 炎の王国』80.7億 |
キャラ・ランキング(キャスト/出演者)
個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者/声優)
私の恐竜ランキング↓もご参考に。
- メイジー・ロックウッド(イザベラ・サーモン。住田萌乃)旧ジュラシックパーク共同設立者の孫娘。クローン人間?
- オーウェン・グレイディ(クリス・プラット。玉木宏)旧ジュラシックワールドの元恐竜監視員&飼育
- クレア・ディアリング(ブライス・ダラス・ハワード。木村佳乃)旧ジュラシックワールドの元管理責任者
- ラムジー・コール(ママドゥ・アティエ。日野聡)バイオシン社の広報部長
- アラン・グラント(サム・ニール。菅生隆之)古生物学者。旧ジュラシックパーク事件の当事者。旧作パークに登場
- ケイラ・ワッツ(ディワンダ・ワイズ。伊藤沙莉)元空軍パイロット。現在は密輸業
- エリー・サトラー(ローラ・ダーン。井上喜久子)古植物学者。旧ジュラシックパーク事件の当事者。旧作パークに登場
- イアン・マルコム(ジェフ・ゴールドブラム。大塚芳忠)カオス理論の数学者旧ジュラシックパーク事件の当事者。旧作パークに登場
- ソヨナ・サントス(ディーチェン・ラックマン。高山みなみ)恐竜密売の闇市場に関わる女性
- ヘンリー・ウー(B・D・ウォン。近藤浩徳)旧ジュラシックパーク/ワールドの遺伝学者。恐竜を復活させた張本人
- ルイス・ドジスン(キャンベル・スコット。井上和彦)バイオシン社のCEOで科学者。旧作パーク1作目に登場
- バリー・センベーヌ(オマール・シー。安元洋貴)オーウェンの旧同僚。CIAエージェントに。ワールド1,2作目に登場
- フランクリン・ウェブ(ジャスティス・スミス。満島真之介)クレアの旧友。CIA職員に。ワールド2作目に登場
- ジア・ロドリゲス(ダニエラ・ピネダ 。石川由依)クレアの旧友。ワールド2作目に登場
ネタバレ感想『ジュラシック・ワールド 新たなる支配者』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
ジュラシックワールド完結編?前作までのあらすじ
『ジュラシックパーク』崩壊から22年後、インジェン社を買収した大企業は『ジュラシックワールド』で大成功。ウー博士が生み出した、DNA組替えで更に凶暴なインドミナス・レックスが、高知能で囲いを出たため園内はパニックに。
飼育員オーウェンは、インドミナスをヴェロキラプトルで狩る作戦に参加するが、逆にラプトルを操られ部隊全滅。が、絆を思い出したラプトル3頭と、クレアが連れてきたTレックスが共闘し、最後はモササウルスがインドミナスを捕食。
3年後、火山噴火で絶滅危機の恐竜を救うため、クレアはロックウッド財団の協力をえて島へ。オーウェンも、ラプトルのブルー捕獲で雇われたが裏切られます。クレア達とオーウェンは財団の船に潜入し、撃たれたブルーを救います。
財団の恐竜オークションを混乱させたオーウェン達を、ウー博士が生んだインドラプトルが襲うが、ブルーの活躍で串刺しに。メイジーは自分が、ロックウッドの娘のクローンと知り、似た境遇の恐竜達を救うため外界へ開放。
本作は『ジュラシック・パーク』含め6作の完結編的な位置づけです。単独でも楽しめるが『ジュラシックワールド』『ジュラシックワールド 炎の王国』『ジュラシックパーク』1作目は観てた方が、より理解できますよ。
ブルーに赤ちゃん?人と恐竜が共存する世界?
前作でイスラ・ヌブラル島から連れ去られたり自力で脱出した恐竜たちは、4年後、人間社会で大問題となり密猟者も増加。大企業バイオシン社は、イタリアのドローミティ山脈に恐竜を集め、その免疫から新製薬を研究中。
クレア(ブライス・ダラス・ハワード)とジアは、捕獲・繁殖された瀕死の子恐竜を救出。オーウェン(クリス・プラット)は、雪山で中型恐竜を捕獲し保護地へ連れ帰ります。2人はメイジー(イザベラ・サーモン)を養女として暮らしてます。
オーウェンが飼育・調教してたヴェロキラプトルのブルーも近くに生息。ブルーは無性生殖(単独で出産)で産んだ子ラプトル(後にメイジーがベータと命名)を育ててます。監視してた謎の傭兵団が、ベータとメイジーを拉致。
オーウェンは怒ったブルーを落ち着かせ、クレアの旧友のCIA員から情報を聞きマルタへ。旧同僚で現CIA潜入工作員バリーと再会し敵を追いつめるが、操られたアトロキラプトルに反撃されます。オーウェン、クレアは密輸業ケイラの飛行機でバイオシン社へ。
以上が序盤あらすじ。前作でメイジーが恐竜を救うために外界へ解放したが、火山噴火で壊滅したイスラ・ヌブラル島から自力で逃げた恐竜も多かったようですね。モササウルスは海に出て、漁業船が捕獲した魚を横取りしてました。
人間と恐竜は共存できてません。他の動物と同じく、人に害をなすのは駆除されたり隔離され、珍しい種は乱獲され密輸対象となってます。クレアとオーウェン達は、そんな恐竜たちを救って真に共存できる保護区を作ろうとしてます。
前作で「ロックウッドが作った、死んだ娘のクローン」と判明したメイジーは美少女に成長し、オーウェンとクレアが養父母となり半隔離で育ててます。メイジーがクローンというウワサは、ニュース番組でも流されるくらい世界中で有名です。
少ししか出番なかった女性サントスですが、捕まった後も後手でレーザーポインターを動かしたりと、かなり魅力的でした。アトロキラプトルも恐ろしさ充分でしたが、ぶつかりながら走る姿は既に軍事利用と同様でかわいそう。
バイオシン社の陰謀とは?敵の裏切り者は誰?
テキサスの農場で巨大イナゴが発生。古植物学者エリー・サトラー(ローラ・ダーン)は、イナゴはバイオシン社の作物だけ食わなかったと確信。旧友の古生物学者アラン・グラント博士(サム・ニール)に協力を依頼。
サトラー達は、バイオシン社にいる旧友のカオス理論数学者イアン・マルコム(ジェフ・ゴールドブラム)からの招待を受けます。バイオシン社では、広報部長ラムジーに案内され、マルコムから極秘でイナゴの場所を聞きます。
バイオシン社のCEOで科学者のドジスンは、サントス等を利用し世界中から恐竜を集めてます。また、ヘンリー・ウー博士を雇い、バイオシン産以外の作物を食いつくす巨大イナゴを作り出し、作物の供給権を独占しようと計画中。
サトラーとグラントは、マルコム博士やバイオシン社の広報ラムジーの協力もえて、巨大イナゴのDNAを入手。2人は、自力で逃げてきた少女メイジーとともに移動ポッドで脱出。メイジーはその前に、ベータも解放。
『ジュラシック・パーク』3部作の出演者グラント、サトラー、イアン・マルコムの3博士の再登場は、旧作ファンにはなつかしいでしょう。1作目で登場したルイス・ドジスンも、俳優は変更されましたが再登場。
ジュラシックワールド前2作で遺伝子組換え恐竜インドミナス・レックス、インドラプトルを作ったヘンリー・ウー博士は、シリーズのヴィラン的で毎回逃亡後に別の悪の大企業に雇われるがさすがに疲れきってます。
バイオシン社というかドジスンCEOのたくらみは巧妙に見えるが、バイオシン社の作物だけを食われなければ、サトラー博士でなくても計画はバレバレだと思うのですが…。イナゴを止める方法を先に用意してないのも理解不能。
メイジー出生の秘密?少女と子恐竜の誘拐目的?
前作で少女メイジーは『ジュラシック・パーク』設立協力者ベンジャミン・ロックウッドの孫娘として登場。しかしその正体は、若くして亡くなった娘シャーロット・ロックウッドのクローンだと明かされました。
メイジーもそれを知り、そのトラウマが前作ラストで恐竜たちを開放したきっかけとなりました。が、シャーロットと働いてたウー博士は、彼女が妊娠してた映像を見せ、メイジーはシャーロットが無性生殖で産んだ実子だと明かします。
シャーロットは遺伝子疾患により若くで亡くなりますが、同じ疾患の娘メイジーは遺伝子治療で完治させました。祖父ベンジャミンがメイジーをクローンと言った理由は、娘が無性生殖で産んだことを隠したかったから。
バイオシンCEOドジスンがメイジーとベータを誘拐した目的は、無性生殖で生まれた1人と1頭のDNAを解析し「一世代で絶滅するDNAを種全体に拡散する病原体」を作るためです。つまり、巨大イナゴを全滅させるため。
前作でモヤモヤした「メイジー=クローン説」がくつがえされたのは、本作『ジュラシックワールド3』で一番すっきりした部分。孫娘をクローンと言ったベンジャミンはひどいけど、病で精神的におかしくなってたのかも。
パートナーなしで出産できる「無性生殖」が本作のテーマの1つになってますが、実は『ジュラシック・パーク』1作目も原作小説では、パーク崩壊の最大の原因は「無性生殖」でした。本作は、そのテーマに回帰し薄く活用。
ドジスンCEOの結末は?過去作オマージュだらけ?
バイオシン社が空域防御ADSを解除したため、密輸業者ケイラの飛行機は翼竜ケツァルコアトルスに襲われ墜落。その前に脱出したクレアは恐竜から隠れながら森を進みます。不時着のオーウェン、ケイラは一命をとりとめ、氷湖を渡ります。
オーウェン、ケイラは、氷下から襲う恐竜ピロラプトルから逃げのび、クレアと合流。そこへ転落してきた車から、サトラー、グラント、マルコム、メイジーが出て、歴代主要人物が大集合!地上最大の肉食恐竜ギガノトサウルスも出現。
マルコムが、ギガノトサウルスの口に火を放りこんだシーンは、ジュラシックパーク1作目のオマージュかも。その後、ティラノサウルス・レックスが円状の噴水に映った光景も、歴代ジュラシックシリーズのロゴのオマージュ。
マルコムを追い出し、ラムジーに見限られたドジスンCEOは、イナゴに火をつけるが、逃げたイナゴが森を火の海に。ポッドで脱出したドジスンは、ディロフォサウルス3匹に囲まれ毒ををかけられえじきに。これも1作目のオマージュか。
ポッドを止められ廃坑でグラントがたいまつを持つ姿は、インディジョーンズのオマージュですね。『ジュラシック・パーク』1作目の監督で、今回も製作総指揮のスティーヴン・スピルバーグの監督作なので縁は深いです。
サトラーを森で襲った三本爪恐竜は「テリジノサウルス」。廃坑でメイジー達を襲ったのは「ディメトロドン」。氷の湖でオーウェン達を襲った泳げる赤い羽毛恐竜は「ピロラプトル」。森ではギガノトサウルスがTレックスを追い払い食物連鎖の頂点に。
結末は?生き残るのは誰?最終決戦の種は?
一同は協力して脱出を計画。オーウェン、メイジー、グラントは、興奮してる子ラプトルのベータを捕獲。メイジーの「私を見て!」がりりしかわいい。サトラー、クレアは空域防御ADSを動かすため他電源断へ。イナゴから逃げるのは二度目。
皆の脱出を邪魔するギガノトサウルスは、ティラノサウルス・レックス、三本爪のテリジノサウルスと三つ巴の戦いとなり、最後はTレックスとテリジノサウルスの連携でギガノトサウルスを串刺しに。一同はケイラが見つけた飛行機で脱出。
ウー博士はメイジーに協力してもらい、巨大イナゴを一世代で絶滅させる病原体を完成。サトラーとグラントは恋人に戻りそうな雰囲気。オーウェン達がベータを返すと、ブルーは喜び、一度振り返って去ります。
オーウェン、クレア、メイジー、サトラー、グラント、マルコム、ウーの主要人物は全員生き残りました。恐竜の主役ヴェロキラプトルのブルーとベータ、ティラノサウルス・レックスも生き残りました。またいつか会える日がくるのかな。
最終決戦は、序盤で活躍したアトロキラプトルかと思いきや、中盤でクレアを森で追いかけた三本爪が特徴のテリジノサウルスでした。前2作のインドミナス、インドラプトル、ラプトル3匹、モササウルス等と比べると見劣りですが。
というかラストバトルは3作とも同じ展開でやや飽き気味。ギガノトサウルスは、Tレックスより巨大ならもっと大きさを生かした攻撃を見せてほしかったかも。ブルーがバトルに参加しないのも、仕方ないけど物足りなかったです。
「人間と恐竜の共存方法」も描かれず残念でしたが、バイオシン社エリアがとりあえずの恐竜保護区に。恐竜たちは馬、象、渡り鳥、クジラなどとは共存を始めてるので、あとは人間だけという結論でしょうか。
登場した恐竜の魅力ランキング!ベスト10
あくまで個人的な本作登場の恐竜ランキングのベスト10です。
- ピロラプトル(氷湖の赤い羽毛)画像検索
- テリジノサウルス(三本爪)画像検索
- ディロフォサウルス(エリマキと毒)画像検索
- アトロキラプトル(レーザーで操られた)画像検索
- ギガノトサウルス(地上最大の肉食恐竜)画像検索
- ティラノサウルス・レックス(常連)画像検索
- ディメトロドン(廃坑で)画像検索
- 翼竜ケツァルコアトルス(飛行機を墜落)画像検索
- アロサウルス(闇マーケットの肉食恐竜)画像検索
- ヴェロキラプトル(活躍少なくて残念)画像検索
映画『ジュラシックワールド3 新たなる支配者』私の評価と感想
シリーズ完結編として、人間も恐竜もオールキャスト集合で「ジュラシック版アベンジャーズ」のようでした。映像技術の進化で恐竜がさらにリアルに動く様子は、圧倒的に映画館向き。物語よりも恐竜の再現性を楽しみたい映画です。
一方、完結編なのにストーリー面で恐竜が主役ではないのは大問題。恐竜博士たちを復活させたのに巨大イナゴのDNA入手?メイジーのクローン問題のいいわけ?魅力のないラスボスのドジスンに、罪を全て押しつけて断罪?
せっかく前作までで恐竜のトップアイドルとなった「ブルー」なのに、ラストバトルどころかほとんど出番なしだったのも残念すぎ。その子ベータも全く活躍しないし…。ベータを救うために立ち向かうブルーの勇姿が見たかったのに。
各種オマージュもしつこい。最大の不満は「人間と恐竜との共存」についてほぼ描かず、むしろ描写をさけてるように感じたのは期待はずれ。イナゴよりそちらだろという思いでいっぱい。ウー博士が逮捕されないのも疑問。
と不満点はあるが、美少女メイジーの表情の豊かさや、登場恐竜がどれも魅力的で、大スクリーンで彼らの再現ぶりを堪能するだけでも満足感は得られるため、今年1本だけ映画館で観るなら『トップガン マーヴェリック』か本作をおすすめ!
私の評価 67/100(60が平均)
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