映画『名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)』評価は?ネタバレ感想考察あらすじ/殺人犯は怪盗キッド?京極真の本気の空手

『名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)』あらすじ概要
名探偵コナン劇場版シリーズ23作目。舞台は初の海外。シンガポールの空手トーナメントで京極真を応援するため、毛利蘭や園子と工藤新一も入国。優勝者へのブルーサファイア「紺青の拳」を怪盗キッドもねらうが…。コナン不在?真犯人は?(ネタバレあらすじ↓)
映画名/邦題 | 名探偵コナン 紺青の拳(フィスト) |
日本公開日 | 2019/4/12 [予告↓]上映時間 110分 |
映倫区分 | 日本 G(年齢制限なし) |
映画監督 | 永岡智佳 [キャスト↓] |
配給/製作/画像 | ©東宝/トムス・エンタテインメント、V1Studio |
シリーズ/関連 | 名探偵コナン劇場版シリーズ [続編 >] |
日本興行収入 | 93.7億円(年間5位) |
平均評価★★★★★69(私の評価↓は含まず) |
『名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)』予告動画
キャラクター(キャスト/出演者。日本語吹き替え声優)
『名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)』ネタバレあらすじ
この先はネタバレありのあらすじです。続編前作や関連映画は、名探偵コナン劇場版シリーズ一覧もご参考に。
シンガポール、インフィニティプールで有名でマリーナベイサンズ・ホテルで、女性弁護士シェリリン・タンが背中を刺されて死亡すると同時に地下が爆発。犯罪心理学者レオン・ローは第一発見者だがアリバイがあり捜査に協力。
怪盗キッドが殺人犯?コナンがいない?(ネタバレあらすじ)
予備警察官リシ・ラマナサンはレオンの元弟子で、エレベーターで怪盗キッドの血まみれカードを発見。屋外の観光名所マーライオンからは血のような赤い水が放出されます。この地で近々「紺青の拳」をかけた空手大会が開かれます。
大会に招待された京極真を応援するため日本から、鈴木園子、毛利蘭、工藤新一、毛利小五郎がシンガポールへ。新一に変装した怪盗キッドに連れてこられた江戸川コナンは、とっさに蘭に現地人「アーサー・ヒライ」と名乗ります。
空手トーナメントのチャンピオンベルトに付けられたブルーサファイア「紺青の拳」は、19世紀に海賊船と沈んだとされた宝です。現地予備警察官リシ・ラマナサンと師レオン・ローは、新一(キッド)らに保管庫を見せます。
京極真vs怪盗キッド?犯人の狙いは?(ネタバレあらすじ)
その晩、盗みに入った怪盗キッドはレオン・ローと京極真に邪魔されコナンに救われます。キッドは殺人容疑をはらすためにコナンを連れてきたのです。空手トーナメントでは、京極真とレオンの側近ジャマルッディンが順調に勝ち進みます。
怪盗キッドはレオン秘書レイチェル・チェオングに変装して紺青の拳を盗もうとするが、台座から本物のレイチェルの死体が倒れ、殺人容疑者となります。京極と園子は襲撃され、入院した園子のため、京極は大会を棄権。
コナンとキッドは日本の灰原哀の助けもかりて事件の黒幕を調べます。レオンは都市計画で街を作り直すため、大会で紺青の拳を手に入れようとします。その時、日本の海運会社の大型船がシンガポールの街に突っ込んできて大惨事に…
ネタバレ感想『名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)』解説や評価レビュー
この先はネタバレありの感想考察です。続編前作や関連映画は、名探偵コナン劇場版シリーズ一覧もご参考に。
名探偵コナン初心者でも楽しめた?
名探偵コナン劇場版シリーズの23作目です。私は名探偵コナンシリーズは、漫画もTVも一切観たことありません。劇場版は評判良かった『名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)』だけ家で観ました。見せ場の連続に、さすが日本で最も興行収入を稼げる映画だと思いました。
『名探偵コナン 紺青の拳(こんじょうのフィスト)』を観た感想は、変装がミッションインポッシブル、格闘がドラゴンボールで、爆発がワイルドスピード!つまり面白いシーンの連続で多幸感にあふれていました。
登場キャラクターの背景などは知りませんが、セリフやナレーションでていねいに解説してくれるので、本作見るのに必要な人間関係はほぼ理解できました。単独映画として楽しめる工夫は、マーベル映画MCUと同様ですね。

見どころはシンガポール絶景・怪盗キッド対京極真・爆発と恋人達?
名探偵コナン劇場版では初の海外舞台ということで、映画開始前からシンガポール航空やシンガポール関連の広告が流れたのは新鮮でした。そして冒頭からシンガポールのマリーナベイサンズ・ホテル等の絶景が映し出されます。
映画中盤でもインフィニティ・プールからのロマンティックな夜景が見れたり、エンドロールやクレジット中には実物映像が流されたりと、シンガポール旅行に行きたくなるシーン山盛りです。人工物だけではなく自然も見たかったです。
そして予告編やポスターでも推してた「怪盗キッドvs京極真」の対決ですが、基本的にはキッドが逃げてばかりです。ちゃんとした勝負は最初に紺青の拳を盗みに入った時の1回だけでした。まぁキッドは空に逃げられるので勝負になりませんが。
映画コナンにはつきものの爆発ですが、前前作「から紅」でも爆発や火災が無駄に何回もありましたが、本作のラストは比較にならないくらい規模の大きい爆発が見られます。主要キャラは誰も死なないし、すぐ帰国できてるのはファンタジーですが。
「爆発」と対をなすくらい驚いたのは「恋愛要素の多さ」です。最近は人気洋画大作では恋愛要素があまり描かれなくなりました。特にアメリカは女性の社会進出が日本以上に進んでるし、強い女性を描く映画が増えてるのも影響ありそうです。
それなのに『名探偵コナン 紺青の拳』では、毛利蘭と工藤新一(偽物だけど)、鈴木園子と京極真のダブルデート状態で、そういうセリフやシチュエーションが何度もあって驚きます。女性客が多いのでその方がウケるのでしょうか。
毛利蘭が工藤新一(正体はキッド)にプールで甘えたり、鈴木園子がキッドをほめてる時に京極真が嫉妬したり、京極が園子をお姫様だっこやおんぶしてヒモで縛ったり、京極の額のばんそうこうの裏が園子との写真だったりとラブラブ要素満載です。
ミステリーとしては欠陥だがアクションは満足!
冒頭(アバンタイトル)から海外で殺人事件が起こり、テーマ音楽とともにコナンが子どもになった経緯や怪盗キッドや京極真について解説される流れは、初体験だからこそ爆アガりしました。本格ミステリファンとしても期待値上昇です!
しかし結果的にはミステリー要素はあるものの、視聴者に謎解きさせるストーリーではなく、とんでもSF科学や魔法まがいの奇術やファンタジー世界の武闘家が登場して「キメ台詞とキメポーズ」を披露しあうキャラクター重視の映画でした。
名探偵コナンが頭脳を発揮して推理することはほぼなく、それどころか犯罪者である怪盗キッドを助けたりします。そのキッドも強気発言のわりに失敗ばかりだし、真犯人や黒幕側のレオン・ローやリシも目的達成のために遠回りしすぎです。
名探偵コナンシリーズが抱える、決して傑作ミステリーになれない致命的な問題点は「絶対に死なない主要人物が多い点と、絶対に真犯人ではない人がいる点」です。例えば毛利蘭や小五郎や園子やキッドや京極は、死なないし犯人にもなりません。
もしこのタブーを破れれば、伝説的作品になるだろうし、意表をつく良質ミステリーになれる可能性もあるけど、子ども用作品では無理でしょうし、今のファン達は離れるでしょうね。連載があやうくなれば奥の手として使うかもしれませんが。
と、ミステリー作品としての不満を述べるときりないのですが、そもそも今回のはジャッキーチェン映画やワイルドスピードのような、格闘&爆発アクション映画として作られてるのでしょう。そういう視点では大満足です!
空手の達人である京極真のトーナメントでの鬼強ぶり、悪党たちとの戦闘、ラストでのドラゴンボールぽい必殺技など、限界ぶっちぎりの格闘アクションも楽しめました。サイヤ人だと判明しても驚かないし、宇宙人が攻めてきても倒せそう。
アーサーヒライとは?コナンは誰の味方?
コナンがとっさに名乗った「アーサー・ヒライ」は、シャーロック・ホームズの作者「アーサー・コナンドイル」(コナンもここから)と、江戸川乱歩の本名「平井太郎」からです。シンガポール在住の日系人という設定。
名探偵コナン劇場版シリーズも漫画もTVも観てないので理解できなかったのは「コナンは誰の味方」かということです。名探偵というくらいだから「法の味方」だと思ってたけど違うのでしょうか?
シンガポールへ不法入国させられたため、工藤新一に化けた怪盗キッドの言いなりになってますが、結果的にブルーサファイア紺青の拳(フィスト)を盗む犯罪を手助けしてます。法の味方なら逮捕されても事実を打ち明けるべきと思います。
『名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)』総括と今後のコナン
ミステリー好きにとっては物足りなさを感じたけど、ドラゴンボール的な見方やキャラクター作品としては良作と感じます。ただ、子どもも観る映画にしては、縦横まざった字幕が多用されすぎるし、恋愛ラブラブ要素も多いです。
初日から昨年の『名探偵コナン ゼロの執行人』の興行収入を超え、ついに100億円も目指せそうですが、「キラキラ恋愛要素が、オタク女子の取り込みを妨害するのでは?」とも感じます。むしろ好材料なのかな?
原作漫画も未読なので、黒の組織についてどこまで判明してるのか謎ですが、出版社が稼ぎたいうちは引っ張り続けるのでしょう。映画産業としてもコナンがなくなれば約100億円消し去るので、ドラえもんのように続いてほしいですね。そしてその資金で面白い邦画実写大作も制作してほしい!
- 名探偵コナン から紅の恋歌(ラブレター)
- 名探偵コナン 緋色の不在証明
- 名探偵コナン 緋色の弾丸
- 名探偵コナン ハロウィンの花嫁
- 名探偵コナン 灰原哀物語 黒鉄のミステリートレイン
- 名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)
続編前作や関連映画は、名探偵コナン劇場版シリーズ一覧もご参考に。
『名探偵コナン 紺青の拳(フィスト)』シリーズ順番・映画ランキングや映画賞

- 怪物の木こり 評価ネタバレ感想あらすじ最新作レビュー2023.11.30 ★★★★★
- マーベルズ 評価ネタバレ感想あらすじ最新作レビュー2023.11.12 ★★★★★
- 法廷遊戯 評価ネタバレ感想あらすじ最新作レビュー2023.11.13 ★★★★★
- ゴジラ-1.0 評価ネタバレ感想あらすじ最新作レビュー2023.11.11 ★★★★★
- ドミノ 評価ネタバレ感想あらすじ最新作レビュー2023.10.29 ★★★★★
- おまえの罪を自白しろ 評価ネタバレ感想あらすじ新作レビュー2023.10.21 ★★★★★
- ザ・クリエイター 創造者 評価ネタバレ感想あらすじ新作レビュー2023.10.22 ★★★★★
- 死霊館のシスター 呪いの秘密 評価ネタバレ感想あらすじ新作レビュー2023.10.14 ★★★★★
- 沈黙の艦隊 評価ネタバレ感想あらすじ新作レビュー2023.10.2 ★★★★★
- BAD LANDS バッド・ランズ 評価ネタバレ感想あらすじ新作レビュー2023.10.1 ★★★★★
- ジョン・ウィック コンセクエンス 評価ネタバレ感想あらすじ新作レビュー2023.9.24 ★★★★★
- ミステリと言う勿れ 評価ネタバレ感想あらすじ新作レビュー2023.10.2 ★★★★★
- 劇場版シティーハンター 天使の涙(エンジェルダスト) 評価ネタバレ感想あらすじ新作レビュー2023.9.11 ★★★★★
- MEG ザ・モンスターズ2 評価ネタバレ感想あらすじ新作レビュー2023.9.1 ★★★★★
- リボルバー・リリー 評価ネタバレ感想あらすじ新作レビュー2023.8.27 ★★★★★
- バービー 評価ネタバレ感想あらすじ新作レビュー2023.8.14 ★★★★★
- トランスフォーマー ビースト覚醒 評価ネタバレ感想あらすじ新作レビュー2023.8.7 ★★★★★
- キングダム 運命の炎 評価ネタバレ感想あらすじ新作レビュー2023.8.3 ★★★★★
- ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE 評価ネタバレ感想あらすじ新作レビュー2023.9.23 ★★★★★
- 君たちはどう生きるか 評価ネタバレ感想あらすじ新作レビュー2023.7.29 ★★★★★