ワンピース映画『ONE PIECE FILM RED』感想ネタバレ解説考察/結末は？ウタ出生の秘密？ラスボス倒し方？
ワンピース映画15作目。世界中に愛される歌手ウタの音楽の島エレジアでの初ライブに、ルフィ達や海賊が集まり海軍も警戒。しかしウタがシャンクスの娘と判明すると事態は大きく動きだし…。ラスボスは誰？ルフィとの過去？（ネタバレ感想あらすじ↓）
| 映画名/邦題 | ONE PIECE FILM RED |
|---|---|
| 日本公開日 | 2022/8/6 [予告] 上映時間:115分 |
| 監督･キャスト | 谷口悟朗［キャスト］ |
| 映倫区分 | 日本:G(年齢制限なし) |
| 配給/製作 （画像出典） | 東映 |
| 日本興行収入 | 203.3億円 （年間1位 / 歴代6位） |
| 世界興行収入 | 1.6億USドル [出典] |
| 平均評価 平均:100換算 | （興収･評価: 2023.11.22更新） 72（私の評価は含まず） |
| シリーズ 関連作品 | ワンピース映画一覧 |
キャラ･ランキング（キャスト/出演者）
個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名（キャスト/出演者/声優）
- ウタ（名塚佳織、歌: Ado）世界を魅了する歌姫。シャンクスの娘？
- シャンクス（池田秀一）赤髪海賊団の大頭。四皇
- ウソップ（山口勝平）麦わらの一味の狙撃手
- ヤソップ（小林通孝）赤髪海賊団の狙撃手。ウソップの父
- バルトロメオ（森久保祥太郎）バルトクラブ海賊団の船長。麦わら大船団2番船船長
- トラファルガー・ロー（神谷浩史）ハートの海賊団の船長。超人系悪魔の実「オペオペの実」の能力者
- モンキー・D・ルフィ（田中真弓）麦わらの一味の船長。空気を全くよまない
- ロロノア・ゾロ（中井和哉）麦わらの一味の剣士。「三刀流」の使い手
- コビー（土井美加）海軍の大佐。ルフィの旧友。見聞色の覇気の使い手
- サンジ（平田広明）麦わらの一味のコック
- ブルーノ（佐々木誠二）CP9諜報部員。超人系悪魔の実「ドアドアの実」の能力者のドア人間
- ナミ（岡村明美）麦わらの一味の航海士
- トニートニー・チョッパー（大谷育江）麦わらの一味の船医トナカイ。動物系悪魔の実「ヒトヒトの実」の能力者
- ニコ・ロビン（山口由里子）麦わらの一味の考古学者。超人系悪魔の実「ハナハナの実」の能力者
- フランキー（矢尾一樹）麦わらの一味船の大工。体の一部がサイボーグ
- ブルック（チョー）麦わらの一味の音楽家かつ剣士。超人系悪魔の実「ヨミヨミの実」の能力者で白骨
- ジンベエ（宝亀克寿）麦わらの一味の操舵手。ジンベエザメの魚人。魚人空手/柔術をの達人
- ベポ（高戸靖広）ハートの海賊団の航海士。シロクマのミンク。ウタの大ファン
- ゴードン（津田健次郎）音楽の島エレジアでウタを見守る謎の老人
- シャーロット・オーブン（木村雅史）ビッグマム海賊団。シャーロット家4男。超人系悪魔の実「ネツネツの実」能力者
- シャーロット・ブリュレ（三田ゆう子）ビッグマム海賊団。シャーロット家8女。超人系悪魔の実「ミラミラの実」能力者
- シャーロット・カタクリ（杉田智和）ビッグマム海賊団スイート3将星。シャーロット家次男。超人系悪魔の実「モチモチの実」能力者
- カリファ（進藤尚美）CP9諜報部員。超人系悪魔の実「アワアワの実」の能力者の石鹸人間
- ヘルメッポ（永野広一）海軍本部の少佐
- ボルサリーノ/黄猿（置鮎龍太郎）海軍の大将。自然系悪魔の実「ピカピカの実」の能力者の光人間
- イッショウ/藤虎（沢木郁也）海軍の大将。超人系悪魔の実「ズシズシの実」の能力者で重力を操る
ネタバレ感想『ONE PIECE FILM RED』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を！
映画『ONE PIECE FILM RED』の興行収入の推移
注目されてる映画『ONE PIECE FILM RED』の興行収入は以下（表内の色は1行毎に見やすくしてるだけ）。
- 公開1日目 8月6日（土）12億（1,232,095,230円/869,407人）
- 公開2日目 8月7日（日）10億（1,022,141,800円/710,145人）
- 公開02日間 興行収入22.5億円（観客動員数157万人）
- 公開08日間 50億（360万人）
- 公開09日間 64.7億（462万人）
- 公開10日間 70.6億（505万人）シリーズ最高
- 公開13日間 80億（570万人）
- 公開16日間 92.8億（9,281,365,450円/6,651,711人）
- 公開20日間 100億（720万人）
- 公開23日間 114.54億（820万人）
- 公開26日間 120億（860万人）
- 公開30日間 129.53億（929.8万人）
- 公開37日間 138億（13,868,544,850円/9,948,778人）
- 公開38日間 動員数1,000万人突破
- 公開46日間 150億（15,006,006,950円/10,764,822人）
- 10週連続 週末1位 167.76億（1,208万人）
- 公開93日間 180億（1,300万人突破）
映画15作目？監督や声優、新海誠の娘も？
原作漫画は言わずと知れた「週刊少年ジャンプ」で1997年から連載中の『ONE PIECE』（ワンピース）。2021年にコミックスの全世界累計発行部数4億9000万部を超え、単行本100巻、テレビアニメ1000話も突破の大人気マンガです。
ONEPIECE/ワンピース映画としては15作目で、原作者の尾田栄一郎が総合プロデューサーを務めるのは『FILM Z』『FILM GOLD』と3作目。
谷口悟朗監督は、アニメ映画としては『コードギアス』シリーズの監督、絵コンテ、構成などを務めたことがあるようです。
主要声優は、TVシリーズから続投。ウタの声優は名塚佳織、歌をAdoが。ゴードンは津田健次郎。新海誠の娘の新津ちせも聴衆の少女役で。山田裕貴、粗品、せいや等もゲスト声優を演じます。
時系列は？シャンクスの娘と暴露したのは誰？
世界中を魅了する歌手ウタが、音楽の島エレジアで初の公開ライブフェスを開催。満員の聴衆が訪れて麦わらの一味も参加。ウタが登場し魅力的な1曲目「新時代」を歌い終えると、ルフィがウタとハグし「ウタはシャンクスの娘」と暴露。
するとシャンクスの弱みであるウタを奪うため、クラゲ海賊団、ビッグ・マム海賊団や他海賊達も乱入。麦わらの一味がウタを守るが、ウタは謎の万能能力で海賊達を空中の五線譜にはりつけます。
ウタは海賊をやめないと宣言した麦わらの一味も捕らえるが、ルフィだけはトラファルガー・ローのシャンブルズで救われます。ウタの能力とエレジア島の「トット・ムジカ」を危険視してる海軍や世界政府のCP9も潜伏してたのだが…。
以上が序盤あらすじ。ウタがシャンクスの娘だと暴露したのはルフィ。空気をよまないにしても限度こえてますよね（笑）。潜伏してた海賊団はその情報を知ってたっぽいし、海軍や世界政府はもっと危険な情報を得てたようですが。
ウタの歌「新時代」はサビはかなりよくて頭に残りやすいです。ただサビ以外はさっぱりだし「新時代」に限らず歌ってる間の背景は手抜きに思えました。『竜とそばかすの姫』より先に観てれば感想違ったかも。
時系列は、ジンベエが麦わら海賊団の一味になってる点、ゾロが閻魔持ってる点、ナミがゼウス持ってる点、ルフィがギア5使った？点等から「ワノ国編」後と予想。
ただし、パンフのルフィ懸賞金は15億円なので、懸賞金が上がる前か更新前の出来事と考えられます。ビックマムの生死も疑問なので、ゾロの閻魔がなければ「ワノ国編」前も成立するが、パラレルワールド（原作とは別世界）の可能性も高そう。
ルフィとの過去？ウタが海賊船を降りた理由は？
ルフィは幼少期を過ごしたフーシャ村で、ウタと勝負を繰り返しました。ウタは、赤髪海賊団の船長シャンクスの娘として海賊船に同行してました。しかしある日、シャンクスは「ウタは歌の勉強のため船を降りた」とルフィに告げます。
しかし実際は、ウタは「音楽の島エレジア」の音楽家ゴードンの所に残されました。その理由は、ウタの能力で「トット・ムジカ」を再起動（歌唱）し世界を破壊しないように。また、全責任を追求される赤髪海賊団から引き離したかったのでしょう。
ウタは元エレジア国王ゴードンとの2人っきりで過ごし、10年間は外界から隔離されてました。しかし2年前、流れ着いた映像電伝虫を手に入れたウタは世界の惨状を知り、歌の配信で世界中にファンを作り始めるにつれ、自分の目的を見つけます。
ウタは、これまで原作漫画に登場してませんが、そもそも赤髪海賊団を語る機会が少なかったので違和感はありません。ウタが「ウタウタの実」の能力者になった時期は不明ですが「トット・ムジカ」を思い出させる島に残す方が危険なのでは？
ウタとゴードンを島で2人きりにしたのも疑問です。シャンクスは元国王ゴードンを信頼してるのでしょうが、その根拠が示されてないので。そして12年間も島に閉じこめたのもやりすぎ。シャンクスの性格なら「トットムジカ」ごとウタを引き受ける！と言いそうなのに。
ラスボスは誰？目的は？皆を救う方法は？
ラスボスはウタです！目的は、海賊に苦しめられた民衆を「新時代」に誘い、楽しく過ごせるように。ですが実際には、全世界の7割もの人々をウタの能力で眠らせて意識だけの世界で楽しませ、ウタの死で全て終わりにしようとします。
古代にエレジアで封印されたという歌唱「トット・ムジカ」は、ウタウタの実の能力者が歌うと、人々の心の闇の部分を具現化した「魔王」が出現。12年前に魔王が現れた時は、エレジア島の住民を抹殺しました。
様々な言語を読めるニコ・ロビンはエレジアの書物庫の天井画から「現実と夢の両面から同時攻撃すれば人々を夢から目覚めさせることができる」と解読。しかし現実への連絡手段はないため、シャンクスの到来を期待するのみ！
トットムジカや魔王が、3つの古代兵器プルトン・ポセイドン・ウラヌスの1つなら少しはアガったのですが、そうではありません。そもそも魔王が何を求めてるのかは不明だし、設定はかなり雑です。
ウタは、12年前にエレジア住民を全滅させた後、精神が壊れてしまったのではないでしょうか。発想は『ナルト』の「無限月読」ぽくてダークすぎます。そんな闇落ちしたウタを、そばで支えてあげなかったシャンクスは軽薄すぎ。
ウタは「ネズキノコ」（寝ずキノコ）を食べて、しばらく寝ないで「民衆に新時代」を楽しませようとします。このネズキノコが、ドラッグぽいのもウタの闇落ち表現を助長してます。
ウタ出生の秘密は？シャンクスの娘？ウソップ親子が活躍？
ウタはシャンクスの実娘ではありません。赤髪海賊団が奪った戦利品の中に赤ちゃんのウタが入ってて、シャンクス達が育てたのです。だから母親どころか父親も素性もいっさい分かりません。最初から歌は上手かったようです。
ウタが歌唱するトットムジカは、魔王を第一楽章、第二楽章、第三楽章と形態変化し強力になります。そんなウタを救うために赤髪海賊団はやって来ます。
実の親子であるウソップとヤソップ（赤髪海賊団）は心で会話し、見聞色の覇気で見つけた弱点を現実と夢であわせるよう仲間に指示。コビーやビッグマム海賊団も協力し、ルフィも一瞬ギア5（フィフス）ニカを覚醒？して魔王を破壊。
しかし間にあわずルフィ達も住民も目覚めません。ウタはシャンクスの薬を拒絶し、最後の力で歌って皆を意識の世界から戻します。海賊を捕らえようとする海軍の黄猿と藤虎の隊は、シャンクスが覇王色の覇気で気絶させ撤退させます。
ラストバトルは豪快でぜいたくで楽しかったです。前作『ONE PIECE STAMPEDE』は越えませんが。シャンクスの能力や実力はあまり見せてくれず残念でしたが、海軍の中将クラスまで気絶させる覇王色の覇気だけは見れて満足。
ウソップとヤソップが現実と夢で通じあえたのが、本作『ONE PIECE FILM RED』で一番エモいシーンでした。実の親子じゃないシャンクスとウタが通じあえなかったことと対比はしてないが、結果を比べると悲しいですね。
結末は？ウタの生死は？
ウタの歌で、世界中の眠った人々は目覚め始めます。しかしウタは力つきてぐったり。ラストで赤髪海賊団の船上で横たわってる姿が見れましたが生死は不明。シャンクスの薬を飲まなかったので、亡くなった可能性は高そうです。
ルフィたち麦わらの一味も目覚めてサウザンドサニー号で出発。意識の世界で動物化してたサニーを思い出したルフィは、サニー号をながめてニヤリ。
生死を明確にしない場合は生きてるのが前提の『ワンピース』なので、ウタが原作で再登場する可能性はあります。ただ、全世界に知れわたった罪を開きなおれるほどウタは強くなさそうなので『ONE PIECE FILM RED』限りの方がよさそう。
ワンピース映画『ONE PIECE FILM RED』私の感想と評価
『ONE PIECE』映画では、原作にはないバトルや共闘が見られるのが楽しみの1つです。今回はついにシャンクスとルフィの麦わらコンビが、全世界の7割と1人の女性を救うために共闘したのが胸熱。久々にコビーとヘルメッポも見れたし。
一方、AdoのPVのようで歌時間が長すぎて、物語もラストバトルも薄く物足りなかったです。前作『STAMPEDE』のインフレを止めたかったのかもですが、キャラの動きも会話も止める「歌」は、登場人物が多いワンピースとは相性悪そう。
ルフィ達が戦う戦場が、なんでもありの「夢のような意識世界」なのも盛り上がりに欠ける理由です。また、数々の闇落ちキャラを救ってきたルフィ達が、ウタを救えなかった展開もエモ度に欠けます。
ウタの凶行「人々を楽しい意識世界に閉じこめること」にも新鮮さはなく、ナルトの無限月読や『鬼滅の刃 無限列車編』の二番煎じ。仮想世界での歌は『竜とそばかすの姫』の方が効果的でした。
ウタが純粋な性格ゆえに闇落ちする姿は、つらくて泣きそうになりました。できれば生きててほしいし、ルフィ達が「海賊が民衆を苦しめない平和な世界」にするのを見てほしいですね。賛否はあるけど、ウタの歌と物語は観る価値ありです！
私の評価 61/100（60が平均）
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