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映画『ジョーカー』評価は?感想ネタバレ/父の正体は?悪のカリスマ誕生の真実とは?

映画 ジョーカー
タイトル/邦題 ジョーカー
日本公開 2019.10.4 [予告↓]上映時間 122分
映倫区分日本 R15+(15歳以上)USA R
製作国アメリカ
原題/英題Joker
映画監督トッド・フィリップス [キャスト↓]
配給/製作(C)ワーナー・ブラザース/ヴィレッジ・ロードショー・ピクチャーズ
シリーズ/関連DC映画シリーズとDCEU
日本興行収入19.9億円
世界興行収入5.4億US$(約603億円)
製作費0.55億US$(約60.5億円)
参考公式サイトWiki映画館
平均評価★★★★★86私の評価★★★★★74
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映画『ジョーカー』概要とあらすじ(ネタバレなし)

DCコミックスの映画化[一覧]だがオリジナルストーリー。アーサーは母の言葉「どんな時も笑顔で人を楽しませなさい」を胸に成功を夢見たがうまくいかず、母の手紙を盗み読みすると…。バットマンとの関係は?歴代ジョーカー比較は?(ネタバレあらすじ↓)

『ジョーカー』予告動画

キャラクター(キャスト/出演者。日本語吹き替え声優)

アーサー・フレック/ジョーカー(ホアキン・フェニックス)
コメディアンを夢見る青年。孤独だが優しい性格。笑い病
ペニー・フレック(フランセス・コンロイ)
アーサーの母。ウェイン家に務めてたことがある
マレー・フランクリン(ロバート・デ・ニーロ)
人気テレビ・コメディアン。アーサーのあこがれ
ソフィー・デュモンド(ザジー・ビーツ)
アーサーの隣人の女性
トーマス・ウェイン(ブレット・カレン)
大企業の経営者で大富豪。市長選に出馬
ブルース・ウェイン(ダンテ・ペレイラ=オルソン)
トーマスの一人息子。後のバットマン
アルフレッド・ペニーワース(ダグラス・ホッジ)
ウェイン家の執事

ネタバレ感想『ジョーカー』考察や評価レビュー

この先はネタバレありの感想考察です。続編前作や関連映画は、DC映画シリーズとDCEU一覧も参考にしてください。映画 ジョーカー

★★★★★ 74点/100(60が平均)

監督や主演ホアキンフェニックスと他キャストと賞

監督のトッド・フィリップスは、2009年にブラッドリー・クーパー主演『ハングオーバー!消えた花ムコと史上最悪の二日酔い』を監督・製作・出演して注目され、同作の続編2作でも監督・脚本・製作に関わっています。

トッド・フィリップスは『ジョーカー』で監督と共同脚本を務めてて、製作にはブラッドリー・クーパーも加わっています。脚本は『タクシードライバー』『キング・オブ・コメディ』に影響を受けているそうです。

その両作に出演したロバート・デ・ニーロは本作でも重要な役で出演しています。主演はレオナルド・ディカプリオに打診されたとも報じられましたが、『her 世界でひとつの彼女』の主演ホアキン・フェニックスが見事に狂気を演じています。

主人公の隣室の住人ソフィーを演じたのは『デッドプール2』でドミノ役を演じたザジー・ビーツです。陰と陽のアメコミ映画での出演になります。母ペニー・フレック役は、ベテランのフランセス・コンロイが演じます。

本作『ジョーカー』は、第76回ヴェネツィア国際映画祭で最優秀作品賞(金獅子賞)を受賞しています。米国アカデミー賞でのノミネートの可能性も高そうです。

DCでの位置づけは?マーベルとの比較は?

本作『ジョーカー』は、DCコミックス映画シリーズですが、コミックス内に原作のないオリジナル・ストーリーだし、独立作なので過去作を知らなくても問題ないし今のところ続編もありません。

バットマンの宿敵で善悪対称の存在であり、悪のカリスマであるジョーカーが誕生する過程を描く物語です。それなのにアメコミ・ヒーロー映画の要素はほとんどなくて、かなり濃密な社会派作品に仕上がっています。

90年代の映画バットマン・シリーズや、2000年代の『ダークナイト』で登場したジョーカーとは全く違う設定になっています。SF思考に慣れてる人なら、マルチバースや別の世界線と考るのがいいかもしれません。

大作映画では現在、MCU[一覧]を筆頭にマーベル作品がややコメディ路線で猛威をふるってて、ライバルのDCも『アクアマン』『シャザム』等で笑いを重視しつつあります。

しかしDCコミックスの強みは『ダークナイト』や過去のバットマンシリーズや『マンオブスティール』に代表されるように、人間の闇を追求する作品だと思っています。

今回の『ジョーカー』はその方面への復帰成功作品として語られそうです。監督は続編を作るつもりはないと発言してますが、ジョーカーでなくてもDCEUのユニバースを放棄してでも、今後もダーク・ファンタジーを期待したいです。

歴代ジョーカー比較は?

DC映画シリーズやDCユニバース[作品一覧]では、何人もの俳優が狂人ジョーカーの演技に挑戦してきました。私が最も評価したいのは『ダークナイト』のヒース・レジャー版です。

ヒース・レジャーは今回の『ジョーカー』とは違い、冒頭からラストまで「狂った悪のカリスマ・ジョーカー」を演じて、その影響かどうかさだかではないけどアルコールや薬物などの摂取により公開前に亡くなっています。

死亡後、アカデミー賞の助演男優賞を受賞し、他にもゴールデングローブ賞で助演男優賞など数々の賞に輝き、今でも伝説の俳優として語りつがれています。

それより前の1989年公開『バットマン』ではジャック・ニコルソンが、バットマンに追われて薬品に落ちて誕生したジョーカーを演じました。最初から悪人だったという点が今回と違います。顔が一番怖いのはジャック・ニコルソン版です。

2016年公開『スーサイドスクワッド』でのジョーカーは、役にのめりこむことで有名なジャレット・レトが演じました。狂気は前述の2人にはかなわないけど、ハーレイ・クインとの狂ったカップルぶりは印象的でした。

『ジョーカー』を演じたホアキン・フェニックスは、上の3人が演じた「犯罪者の帝王ジョーカー」ではないため単純比較はできませんが、普通の生活をしたいだけなのに上手くいかない姿から、狂っていく過程の演じ分けが狂気じみてます。

楽しくもなく、むしろ悲しい時にさえ笑ってしまう「笑い病」は普通の笑いではないため、高度な演技が求められそうですが、ホアキン・フェニックスは全く違和感なく魅せてくれます。「泣きながら笑う」姿には、心底ふるえました

2019年は洋画の当たり年で個人的にも良い作品に恵まれてますが、『ジョーカー』はストーリーやアクションやミステリ的な意外性は他に劣るけど「最も心の奥深くをゆさぶられた」映画です。R15指定は心への暴力を警告したのでしょう。

『ジョーカー』のテーマとは?アメコミ映画か?

ジョーカーはアメコミ(アメリカン・コミックス)で描かれた悪役(ヴィラン)なので、本作『ジョーカー』もMCU[一覧]と同様にアメコミ映画という位置づけです。

ただしヒーロー映画ではなく「ジョーカー」というキャラだけをアメコミから借りた、社会派サスペンスとして見た方がよさそうです。一方で「悪のカリスマ・ジョーカーの誕生」と同時に後の「ヒーロー・バットマンも誕生」してるので、ヴィランとヒーローの同時誕生物語の側面もあります。

主人公アーサー(ホアキン・フェニックス)は貧困層の中でも下層で、病気の母を養うため、コメディアンになる夢に向かって「ネタ帳」を更新しています。しかし脳障害の「笑い病」等のせいで仕事も失い、殺人も起こしてしまいます。

本作のテーマは「狂気の種を発芽させたのは人々の無関心」「一度貧困層に落ちると機会も与えられず負の連鎖」「極度の貧困を抜ける方法は、精神を病むことのみ」「誰が悪いのか?富裕層か貧困層か社会か?」などが思い浮かびます。

逆に「狂気の種」があったとしても、アーサーが求めた「優しい言葉とハグ」などの愛情があれば、一生発芽せずにすんだのでしょう。または正義のヒーローが先にいれば、ピエロは生まれなかったかもしれません。

バットマン(ブルース・ウェイン)との関係性とは?

アーサーの母ペニー・フレックは、昔トーマス・ウェインの屋敷で働いていたようで、何度も手紙を書いて貧しい暮らしから脱出できるよう援助を求めていました。しかし返事はきません。トーマスの息子こそ、後の宿敵バットマンです。

仕事を解雇されてもピエロのメイクをしたアーサーは、女性にからむ富裕層の男性3人の前で大笑いしたため暴行されます。アーサーはとっさに1人を撃ち殺し、逃げる2人も射殺して逃げます。その3人は、トーマスの会社の社員でした。

母ペニーの手紙を盗み読みすると、アーサーが母とトーマスとの子であると書かれてて、屋敷へ行くが若かりし執事アルフレッド・ペニーワースに追い返されます。トーマスの息子ブルース・ウェインに渡した手品用の花も返されます。

同じトーマスの子なのに、屋敷の門を隔てて何不自由なく暮らすブルースと、貧困にあえぐ自分との違いに納得できないアーサーは、観劇中のトーマスに接触します。しかし求めたハグの代わりに顔面をなぐられ、母は精神病院にいたと教えられます。

精神病院で昔のカルテを奪って読んだアーサーは、自分がトーマスの息子であるという「貧困脱出の唯一の望み」を絶たれて、逆に母への憎悪が増して病院で母を窒息死させます。

その後、アーサーとウェイン家との接触はありません。ラストで富裕層への暴動中、逮捕されたアーサーが救い出されて「ジョーカー」になった時、トーマス・ウェインと妻がピエロの暴徒に射殺され、ブルースが立ちすくみます。

貧困最下層のアーサーが悪のカリスマ・ジョーカーになっていった裏側で、富裕層上層のブルース・ウェインが正義のヒーロー・バットマンに近づいていく過程は対照的です。

本作では、ブルースの父トーマスが市長選に挑む姿が見られます。社員3人が殺害された時は「貧困層はピエロの仮面がないと犯罪もおかせない」と貧困層を見下した発言をしてて、今までの「貧困層の味方」というイメージは消し飛びました。

アーサーの出生の秘密は?笑い病の原因は?

アーサーは貧困ながらも病気の母を養ってますが、その母がかつて働いてた富豪トーマス・ウェインへの手紙から、自分がトーマスと母との子だと思います。しかしトーマスに、母が入ってた精神病院を教えられ調べると出生の秘密が判明します。

アーサーは養子で母と血がつながってないこと、母の恋人ヒーターに頭をなぐられ、母が止めなかったこと等を精神病院のカルテからつきとめます。つまりアーサーの両親は不明で、「笑い病」の原因は母と恋人が作ったことがわかりました。

アーサーがジョーカーになった理由とは?

ひとことで言うと、これまでも今後も人生でハッピーと思える瞬間が一度もないからでしょう。コメディアンを目指しながら道化師の仕事をしてたが、悪ガキに看板を壊され暴行され、同僚に渡された銃のせいで仕事も解雇になります。

電車では富裕層の男性3人に暴行され射殺してしまい、父だと思ったトーマス・ウェインには顔面をなぐられ、母の実子ではなく養子と判明し、母の昔の恋人の暴力が笑い病の原因だとわかり、暴力を止めなかった母をうらんで窒息死させたり。

銃のことをかばってくれなかった同僚を殺害したり、隣人ソフィーと愛し合ってたのが妄想だったり、敬愛してたTVコメディアンのマレー・フランクリン(ロバート・デ・ニーロ)に笑いのネタにされた後、放送中に銃殺したり。

これだけ悪いことがつづく人生を体験すれば、誰でも狂いそうです。しかもアーサーには笑い病や脳疾患など「狂気の種」もあったので、普通から悪に堕ちた時の振り幅が大きかったのでしょう。

どこまでが妄想だったのか?

血がつながってないことが判明したアーサーと母ペニーですが、妄想クセがあるのは共通点です。アーサーのは、幼児虐待やネグレクトが原因だと思うので、やはりペニーの責任なのですが。

母ペニーは、雇い主だった富豪トーマス・ウェインに愛されてて、2人の間の息子アーサーの存在を世間から隠すためにトーマスと別れて暮らしていると妄想してます。しかしこれが事実である可能性も考えられます。

ペニーの考えが妄想である、という証拠は精神病院のカルテのみなので、トーマスの財力で偽装することはできたかもしれません。とはいえ真実は闇だし、本作『ジョーカー』でもこの点に関しては重要視してないのでやはり妄想と考えます。

アーサー最大の妄想は、母が「いつでも笑顔で人を笑わせなさい」と言ったことです。このセリフが原動力となってコメディアンを目指してるのですが、母ペニーは知らない感じです。忘れたのだとしても、その程度の言葉だったことになります。これが判明した時にはゾッとしました。

アーサーは隣人ソフィーと恋仲になり、頻繁に一緒の時を過ごしてましたが、その全てが妄想だったのは本作一番の驚きです。思えばエレベーターでソフィーが頭を撃つふりした以降が、アーサーだけの妄想だったのでしょう。

アーサーは尊敬するコメディアンのマレー・フランクリンのショーで舞台に呼ばれて「私の息子ならどんなにうれしいか」と言われた妄想もします。しかし実際には笑いのネタにされただけで、アーサーは放送中にマレーの頭を撃ち抜きます。

『ジョーカー』ラストと私の評価と続編

マレーを撃ったアーサーことジョーカーは警察に逮捕されるが、富裕層に抗議するピエロの暴徒たちに助けられ、リーダーとしてあがめられます。その後、精神病院でカウンセリングを受けてますが、靴の底に血をつけて脱獄しそうな感じです。

幼児虐待やネグレクトを受けながら愛を感じずに育ったアーサーが、成長後もハッピーを感じず生きた物語には、涙が出るとか感動とかそういうのではなく、心の奥深くがゆさぶられて、叫びたくなったほどです(カラオケBOXへGo)。

ジョーカーになった時点で、アーサーは第2の人生とかそういうレベルではなく死んだのでしょう。皮肉にもその死後、多くの者を笑わせたいと思ってたアーサーの望みは叶い、多くの犯罪者を楽しませるジョーカーが誕生したのです。

観た後にぐったりくる映画はあるけど、救いのない『ジョーカー』はその中でも群を抜いています。当分は観たくないけど、また観たくなるだろう映画でもあります。

監督は否定してるけど、多くの人が望めば続編も制作されることでしょう。『ダークナイト』を越えるような作品になれば、今度こそ心がやられそうですが期待したいです!

続編前作や関連映画は、DC映画シリーズとDCEU一覧も参考にしてください。

『ジョーカー』シリーズ順番・映画ランキングや映画賞

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ゆめぴょん(仮名・管理人/執筆/映画好き)
ゆめぴょん@ピクシーン
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