『ジョーカー2/フォリ・ア・ドゥ』考察ネタバレ感想/ラスト結末は?裁判の結果は?
前作『ジョーカー』の2年後。アーカム病院の患者アーサー・フレックは、ジョーカーに心酔する女性リー・クインゼルと出会い妄想と狂気を拡散させていき…(ネタバレ感想あらすじ↓)
映画名/邦題 | ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ |
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日本公開日 | 2024/10/11 [予告] 上映時間:138分 |
製作国 | アメリカ |
原題/英題 | Joker: Folie a Deux |
監督・キャスト | トッド・フィリップス[キャスト] |
映倫区分 | 日本:PG12(小学生指導必要) USA:R |
配給/製作 (画像出典) | ワーナー・ブラザース映画/DCスタジオ、Joint Effort Production |
日本興行収入 | 11.3億円 (年間29位 |
世界興行収入 | 2.0億USドル [出典] |
平均評価 平均:100換算 *批評家と一般は単純平均 | (興収・評価: 2024.11.19更新) 59 |
シリーズ 関連作品 | DCU/DCユニバース一覧 前作『ジョーカー』50.6億 |
参考・出典 | 公式サイトWiki上映映画館 |
キャラ・ランキング(キャスト/出演者)
個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者/声優)
- リー/ハーリーン・クインゼル/ハーレイ・クイン(レディー・ガガ。村中知)アーカム州立病院の音楽療法に参加する女性
- アーサー・フレック/ジョーカー(ホアキン・フェニックス。平田広明)元道化師の犯罪者。獄中でリーと出会い…
- メアリーアン・スチュワート(キャサリン・キーナー。塩田朋子)アーサーの弁護士
- ジャッキー・サリヴァン(ブレンダン・グリーソン。斎藤志郎)アーカム・アサイラムの看守
- ソフィー・デュモンド(ザジー・ビーツ。種市桃子)アーサーの元隣人
- ゲイリー・パドルズ(リー・ギル。越後屋コースケ)アーサーの元同僚の小人症の道化師
- ハービー・デント(ハリー・ローティー。山田裕貴)アーサーを起訴するゴッサム・シティの新任地方検事
- パディ・マイヤーズ(スティーヴ・クーガン。木下浩之)人気テレビタレント
ネタバレ感想『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』の監督やキャストは?
映画『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』はDC映画『ジョーカー』の続編2作目です。
監督のトッド・フィリップスは、前作『ジョーカー』以外に『ハングオーバー』シリーズ3作や『アリー/スター誕生』等でも監督・脚本・制作に関わってきました。
主演のホアキン・フェニックスは『カモン カモン』『ナポレオン』『ボーはおそれている』等、レディー・ガガは『ハウス・オブ・グッチ』『アリー/スター誕生』等に最近出演。
前作『ジョーカー』簡単ネタバレあらすじ
1981年、貧富の差が拡大するゴッサム・シティ。道化師アーサー・フレックは緊張すると発作的に笑う病気でカウンセリングを受診中。不良にからまれたりしながら宣伝ピエロで稼ぎ、母ペニーとつつましく生活。TVのコメディアンになるのが夢。
同僚の小人症ゲイリーは親切。アーサーは同僚ランドルから護身用にと渡された拳銃のせいで離職。気落ちしたアーサーは、地下鉄で女性にからんでたエリート・サラリーマン3人に暴行され反射的に射殺。それが報道されると貧困層から支持されます。
アーサーは母ペニーの手紙から、自分の父が町の大富豪トーマス・ウェインと思い豪邸を訪問。その息子ブルースと会えるが執事アルフレッドに妄想だと言われます。後日トーマスの話やアーカス精神病院の記録から、養子だったアーサーはペニーとその恋人に虐待されてたと判明。
アーサーは母を殺害し、自分をジョーカーと呼んだ憧れコメディアンのマレーを生放送の共演中、理解されず射殺。興奮した貧困層は街で富裕層を暴行。ウェイン夫妻も射殺されます。逮捕されたアーサーは精神病棟でも誰かの血を流します。
タイトル『フォリ・ア・ドゥ』の意味は?
タイトルの「フォリ・ア・ドゥ」の意味はフランス語で「Folie à deux(2人狂い)」。妄想を持つ1人と親密に結びつく1人が、外界からの影響が少ない環境下で共に妄想を抱いてしまう感応精神病のこと。複数人に感染・共有されることもあり。
本作『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』では、ジョーカーからハーレイ・クインへ、そして聴衆・大衆に感染していく様子が描かれます。または、リーの狂気性がアーサーに伝搬していきジョーカーを覚醒させていく解釈もできそう。
ハーレイ・クインとの出会いは?リーの正体は?
獄中で看守たちから虐待されてるアーサー・フレックはガリガリにやせて物静かでびくびく過ごしてます。ある日、音楽療法に参加中の女性リーが頭を撃ち抜くしぐさを見せ、アーサーは一目ぼれ。リーもTVショーでジョーカーに一目ぼれしたとか。
おとなしいアーサーは看守たちから音楽療法への参加をゆるされ、リーことハーリーン・クインゼルと親密に。それにつれアーサーは、夢や妄想の中で歌い踊るミュージカルシーンを体験し恋愛を加速。リーはジョーカーの狂気性にひかれます。
リーは両親が亡くなったとアーサーに話したが嘘。終盤 弁護士によると両親は健在で父親は医者で裕福な家庭とのこと。リーも精神科医を目指しており、アーカム病院にも自分の意志で入り、いつでも出られる立場らしい。
ジョーカーの正体とは?裁判結果とリーとの結末は?
アーサーの弁護士は「ジョーカーとはアーサーの幼少期のトラウマが生んだ別人格」を主張し罪を軽くしようとするが、アーサーはジョーカーも自分だと思ってます。ただ、ピエロメイクすると明らかにIQ上がってるので多重人格説が有力かも。「今日はジョークがない」はジョーカーではないことを表してそう。
裁判中アーサーは、身近な人達が「アーサー」に無関心で「ジョーカー」ばかりフォーカスされることにいらだち、弁護士を解雇してピエロメイクのジョーカーで1人で裁判に挑みます。しかし支離滅裂でジョーカーを否定し6人目の母の殺人まで自白して有罪確定。
と同時に裁判所が爆破(リーが爆破?)されアーサーは脱獄。階段上でリーと再会するが「ジョーカー」にしか興味ないリーはアーサーに別れを告げます。唯一の心の支えだったリーを失ったアーサーはあっさり逮捕され再び刑務所へ。
『ジョーカーフォリ・ア・ドゥ』ラスト結末は?アーサーの最後
ハーレイ・クインに失恋し再逮捕されたアーサーは気落ち。看守から面会をつげられ向かうアーサーは、若い囚人にジョークを聞かされた後に刺されて倒れます。看守は何をしてるのか?と思ったが、若い囚人にナイフを渡したのは看守かも?
アーサーの生死は不明なまま映画は終わりますが、続編があるならこの事件によりジョーカーが覚醒する可能性もありそう。ただし現在のところアメリカも日本でも興行収入は低調なのでジョーカー3制作は難しいかも。
映画『ジョーカーフォリ・ア・ドゥ』ネタバレ感想と私の評価
前作『ジョーカー』には熱狂したわけではないが、苦しい境遇のアーサーが次々と困難にあいやがて狂気を爆発させる姿に窮屈な現代性を感じ良作だと思いました。だから続編にもそれなりに期待。
普段ミュージカル映画は劇場で観ないほど、そのジャンルには興味を持てないので、まずはミュージカル全開の妄想に退屈。それでも物語がよければ…と期待したが、いっこうに悪のカリスマになる気配はなく、最後もアーサーのまま退場でがっかり。
熱狂しすぎた信者に「目を覚ませ。これが現実だ」とか「『ダークナイト』のジョーカーなんて漫画のキャラだ」と主張したいトッド・フィリップス監督や制作陣の言いたいこともわかるが、別アプローチで納得させてほしかったですね。
歌って踊ってが繰り返される以外は、映画じたいはよくできてるしアーサー・フレックの人生としても興味深いので、これはこれでありだがそれならジョーカーとハーレイ・クインを使う必要はなかったのでは?人気素材を使った同人誌のようで困惑。
リーもジョーカーも失った孤独なアーサー・フレックが脱獄もせず狂気に支配もされずに床にうずくまるラストも期待してたのと全く違いました。ただ、この事件によりジョーカーが覚醒するような続編があるなら期待したいかも!
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