映画『マグニフィセントセブン』評価は?ネタバレ感想考察/荒野の七人リメイクの西部劇は人種混合

『マグニフィセントセブン』あらすじ概要
アメリカ西部ローズ・クリークでは、鉱山の金鉱の独占をねらうバーソロミュー・ボーグの悪行に悩まされている。夫を射殺されたカレンは、サム・チザムの腕前を見て雇い、サムはガンマンや先住民や流れ者なども仲間にして、計7人の用心棒でボーグを倒すために町へ乗り込むのだが..(ネタバレ感想考察↓)
映画名/邦題 | マグニフィセント・セブン |
原題/英題 | The Magnificent Seven |
日本公開日 | 2017/1/27 [予告↓]上映時間 133分 |
映倫区分 | 日本 G(年齢制限なし)USA PG-13 |
製作国 | アメリカ |
映画監督 | アントワン・フークア |
キャスト 出演者 | デンゼル・ワシントン、クリス・プラット、イーサン・ホーク、ビンセント・ドノフリオ、イ・ビョンホン |
配給/製作/画像 | ©ソニー・ピクチャーズエンタテインメント/Lスター・キャピタル、ヴィレッジ・ロードショー・ピクチャーズ、ピン・ハイ・プロダクションズ、エスケイプ・アーティスツ |
日本興行収入 | 公表後すぐ更新(興行収入ランキング) |
世界興行収入 | 1.6億USドル [出典] |
製作費 | 1.1億USドル |
平均評価★★★★★70(私の評価↓は含まず)
|
『マグニフィセント・セブン』予告動画
ネタバレ感想『マグニフィセントセブン』解説や評価レビュー
この先はネタバレありの感想考察です。他の映画はおすすめ映画ジャンル別も参考にしてください。
『マグニフィセント・セブン』ネタバレ感想の総評
いちお『七人の侍』『荒野の七人』のリメイクらしいけど、それらを見てなくても楽しめますし、キャラの造形やセリフなども現在の情勢が反映されているため、むしろ本作の方が大衆ウケしやすい映画だと感じます。戦闘アクションの派手さも申し分ないし、見せ場シーンも興奮できます。
そして特徴的なのは、様々な人種が混ぜってる点で、これは現在のアメリカ合衆国の縮図を表してるようにも感じます。主人公が黒人で、白人ギャンブラー、メキシコ人、白人PTSD患者、東洋人、山男、ネイティブ・アメリカンの7人が用心棒です。敵役は白人の強欲な資本家で、トランプ大統領のメタファーという見方もできそうです。
ストーリーはこの手のリメイクの欠点ではありますが、ほぼ予測できるため、新鮮さや驚きは皆無です。キャラの人種や抱える悩みは今風ですが、それほど深掘りされないため、特徴や性格づけも微妙です。前半はアクションが少ないので、仲間集めの時に、特技を披露するイベントをもっと見たかったです。
中盤とラストの戦闘アクションは、さすがに役者もそろってるので見ごたえあります。敵役にボーグとデナリ以外の目立つキャラがいないのが、少し残念です。町の要塞化は『十三人の刺客』を思い出します。ガトリング砲のボスキャラ感とそれを攻略するクリス・プラットの熱演は、クライマックスとしては素晴らしい展開で好きです。

『マグニフィセント・セブン』おすすめ9ポイント
- 西部劇の撃ち合いアクション
- 7人の用心棒集め
- 様々な人種と過去持つキャラ
- 町を要塞化しての迎え撃ち
- 安心できる展開と演出
- サムとファラデーがかっこいい
- 銃撃戦に興奮できる
- ガトリングガンの恐怖
- 子どもや家族と一緒に楽しめる
『マグニフィセント・セブン』少し残念7ポイント
- 用心棒が命かける理由が不明確
- 前半の会話劇中心は飽きそう
- キャラの特徴づけが薄い
- グッドナイトのPTSDは不要かも
- 敵役に目立つキャラがいない
- ガトリング砲守る傭兵が甘い
- サムが復讐隠してるの微妙
『マグニフィセント・セブン』ネタバレあらすじと感想
1879年、アメリカ西部。南北戦争が集結して、ローズ・クリークという町に金鉱が発見されたため、強欲な大資本家バーソロミュー・ボーグ(ピーター・サースガード)は、わずか1家族20ドルで土地買収を強制します。それに逆らったエマ・カレン(ヘイリー・ベネット)の夫マシューはあっさり銃殺されます。保安官は買収され、町の教会も焼かれてしまいます。
夫を目の前で殺されたエマは町を救うため、町の財産を集めてテディQ(ルーク・グライムス)とともに用心棒探しに出発します。別の町の酒場で賞金首を仕留めた黒人の委任執行官サム・チザム(デンゼル・ワシントン)は、エマに「正義と少しの復讐のため」用心棒を依頼されるが興味を示しません。しかしバーソロミュー・ボーグの名を聞くと了承します。
酒場にいたギャンブラーのジョシュ・ファラデー(クリス・プラット)は、借金で馬を取られます。サムは酒場の銃撃戦で動じなかったファラデーをただ者ではないと見抜き、馬を取り返す代わりに用心棒の仲間になるよう提案し受け入れられます。ファラデーは得意のトランプ手品と二丁拳銃で過去のトラブル相手も倒します。
サムはまだ仲間を集める必要を感じ、賞金首のメキシコ人で二丁拳銃の使い手バスケス(マヌエル・ガルシア=ルルフォ)を引き入れます。ファラデーは、サムの友人で狙撃の達人グッドナイト・ロビショー(イーサン・ホーク)と、その相棒の東洋人でナイフの達人ビリー・ロックス(イ・ビョンホン)も仲間にします。
ローズ・クリークへ向かう道で、コマンチ族のネイティブ・アメリカン(インディアン)で弓や斧の使い手レッド・ハーベスト(マーティン・センズメアー)と、一度は同行を断った山男で熊のような斧の達人ジャック・ホーン(ヴィンセント・ドノフリオ)も仲間に加わり、7人の用心棒が勢ぞろいします。
7人はローズ・クリークへ着くと、住民が誰も歩いてないことに気づき、ボーグが雇った傭兵集団と銃撃戦になります。しかし20〜30人?の相手でも、7人(実質6人)の腕利き用心棒には全くかなわず全滅します。保安官だけ命を助けてボーグのもとへ宣戦布告の伝令とします。この戦いで、グッドナイトがPTSDのような心の傷で人を撃てないことが判明します。
前半はほぼ仲間集めで、それはそれで楽しいのですが、会話劇が中心なのは少し退屈です。もっと仲間の得意技や強さを見せる戦闘シーンなどを見たかったです。それに賞金も安いのに、皆が付いて来る理由が薄いのも気になります。キャラの性格づけも特徴を描き分けるのに成功してるとは言い難くて、銃撃戦の間も誰だかわからなくなります。
エマがサムを勧誘する時に「正義と少しの復讐のため」と言ったのは、ラスト近くでのサムの行動に反映されるし軽い伏線になっていますね。銃撃戦は中盤の見せ場で、7人の戦い方の特徴をよく表現できてます。戦闘前のサムの「馬は離れてろ」で馬が去る姿がかわいいです。期待してたグッドナイトがPTSDだった設定には少しがっかりです。
ローズ・クリークでボーグが雇った傭兵団を全滅させた後は、住民も出てきて、町を去る者と守る者に分かれます。7人の用心棒は町民に銃の打ち方、ナイフの使い方、効率的な戦い方などを教えますが前途多難です。ナイフでの殺陣を熱演して見せたビリー(イ・ビョンホン)に、町民が引き気味だったのは、少しかわいそうですね。
銃で的を狙う訓練中に、ファラデー(クリス・プラット)はグッドナイト(イーサン・ホーク)に実演してほしいと迫りますが、グッドナイトは見事に何発も頭に命中させて、南北戦争時に「死の天使」と呼ばれた実力を見せつけます。人でなく的なら撃てるようです。堀に隠れての銃撃、罠や仕掛け爆弾や手に入れたダイナマイトの準備なども進めます。
一方、サクラメント滞在のボーグは伝令の保安官を銃殺し、急いで仲間を集めてローズ・クリークへ乗り込もうとします。ボーグとの戦闘が近いある晩、南北戦争で多くの命を奪ってから、心の傷がいえてないグッドナイトは、サムに町を去ると告げます。相棒ビリーは酒を飲んで悲しみます。
他の仲間もしんみりしますが、命かけて戦うことを誓います。そこでレッド・ハーベストが英語を話せることが判明し、ホーンは「今までの悪口も聞こえてたのか?」と驚きます。グッドナイトが去ったのを見てたエマは、教会で決意を固めるサムに、自分がグッドナイトの代わりができるようがんばると宣言します。
『マグニフィセント・セブン』ネタバレ結末/ラストシーン
いよいよボーグが大軍勢を率いて攻めてくると、最初は罠や仕掛けや対抗策などの成果により、戦闘を優勢にすすめます。町の娘や子どもらが作ってた赤い風車には鈴を付けて、敵が通ったら鈴の合図で爆弾を爆発させます。堀を通った敵を背中から撃ちます。ロープを張って落馬させます。町への侵入者は6人の用心棒やエマらが倒します。
待ちに待ったというか、待たされすぎた大乱闘の銃撃アクションシーンですが、仕掛けや用心棒の見せ場はいいのですが、それ以外の撃ち合いが単調でだんだん飽きてきます。それに同じような戦闘シーンが長く続くのも考えものです。戻ってきたグッドナイトも予想通りすぎて、それなら最初から出ていかなければいいのにと思ってしまいます。
しかしボーグが秘密兵器のガトリングガンを投入すると、一気に戦局は不利になり、多くの町民が殺されますが、遠くからなので為す術がありません。球が切れた間に、子どもを中心に町民を裏から避難させます。ホーンは、ボーグの用心棒のネイティブ・アメリカンのデナリに弓矢で殺されます。まるで大勢のインディアンを殺害した報いのようです。
デナリは屋内に入り、エマらを殺そうとしますが、レッド・ハーベストがデナリを倒します。ファラデーは負傷しますが、ガトリング砲を攻略するために単騎で向かい、それをグッドナイト、ビリーが見張り台から援護して敵を次々に落馬させます。しかしガトリング砲でグッドナイト、ビリーとも撃ち殺されてしまいます。
ファラデーを追う敵はいなくなりますが、ガトリング砲を守る傭兵に落馬させられ、あちこち撃たれて歩けなくなり、最後に煙草で一服しようとします。傭兵のリーダーは心優しくて、ファラデーの葉巻に火を付けてやると、ファラデーは倒れ込みます。その裏でファラデーは葉巻の火をダイナマイトに付けて、ガトリング砲と周囲の傭兵を巻き込み吹き飛びます。
ボーグはガトリング砲を失いますが、町を守る者もいなくなったと思い、町へ入ります。そこでサムが出てきて、一騎打ちはサムが圧勝して、ボーグは教会へ逃げ込みます。今さら神の名を出して慈悲をこうボーグに、サム・チザムは謝罪の言葉を求めます。サムは姉2人と母をボーグらに残酷に殺されたため、復讐したかったのだとわかります。
サムは反省するつもりのないボーグの首をしめますが、ボーグは隠し拳銃でサムを撃とうとします。その時、銃撃があり、ボーグはエマによって撃ち殺されます。エマは見事に夫の仇討ちを果たしたのです。ただ、教会の入口からあれだけの距離があるのに、サムに当てずにボーグに命中させる腕前は、さすがにない気がします。
ボーグ一味を全滅させた後、生き残った用心棒の3人、サム、バスケス、レッド・ハーベストは、仲間の埋葬を町人にたのんで、早々に町を出ていきます。町人たちはお礼の言葉を述べますが、エマや子どもも何か言いたげに見送るだけで映画は終了します。
『七人の侍』『荒野の七人』のリメイクですが様々な人種を混ぜたり、キャラの過去を深掘りしたりの改変は成功してる気がします。もちろん過去作見てない人でも楽しめますし、今は西部劇が少ないので独特の雰囲気がっこよく感じられると思いますので、ぜひ1度は観ることをおすすめします!
他の映画はおすすめ映画ジャンル別も参考にしてください。
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