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『ランボー』評価は?ネタバレ感想考察/殺害0人?戦闘の悲しい理由とは?

映画ランボー

『ランボー』あらすじ概要

ランボーシリーズ1作目。ベトナム戦争で英雄だったランボーは、アメリカの田舎町で保安官たちから不当なあつかいを受け続け、ついに身を守る行動に出て…。その町にいた理由は?なぜ逮捕された?(ネタバレ感想考察↓)

映画名/邦題 ランボー
平均評価★★★★★76私の評価↓は含まず)
原題/英題First Blood
日本公開日 1982/12/18 [予告↓]上映時間 97分
映倫区分日本 R15+(15歳以上)USA R
製作国アメリカ
映画監督テッド・コッチェフ
配給/製作/画像©東宝東和/アナパシス・プロ、カロルコ・ピクチャーズ
シリーズ/関連ランボーシリーズ
日本興行収入公表後すぐ更新(興行収入ランキング
日本配給収入12.0億円
世界興行収入1.2億USドル [出典]
製作費0.2億USドル

『ランボー』予告動画

ネタバレ感想『ランボー』解説や評価レビュー

この先はネタバレありの感想考察です。続編前作や関連映画は、ランボーシリーズ一覧もご参考に。

私の評価 ★★★★★72/100(60が平均)[レビューサイト評価↑]

原作や監督・ランボー候補だった俳優たち

原作はディヴィッド・マレルの小説『一人だけの軍隊』ですが、結末は大きく変更されていて、続編以降のランボーシリーズは原作のないオリジナルストーリーです。

監督のテッド・コッチェフは『ランボー』以前には、1974年『グラヴィッツおやじの年季奉公』でベルリン国際映画祭金熊賞を受賞してます。本作以後も映画やTVドラマを監督してますが、日本で広く知られてるのは『ランボー』のみです。

主演のシルヴェスター・スタローンロッキーシリーズで成功し始めてて本作でアクションスターの地位を確立しました。本作でスタローンは危険なスタントの多くもこなし、肋骨骨折したそうです。

シルヴェスター・スタローンが演じたランボー役は、クリント・イーストウッド、アル・パチーノ、ダスティン・ホフマン、ジョン・トラボルタ等に断られた経緯があります。意欲を示したスティーブ・マックイーンも病気で降板しました。

映画ランボー

ランボーは1人も殺してない?

ランボーシリーズは有名ですが、R指定作品だし撃ちまくってグロい戦争アクション映画と知られてるからか、観たことある人は周りには少ない印象です。私もテレビで観た気がするけど最後まで観たか覚えてません。

今回、5作目『ランボーラストブラッド』公開の復習のため最初から観たのですが、まず1作目『ランボー』で主人公が1人も殺してないのを知り驚きました。

撃つなと命令されたのにランボーを撃ちまくった末、投石でゆれたヘリコプターから転落死した警官はいますが、ランボーは直接殺害してないし正当防衛です。他にもランボーが仕掛けたワナで腹を刺された者はいるけど、死者は0です。

ベトナム戦争からの帰還兵の苦悩がテーマ?

ケネディ、ジョンソン大統領時のアメリカ合衆国は、中国・ソ連との代理戦争でもあるベトナム戦争に介入したが泥沼化します。最後は国内外の反戦運動拡大や中ソ対立などにより、1973年のニクソン政権下で全面撤退しました。

引き際が遅すぎたのは大統領とアメリカ政府の責任ですが、故郷アメリカへ帰国したベトナム帰還兵たちも非難され職につくのも大変だったようです。自軍がまいた枯葉剤の犠牲になったり、ランボーも警備員の仕事すらつけないと言います。

そして田舎町へ行くと平和ボケした保安官たちがベトナム帰還兵で英雄でもあるランボーを「不審者」と決めつけて笑い者にします。本作『ランボー』では、この保安官達がアメリカ国民、ランボーが帰還兵の象徴として描かれています。

ラストでランボーは、国防総省から派遣されてきた元上官トラウトマン大佐に現状の理不尽さをうったえて泣きじゃくります。それこそが本作のテーマであり、戦場以外での戦争犠牲者であるベトナム帰還兵の苦悩を教えてくれます。

ランボーはなぜその町にいたのか?

ベトナム戦争の帰還兵であるジョン・ランボー(シルヴェスター・スタローン)は、戦争での生き残りの戦友をたずねて田舎町へ行きます。しかし戦友は、ベトナム戦争で使用した化学兵器「枯葉剤」の後遺症ですでに亡くなった後でした。

気落ちしたランボーは、食事できる場所を探してある町ホープ(映画だけの架空の町)を歩いてる時に、町の保安官ティールズに声をかけられたのです。

「枯葉剤」はアメリカ軍が、敵である南ベトナム解放民族戦線(通称ベトコン)をあぶり出すため、森林や田畑を破壊するべくまかれた化学兵器です。人間にとっても強い毒で、終戦後もガン誘発や奇形児の増加などで批判されました。

『ランボー』でも「枯葉剤」が同胞アメリカ人の寿命を縮めたことに対して問題提起しています。

ランボーが逮捕(連行)された理由は?

町の保安官ティールズは、よそ者で身なりも雑なランボーを外見だけで「トラブルを起こしそうなやつ」と判断し、町の出入り口である橋の外へパトカーで送ります。しかしランボーは食事場所を探すために橋を渡って町へもどります。

保安官はその行為を「不審者による反抗」と判断してランボーを取り調べ、サバイバルナイフを所持してたことから保安官事務所へ連行します。狭い田舎町でのみ強気な保安官が、プライドを傷つけられた仕返しをしたかっただけに思えます。

いかにも危なそうな保安官にあえて逆らうランボーも大人げないけど、それまでにも「ベトナム帰還兵」ということで冷遇されてきたようなので権力に屈したくなかったのでしょう。

ランボーが暴れまわった理由は?

保安官事務所へ連れて行かれたランボーは、複数の保安官・警官たちから笑い者にされ、全裸にされホースで水をぶっかけられたりします。ナイフ所持してた不審者とはいえ、これら行為は横暴で不当すぎます。

しばらく耐えてたランボーですが、ベトナム戦争で生き残るために身につけた野生の勘、人間不信、捕虜への不当なあつかい等がフラッシュバックし、ついには「保安官たちを敵」とみなして身を護る行動にでます。

保安官たちをねじふせ、バイクで山奥へ逃げ込みます。平和な町の保安官たちは、暇つぶしのように追いかけて発泡までしてきます。ランボーももう「敵」に捕まる気はないので、攻撃されると応戦して倒していきます。

狂ってるのはランボーか保安官たちか?

複数の保安官が、脱獄したとはいえ武器を持たないランボーに発砲して追い込み、ヘリからも銃撃するのは狂ってるとしか思えません。脱獄現場にいなかった者は「本当に凶悪犯」と思ってるので命令に従うのは理解できますが。

命令違反してヘリから銃撃した者が投石のゆれで転落死したのは、ランボーの正当防衛になりそうです。その後、投降しようとするランボーに崖上から銃撃する者達も正気とは思えません

しかも、ランボーを隠れ場所ごとふきとばしたのは、現実ではありえない展開です。本気で殺されそうになったランボーはそれがトリガーとなり、町へ出て破壊行動しながら目的の保安官をあぶり出して決着をつけます。

『ランボー1』私の評価と続編シリーズ化

耳覚えあるタイトルだけが先行してたランボーシリーズですが、1作目は想像してた内容とは全く違って意外と社会派で驚きました。ベトナム戦争でPTSDぎみの帰還兵が、社会から拒絶されて逆ギレするという悲しい物語です。

終盤の戦闘描写は以後のシリーズの方向性を決定づけたような展開ですが、ランボーが1人も殺してない点が一番意表つかれました。田舎町の狭いエリア内でのみ承認欲求を満たしてる保安官は、現代SNSのインフルエンサーと共通点を感じます。

政府の要請でベトナム戦地へ行ったのに、現地でも歓迎されず、国内外から非難の的になったのは本当に悲劇です。その事実を社会に周知する意味でも本作の意義はあると感じます。続編以降の殺人マシン物語は人を選ぶけど、1作目は多くの人に観てほしい映画です!

続編前作や関連映画は、ランボーシリーズ一覧もご参考に。

『ランボー』シリーズ順番・映画ランキングや映画賞

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