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映画『22年目の告白 私が殺人犯です』評価は?ネタバレ感想考察/藤原竜也と遺族の対決!時効トリック?

映画22年目の告白 私が殺人犯です

『22年目の告白 私が殺人犯です』あらすじ概要

1995年、5件の連続絞殺事件が発生するが全て時効を迎える。その事件から22年後、曾根崎雅人という人物が犯人だと名乗り出て告白本を出版しベストセラーとなる。当時上司を5件目の事件で亡くした牧村は、犯人をうらむが警察なので彼の命を守る。当時取材してたキャスター..(ネタバレ感想考察↓)

映画名/邦題 22年目の告白 私が殺人犯です
平均評価★★★★★76私の評価↓は含まず)
日本公開日 2017/6/10 [予告↓]上映時間 117分
映倫区分日本 G(年齢制限なし)
映画監督入江悠
キャスト
出演者
藤原竜也、伊藤英明、仲村トオル、夏帆、野村周平、石橋杏奈
配給/製作/画像©Warner Bros. Pictures/ROBOT
シリーズ/関連サスペンス/ミステリ映画
日本興行収入24.1億円年間20位

『22年目の告白 私が殺人犯です』予告動画

ネタバレ感想『22年目の告白 私が殺人犯です』解説や評価レビュー

この先はネタバレありの感想考察です。続編前作や関連映画は、サスペンス/ミステリ映画一覧もご参考に。

私の評価 ★★★★★73/100(60が平均)[レビューサイト評価↑]

『22年目の告白 私が殺人犯です』ネタバレ感想や考察

原作は2012年の韓国映画『殺人の告白』ですが、最大のネタバレ部分以外は大きく内容を変更してるため、どちらも違った映画として楽しめます。邦画には低品質なTVドラマ続編のなんちゃってミステリー映画が多く、本作は本格ミステリ要素が強くて好みはわかれそうですが、興行収入的にはヒットしてます。

入江遊監督は若手として期待されて濃密ファンも多そうですが、個人的には初期作品にはノレず、世間的にもそれほどヒットには恵まれてないようです。昨年期待して観た『太陽』も設定は良いのに映画としては面白みに欠けてました。なので本作でついに映画ファン以外にも認知されると思います。

私はミステリー小説が大好きですが、映画やTVドラマなど映像に関しては好きなミステリーものがそれほどありません。でも『22年目の告白 私が殺人犯です』では久々に極上のミステリ体験をさせてもらい大満足です。邦画のミステリー映画は微妙なのばかりなので、私の中ではかなり上位に食い込みそうな作品です。

出演の俳優・女優も適材適所に配置されてる感じで、それぞれの持つステレオタイプ的な特徴を生かしたり、逆手に取ったりしてのストーリー展開も好みです。情報量が多いため、見慣れてない人には何が焦点になってるのかわかりにくいかもしれませんし、重要なネタが割とあっさり流されるのは少し残念です。

連続絞殺殺人事件の実行や完全犯罪に関してや、曾根崎の行動や、真犯人のツメの甘さなど、ツッコミどころはいくつもあります。また、仙道についてた密着取材クルーの必要性は疑問です。仙道の所在を示すだけなら、もっと効率よくてわかりやすい方法もあったと思います。ラストシーンで刺すのも夏帆の方が意外性あって面白いかもと思います。

あと疑問に思ったのは、なぜ6件目の殺人、つまり里香の遺体だけ隠したのかということです。当時はまだ時効の無効化は議論されてないため、実行したのがいつであるかは重要ではなかったのに、自己顕示欲の強い犯人が隠す意味は不明です。脚本的に曾根崎の正体を隠してるように思えます。

予告やポスターでは藤原竜也のクズぶりをアピールして『藁の楯 わらのたて』などを連想させますが、その演出は見事にハマってると感じます。ただもう少し韓国映画の犯人役に近い不快キャラを演じてほしかった気もします。観た後に語れる映画でもあるので、多くの人におすすめしたいです!

映画22年目の告白 私が殺人犯です

『22年目の告白 私が殺人犯です』おすすめ8ポイント

  • ミステリエンターテイメント傑作
  • 原作の韓国映画を超えるリメイク
  • 先を予測させない展開
  • クセある俳優陣のぶつかりあい
  • 俳優の特徴をうまく利用してる
  • 藤原竜也のクズ演技が最高
  • 時効トリックの使いみちが上手
  • ラストのどんでん返しの応酬

『22年目の告白 私が殺人犯です』少し残念8ポイント

  • あれだけの事件を1人では無理
  • 伏線が少なく予測不可
  • 良くも悪くも藤原竜也が叫ばない
  • あれだけの顔整形を1人では無理
  • 曾根崎が真犯人に気づく理由は?
  • 真犯人が時効時間を間違える?
  • なぜ6件目の殺人だけ隠した?
  • 密着取材クルーは不要かも

『22年目の告白 私が殺人犯です』ネタバレあらすじや解説

1995年、阪神淡路大震災が発生した年に、5件の連続殺人事件が発生しますが、警察は犯人の手がかりすらつかめずに全て時効となります。22年後の2017年、その連続殺人犯だと名乗る曾根崎雅人(そねざき まさと。藤原竜也)が会見を開き、「私が殺人犯です」という告白本を出版してマスコミの注目を集めます

彼は事件の概要を語ります。当時若手刑事だった牧村航(まきむら こう。伊藤英明)は上司の滝(平田満)と共に捜査担当だったので回想します。1件目は定食屋の店主が妻の目の前で、2件目は会社員が妻の目の前で絞殺され、当時5歳だった2件目の娘の岸美晴(夏帆)は現在書店で働いています。

3件目はヤクザ橘組組長の橘(たちばな。岩城滉一)の目の前で愛人?のホステスが、4件目は病院院長の山縣(やまがた。岩松了)の目の前で妻が絞殺されます。その後、犯人をおびき寄せた牧村刑事は格闘して犯人の右肩を撃つが、牧村も口を切られて取り逃がし、5件目の標的は牧村になると殺人予告されます。

当時の牧村のアパートの部屋には、阪神淡路大震災で住む場所を失い上京してきた妹の牧村里香(石橋杏奈)とその恋人の小野寺拓巳(野村周平)が住んでいたので、牧村はあわてて帰ります。部屋に妹らは不在でガスもれしてて、上司の滝が中へ入りますが、犯人の罠にかかり爆死で5人目の犠牲者になります。

曾根崎はその端正な容姿からマスコミ受けも良く、告白本はベストセラーとなり女性ファンもつくほどの人気です。しかし被害者遺族はすぐにでも殺したいと思います。どの局も曾根崎のテレビ生出演には尻込みしますが「NEWS EYES」キャスター仙堂(仲村トオル)はこの事件の記事で出世したので主演をOKします。

曾根崎は4件目の目撃者の山縣医師の病院へ22年前の犯行を謝罪に行き、山縣につかまれますが牧村が止めます。曾根崎は牧村との再会に気づき耳元で何かささやくと、牧村は激怒して曾根崎を殴ろうとしますが取り押さえられます。5件目の目撃者の橘は組員の戸田(早乙女太一)を曾根崎のサイン会に差し向けます。

牧村はサイン会場で先日追った橘組の戸田を見つけ、彼の発砲から曾根崎を守ります。そこへナイフを持った女性が曾根崎に切りつけますが、牧村はかばって自分が刺されます。その女性の正体は2件目の犠牲者の娘の岸美晴で、牧村は彼女を逃がし、刺された事実を隠します。部下にはなぜそこまでする?と言われます。

曾根崎は仙道の番組に生出演し「私は隠れてない。警察が捕まえに来なかっただけ」。仙道「時効成立後になぜこの本を?」。曾根崎「真相を伝えるため、罪を償うため。本来ならあなた達マスコミが書くべきだった」。仙道「本にはなぜか、5件目の牧村家に住んでた里香さんと婚約者のことが書かれていない」

仙道「先ほど投稿された動画を御覧ください。牧村さんのアパートの部屋が爆発した時、撮影者のそばで縛られてるのは里香さんに似てます。牧村刑事の死を妹に目撃させたのでは?」。曾根崎「刑事の妹なんて知らない。この動画は捏造だ」。仙道「本には動機も書かれてない」。曾根崎「隅から隅まで読んで下さい」

牧村はTVを1件目の事件のあった食堂で見てます。店主は息子さんでしょうか。そして閉鎖された昔のアパートや妹の婚約指輪が見つかったビルへ行き回想します。事件の時効が成立後、里香の婚約者の小野寺拓巳は救えなかったことを悔いて飛び降り自殺します。橘組の戸田は3件目の被害者の息子だとも判明します。

里香が映る動画を投稿した犯人からの要請で、仙道(仲村トオル)のTV番組で曾根崎(藤原竜也)と牧村(伊藤英明)と動画の犯人とで生討論することになります。TV放送できない、里香の絞殺される動画を4人で観ます。牧村は涙します。突然、曾根崎が仙道のペンを奪って、マスク被った犯人に切りつけます。

そのペンは仙道が22年前の事件の取材で使ってた物で「こんな風に使う物じゃない」と奪い返し、曾根崎は取り押さえられます。曾根崎「私は犯人じゃない」。牧村「この本は私が書いた。曾根崎は里香の婚約者の小野寺拓巳だ。自殺未遂後、山縣医師の協力で顔を整形し、自己顕示欲の強い犯人をおびき出そうとした」

それで曾根崎はマスコミでも目立つよう振る舞い、山縣医師に謝罪に行った時に牧村の耳元でささやいた言葉は「早く殴ってください」でした。するとマスクの犯人はネットで誰かに頼まれただけだと判明し、またも迷宮入りします。しかし拓巳は執念で犯人の声を分析して真犯人にたどりつき、山縣に車を借ります。

『22年目の告白 私が殺人犯です』ネタバレ結末やラストシーン

牧村は投稿動画を何度も見て、あることに気づきます。そこへ山縣から電話があり、拓巳が向かった先をGPSで確認して知らせ、牧村も車で1人で追いかけます。一方、仙道は軽井沢の別荘で密着ドキュメンタリーのインタビューを受け、戦場カメラマン時代に目の前で親友が殺害されトラウマになったことを語ります。

仙道は別荘に何者かが侵入したことに気づき、地下室へ行くと曾根崎こと小野寺拓巳が椅子に座ってます。拓巳はTV局で拾った地図とメモで、インタビュー日時と場所を知ったようです。拓巳「告白本に一番早く反応したのは仙道で、私が事件を「作品」と語るといらだった。ペンを私に持たせ殺人犯にしようとした」

拓巳「あなたは戦場で心的外傷を負って完治してなかった。ここで全事件の記録を見つけて真犯人は確定した」。拓巳は仙道を刺しますが返りうちにあいます。仙道「里香は埋めた。死ぬ間際に『震災後、私だけが幸せにはなれないから殺して』と死を望む姿には冷めた。今度はあまえが俺を殺してくれ」

仙道は自分の首にロープを巻きつけ、端を拓巳に渡すと、拓巳は仙道の首をしめて殺そうとします。密着取材のカメラマンらが怖がって出ていきますが、なぜ止めようとしないか不思議です。そこへ牧村が駆けつけて来て「仙道を法で裁くことは可能だ。殺すな、拓巳」と言います。

牧村は、里香が殺される時の動画の背景に映る東京タワーのライトが消えてると気づきます。つまり0時を過ぎて「殺人犯への時効が消えた最初の日」に里香が殺されたことが判明します。その後の捜査で、別荘近くで里香の白骨遺体が見つかり、その殺人に関しては時効の適用外になる可能性が高いと発表されます。

仙道の弁護側によると、犯行時の心神喪失による刑法39条の適用を訴えるそうです。仙道は親友が目の前で殺されたトラウマで、同じ境遇の人を増やしたかったようです。仙道は『闇を追いかけて 獄中から語る事件の真相』という本を出版予定です。拓巳は海外へ旅立ちます。病院で仙道は、橘組の戸田に刺され、生死不明で映画は終わります。

ミステリーでクズも出てきて多くの殺人事件が描かれますが、暴力や残酷表現はないか伏せられてるため年齢制限はありません。俳優陣の演技も良いし、久々の極上ミステリを味わえるので、ぜひ1度は観ることをおすすめします!

続編前作や関連映画は、サスペンス/ミステリ映画一覧もご参考に。

『22年目の告白 私が殺人犯です』シリーズ順番・映画ランキングや映画賞

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