映画『ララランド』評価は?ネタバレ感想考察/夢追う男女の恋愛ミュージカルの結末は?

『ララランド』あらすじ概要
ロスで女優志望のミアは、オーディションで落選の連続。ある日、ピアノの音色に誘われたジャズバーで、セバスチャンに声をかけるが無視される。その後、再会し衝突もするが、お互いの夢を応援するうちに恋に落ちていき...(ネタバレ感想考察↓)
映画名/邦題 | ラ・ラ・ランド |
原題/英題 | La La Land |
日本公開日 | 2017/2/24 [予告↓]上映時間 128分 |
映倫区分 | 日本 G(年齢制限なし)USA PG-13 |
製作国 | アメリカ |
映画監督 | デイミアン・チャゼル |
キャスト 出演者 | ライアン・ゴズリング、エマ・ストーン、キャリー・ヘルナンデス、ジェシカ・ローゼンバーグ、ソノヤ・ミズノ |
配給/製作/画像 | ©ギャガ、ポニーキャニオン/ギルバート・フィルムズ、インポスター・ピクチャーズ、マーク・プラット・プロダクションズ |
日本興行収入 | 44.2億円(年間9位) |
世界興行収入 | 4.4億USドル [出典] |
製作費 | 0.3億USドル |
平均評価★★★★★81(私の評価↓は含まず)
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『ラ・ラ・ランド』予告動画
ネタバレ感想『ララランド』解説や評価レビュー
この先はネタバレありの感想考察です。他の映画はおすすめ映画ジャンル別も参考にしてください。
『ラ・ラ・ランド』ネタバレ感想の総括
『ラ・ラ・ランド』は、ロサンゼルスで女優を目指すミアと、ジャズバーを開くのが夢のセバスチャンが出会うことにより、お互いの夢に共鳴しあって恋に落ちていき、やがて夢か現実か恋愛かの選択肢にせまられていきラストを迎えるという、ミュージカル・ラブストーリー映画です。
主演のライアン・ゴズリングもエマ・ストーンも、美男美女には間違いありませんが、多くの日本人の好みとは少しずれてる印象があります。しかしこの映画では、衣装・しぐさ・言葉・歌・ダンスやミュージカル要素によって最大限にかっこよさ、かわいさが引き立っていました。
デイミアン・チャゼルは、前作も音楽映画『セッション』で成功をおさめた若く才能あふれる監督です。その時の鬼音楽教師、J・K・シモンズの怪演を覚えていたので、『ラ・ラ・ランド』でシモンズが出てきた時にはドキッとしてしまいました。
ストーリーは夢をからめたシンプルなラブストーリーで、私はラストの予想というか期待を裏切られました(悪い意味ではなく)が、ほぼ驚きはなくありがちな結末でした。しかしこの映画の魅力は軽快な音楽と、歌って踊るミュージカルシーン、そしてライアン・ゴズリング自身が弾いたというピアノ演奏などです。
映画体験としては素晴らしいので、ぜひ映画館で堪能してください。夫婦カップルや女性同士の鑑賞に向いています。家でDVDやネット配信などで鑑賞すると、楽しさが半減しそうな気がします。私のお気に入りシーンは、下のおすすめポイントに書いたので参考にしてくださいね。
ちなみに「ラ・ラ・ランド」とは、ロスアンゼルスの「LA」をもじってて、映画や芸術に関わりたい人が集まる町ハリウッドもあることから「夢のような世界」「夢を追う者の世界」というニュアンスがあるようです。冒頭の車渋滞は「夢を実現しようとする人の渋滞」を表現してる気がします。

『ラ・ラ・ランド』おすすめ6ポイント
- 冒頭の渋滞道路でのミュージカル
- ジャズバーでの出会いシーン
- サンセット後の丘のミュージカル
- プラネタリウムでのミュージカル
- オーディションへ強引に連れ出し
- ラスト再会時のミュージカル内容
『ラ・ラ・ランド』少し残念4ポイント
- ストーリーがシンプルすぎる
- 2人の距離の近づき方が唐突
- 夢の実現はうまくいきすぎ
- 結末の関係は悲しい
『ラ・ラ・ランド』ネタバレ感想や印象的シーン
冒頭の渋滞道路でのミュージカルシーンは圧巻です。後ろの人の邪魔になるので、絶対に遅れて映画館には入らないでくださいね。大勢の車と人は、実際に道路を封鎖して撮影したそうです。日本では不可能に思えます。歌も人から人への引き継ぎ方なども素晴らしくて、これからはじまる映画をわくわくさせます。
個人的にはミュージカル映画でも『レ・ミゼラブル』のようなストーリーもしっかりしてる方が好みですが、暗い曲が多い点に不満がありました。『ラ・ラ・ランド』はラブストーリーなので、明るい曲が多めなので気に入りました。
セバスチャン(ライアン・ゴズリング)は、のろのろ運転のミア(エマ・ストーン)にクラクションを鳴らして顔を見ながら抜き去っていきます。恋愛映画にありがちな「最悪の出会い」からのスタートです。
ミアは女優を目指していますが、オーディションではろくに演じさせてもらえずに落ちてばかりです。ある冬、友人らに誘われてパーティーに行きますが、特に出会いもなく1人での帰り道、ピアノ演奏にひきつけられ入ったジャズバーで、演奏者セバスチャン(セブ)に声をかけるも無視されてしまいます。
セブはジャズバーを開く夢を持ちながらも、ピアニストとしては認めてもらえず、この日も店のオーナー(J・K・シモンズ)の要望どおりに弾くだけでは物足りず、オリジナル曲を演奏したところ解雇されてしまいます。しかしその曲はピンポイントで、ミアの心を打ったのです。
春になり、偶然パーティーで再会したミアとセブは、夕陽が沈む丘で車を探しながら話すうちに打ち解けていきます。それがミュージカル風に歌とダンスで描かれる様子はとても素敵です。ポスターなどで使ってる紫空で腕を交差する2人は、この場面の一瞬です。クロスの瞬間に、まさに恋がはじまった気がします。
しかし良い雰囲気になったところで、ミアの彼氏から電話がかかってきてその場は終了です。別の日に、ミアが働くカフェにセブが来て、バイト後に2人で夢を語り合います。撮影現場に遭遇するのもハリウッドに近いロスならではですね。ジャズ嫌いのミアを、セブはジャズバーに連れていきます。
2人は映画『理由なき反抗』を見に行く約束をして別れます。当日うれしそうに化粧するミアは、もうすでにセブに恋してることがわかります。しかし彼氏グレッグと夕食の約束をしてたため連れて行かれます。その場の会話は上の空で、セブの曲が聞こえてきた(幻聴?)ので飛び出して映画館へと向かいます。
映画を観る2人はまた良い雰囲気になりますが、今度は映写フィルムが発火して上映終了となります。ラブストーリーの定番ですが、じらしますね。2人は映画で見たグリフィス天文台へ行き、貸切状態のプラネタリウムで満点の星空に登りながらミュージカルを演じて、ついに恋に落ちていきます。
恋人とのデート中にすっぽかして、プラネタリウムで恋に落ちるという展開もどこかで見たことある気がしますが、この監督はもはやそういう定番を避けるつもりはなさそうで、むしろいさぎよいです。しかし恋する2人は美しいのですが、すっぽかされたグレッグの立場で考えると、悪いことしてないだけにかわいそすぎます。
夏になると2人はデートを重ねています。ある日、ジャズバーでセブの友人キースに仕事に誘われ断りますが、ミアとの生活を持続するため、本来やりたいジャズとは違う音楽でも引き受けます。しかしこのバンドが成功して、セブはツアー活動やレコーディングで忙しくなり、ミアとも会えない日が続きます。
『ラ・ラ・ランド』ネタバレ結末/ラストシーン
秋にはミアもセブにすすめられたとおり、自分で脚本を書いて1人芝居の準備をします。久々の2人の食事で、ミア「自分の夢でない仕事をいつまで続けるの」、セブ「君のために定職についた」、ミア「夢をあきらめないでほしい」、セブ「僕が売れないと君の方が上に感じられるから好きなんだろ」と言ってしまい、ミアは家を飛び出してしまいます。
この映画のテーマにも結びつくやりとりです。「夢」「愛」「現実の生活(安定収入)」のすべてを両立するのは私たちも難しいと感じていますが、夢多き人が集まるハリウッドでは、毎晩このような会話がされてるかもしれません。どれを達成して、どれをあきらめるかが、この手の映画のラストで示されてきました。
ミアは1人芝居も失敗に終わり、夢やぶれて実家へ戻ります。そんな時、セブにミアへのオーディション依頼の連絡があり、セブは強引にミアを連れていきます。一風変わった審査法でしたが、ミアは1人芝居の経験も生かして見事に合格し、スターへの道を歩み出します。
5年後の冬、ミアは働いていたカフェで、今度は客でスターとして扱われています。家に帰ると子どももいて幸せそうです。しかし夫はセブではありません。2人はディナー後、ピアノの音色に誘われてジャズバーへ入りますが、なんとそこの看板「SEB♪S」はミアがセブのためにデザインしたものでした。
店内にはセブがいてミアに気づき、自ら演奏しながら、最初の店での最悪の出会いをキスシーンからはじめた、もう1つの2人の物語を奏でます。パリで女優として成功したミアとそれを祝福したセブが結婚して子どもも生まれるというアナザーストーリーです。
しかし最後は現実に戻り、ミアは夫とともに席を立ち、店を去ります。去り際に振り返ると、セブが「おめでとう。お幸せに」という感じでうなづいてくれます。そしてセブがエンディングを弾きはじめて映画は終わります。
『ラ・ラ・ランド』の結末は、ミアがセブにもらったアドバイスや背中を押されたことにより女優として成功して家族も作り、一方のセブはどうにかして資金を貯めて自分のジャズバーを開店しました。2人とも「夢」をかなえたけど、一緒にいるための「愛」は犠牲にしたのです。
ターニングポイントとなったのは、セブが「ボイシへ一緒に行こう」と言った時にミアが断った時と、ミアがパリへ行く時にセブが一緒に行けないと言った時の2回チャンスがあった気がします。個人的には2人が一緒になる結末を見たかったけど、それで夢まで実現させると、都合良すぎるので落とし所が難しいですね。
私は正直、ラブストーリーも音楽やミュージカル映画もあまり好んで観ないのですが、『ラ・ラ・ランド』はそんな人間にも極上の映画体験をさせてくれたので、多くの人にぜひ1度は観ることをおすすめしたいです!アカデミー賞でも注目です。
他の映画はおすすめ映画ジャンル別も参考にしてください。
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- 報知映画賞(1990-2022年末)
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