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映画『二ノ国』評価は?ネタバレ感想考察/異世界の僕は誰?コトナを救う方法とは?

映画二ノ国

『二ノ国』あらすじ概要

活発なハル、車椅子のユウ、ハルの恋人で元気なコトナは仲のいい高校生ですが、何者かがコトナを刺し、ハルとユウは「二ノ国」に迷いこみます。そこの呪われた王女アーシャはコトナそっくりだが…。病院の老人の正体は?黒幕は誰?(ネタバレ感想考察↓)

映画名/邦題 二ノ国
平均評価★★★★★49私の評価↓は含まず)
日本公開日 2019/8/23 [予告↓]上映時間 106分
映画監督百瀬義行 [キャスト↓]
配給/製作/画像©ワーナーブラザース/オー・エル・エム
日本興行収入4.1億円興行収入ランキング

『二ノ国』予告動画

キャラクター(キャスト/出演者。日本語吹き替え声優)

ユウ(山﨑賢人)
車椅子の高校生。二ノ国では足で自由に動ける。幼少期からハルと親友で、コトナのことも気になってる
ハル(新田真剣佑)
バスケットボール部で活躍する高校生。ユウの幼なじみ。コトナとは恋人どおし
コトナ/アーシャ(永野芽郁 )
一ノ国のコトナはハルの恋人。二ノ国のエスタバニア王国の王女アーシャとは魂を共有
ヨキ(宮野真守)
二ノ国のエスタバニア王国の魔法宰相。メガネ美男子
サキ/ヴェルサ(坂本真綾)
一ノ国のサキ姉はユウの養子先の花屋のお姉さん。二ノ国のヴェルサはエスタバニア王女アーシャの近衛騎士
バルトン(山寺宏一)
二ノ国のエスタバニア王国の騎士団長
ダンパ(梶裕貴)
二ノ国で王女アーシャの世話係を務める妖精
病院のおじいさん(ムロツヨシ)
幼少期のユウと同じ病院に入院。屋上で異世界へのゲートを開こうとするが誰も信用しない

ネタバレ感想『二ノ国』解説や評価レビュー

この先はネタバレありの感想考察です。他の映画はおすすめ映画ジャンル別も参考にしてください。

私の評価 ★★★★★58/100(60が平均)[レビューサイト評価↑]

原作や音楽や監督と声優について

原作は、レベルファイブが発売した人気のRPGゲームで、スタジオジブリが協力しています。ゲームも映画も音楽担当した久石譲はジブリ映画ではおなじみで、本作でも要所ごとにBGMで盛り上げてくれます。ただ、いつもよりは控えめに感じました。

監督の百瀬義行(ももせよしゆき)は、スタジオジブリ[作品一覧]に所属していたアニメーターです。『もののけ姫』『千と千尋の神隠し』も含め多くに関わっています。

数多くのテレビアニメの作画監督や、ゲーム「二ノ国」アニメーションパート監督やキャラクターデザイン等もつとめています。最近は2018年の短編アニメ映画『ちいさな英雄 カニとタマゴと透明人間』の『サムライエッグ』を監督してます。

ジブリの伝統を継承してか、本作もメインキャラには声優ではなく芸能人・タレントが声を担当しています。ハル役の新田真剣佑が心配でしたが最初こそ違和感あるものの、ユウ役の山崎賢人とともに無難に演じています。

最も気になったのは、コトナ/アーシャ役の永野芽郁です。下手というのではなく、高校生っぽく聞こえなかったり、コトナの顔に合ってない気がしたので、作画をうまく調整するか声のとりなおしでもう少しましにできたと感じます。

病院のおじいさん役のムロツヨシはあってました。ヨキの宮野真守、サキ/ヴェルサの坂本真綾、ダンパの梶裕貴、バルトンの山寺宏一は、やはり段違いに上手すぎて専業声優の風格を見せつけられました

映画二ノ国

二ノ国とは?一ノ国との真相やエスタバニア歴史は?

「一ノ国」の住人ハルとユウが迷い込んだ異世界「二ノ国」には「一ノ国と魂を共有する者(ソウルメイト)が存在」します。コトナのソウルメイトは王女アーシャであり、サキ姉のは近衛騎士ヴェルサです。

ハルはガバラスから「一ノ国と二ノ国の魂の総数は限られてて、アーシャ姫を殺せばソウルメイトのコトナは助かる」と教えられ信じますが、真相は真逆でソウルメイトが傷ついたり死ねば、もう片方も同じ苦しみを味わうことになります。

王女アーシャの父フランダー王が治める「エスタバニア王国」には魔法宰相ヨキが仕えています。エスタバニアは過去に、フランダー王の兄弟が人質として出されてた「バデロニア王国」を、その兄弟ごと滅ぼしています。

何が特徴?作画やストーリーやキャラクター

作画はジブリ出身の百瀬義行監督だけあり、とても細かくてきれいでジブリっぽいです。ただし2019年は『天気の子』『海獣の子供』など、邦画アニメでも超ハイレベルな作品が続いてるので『二ノ国』は見劣りします。

洋画アニメや3DCGまで含めると『スパイダーマン スパイダーバース』『トイストーリー4』『ドラゴンクエスト ユアストーリー』なども観た後なので、作画が評価されるハードルはかなり高くなっています。

もちろんアニメ映画は作画だけでなく、ストーリーや演出やキャラクターも重要なので、それらで大きく特徴を出せればヒットの可能性も生まれます。『プロメア』は作画は好みがわかれるけどキャラと演出がぶっ飛びすぎてて話題になりました。

さて『二ノ国』の特徴ですが、よく言えば「全てにおいて準優等生的」ですが、作画もストーリーも演出もキャラも「無個性。無味乾燥」すぎて2019年の映画史に残らないどころか、観てすぐ記憶から失われそうです。

そもそも「鏡像の異世界」という設定じたいが「ありきたりであふれてる」ので、今までにない尖ったストーリーじたいが難題です。脚本担当のレベルファイブ社長の日野晃博では、このハードルを越えられなかったのでしょう。

見どころは「異世界での命の選択と親友との戦い?黒幕の正体は?」

映画『二ノ国』ではテーマのようなものはなく、キャッチコピー「命を選べ。」がそのまま見どころになっています。つまり、一ノ国のコトナの命を救うため、二ノ国のアーシャ王女を倒そうとするハルとそれを阻止する親友ユウとの戦いです。

ユウは不確定な情報を信用せず、二ノ国の王女アーシャに一目ぼれもしてるので王国側につきます。ハルは一ノ国の恋人コトナを救うためならアーシャも殺せると考え、反エスタバニア勢力「黒旗軍」の指導者ガバラスの陣営に入ります。

こうして幼なじみのハルとユウは、王女アーシャを倒す側と守る側に分かれて敵対し対決します。ただし予想通り、2人は共通の敵に気づき共闘するという、ゆるい展開になります。その敵の正体などは下にて。

ガバラスや裏切り者や刺客の正体とは?目的は何?

ハルが従った黒旗軍リーダーの仮面を被ったガバラスの正体は、エスタバニア王国の魔法宰相ヨキであり、昔エスタバニア王国に滅ぼされたバデロニア王国に人質に出されていた、フリーダー王の兄弟でした。

フリーダー王の父により、バデロニア王国に人質として出された兄弟は妻子と幸せに暮らしてたが、エスタバニアの侵攻で家族ごと滅ぼされました。自分も一度は死んだが錬金術により他人の姿を借りて復活し、魔法宰相としてフリーダー王に仕え復讐の機会をねらっていたのです。

ヨキは異世界のゲートを開くこともでき、一ノ国でコトナを刺した刺客はヨキが送りこんだ者です。ハルとユウが異世界を行き来できたのは、ユウの「トラベラー能力」のせいです。病院のお爺さんは、持ってた杖で異世界を行き来できます。

ガバラスの設定でよくわからなかったのは、黒い鎧にかけた魔法でハルを操れるはずなのに、戦闘が始まると普通に攻撃されていました。なぜ最後までハルを操って、ユウと戦わせなかったのか不思議です。

病院のお爺さんの正体とは?

冒頭で「異世界へのゲートを開く」と言って杖をかざしてた老人は「かつての二ノ国の勇者」で杖は二ノ国から消失した「聖剣グラディオン」です。異世界を行き来できる能力は、その聖剣によるものだと思われます。

伏線でも出てた、かつて勇者に仕えたと言い伝えられる鳥が、ラストバトルでユウを乗せて飛びますが、それも聖剣グラディオンの効果かもしれません。

コトナが回復した理由は?

コトナは刺客に刺されますが、二ノ国のアーシャ王女の呪いの短剣をユウが抜いたことにより、アーシャの魂を共有するコトナも回復したようです。しかしその後、なぜか悪性腫瘍(ガン)が発見されて余命わずかとなってしまいます。

ガンになった理由は聞きのがしたのですが、ヨキや刺客の魔法や呪いによるものだと思います。コトナを救いたいハルは、ガバラスにだまされてアーシャ王女を殺害しようとします。しかしアーシャが死ねば、コトナも死んでしまうのです。

ラストでコトナが回復した理由は、魔法をかけたヨキ=ガバラスが倒されて魔法が解けたからだと思います。

考察!ユウの正体は?呪い解除や不死身や足治った理由は?

ラストで、ユウの正体は「二ノ国出身の、ハルの分身(魂のつながったソウルメイト)」だとわかります。この結末は予想してたのと違って驚けたので、『二ノ国』で唯一のプラスポイントかもしれません。

私の予想では、ユウの正体は、ヨキ(というかバデロニアとともに死んだフリーダーの兄弟)の息子です。エスタバニアがバデロニアを滅亡させた時に、トラベラー能力を持つユウは、一ノ国の墜落した飛行機にトラベルしたのだと思いました。または飛行機墜落させたのもユウかもしれません。

ところで、ユウがいかにトラベラーでも、二ノ国の新しい勇者であっても「不自由だった足が治ったり」「姫の呪いを解除できたり」「胸を貫通されたり斬られても不死身だったり」「習ったことない剣術を知ってたり」というのは違和感です。百歩譲ってユウは剣術を覚えてても、ハルが戦えるのは説明がつきません

こんなご都合主義や万能キャラぶりを見せられたら、戦闘シーンで全くハラハラしない(死なないので)し、どうせハッピーエンドでしょ?と思い退屈です。結末はそのとおりで「命を選べ」というわりに誰も傷つかず、ゆるすぎだと感じます。

『二ノ国』私の評価

予告編の段階から、世界観はありきたりだし、作画も普通で、メインには声優ではなく俳優女優を使い、ストーリーはご都合主義の連続っぽいので観ないつもりだったのですが『アルキメデスの大戦』のように化ける可能性もあるので観ました。

同時期に公開中の『ドラゴンクエスト ユアストーリー』とは、同じゲーム原作ということで比較されそうですが、挑戦的なラストで賛否両論のドラクエとは対称的に、無難でゆるいハッピーエンドの『二ノ国』には制作意義すら感じません。

ジブリ風の作画はそこそこきれいだし、主要人物たちの優等生感は安心できるけど、調味料をかけてない野菜を食べてるように味が全くしないのは同年公開の『バースデーワンダーランド』と似てます。家でヒマなら観てもいいかもしれません。

他の映画はおすすめ映画ジャンル別も参考にしてください。

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