『新感染半島ファイナルステージ』評価は?ネタバレ感想考察/娘達の能力とは?4年後のゾンビ対策は?
『新感染』続編。ゾンビ襲撃の4年後。香港に逃げた韓国人達が大金を積んだトラックを回収するため半島へ戻るが、民兵集団に奪われます。そこに現れたのは…。生き残るのは誰?脱出方法は?(ネタバレ感想あらすじ↓)
映画名/邦題 | 新感染半島 ファイナル・ステージ |
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日本公開日 | 2021/1/1 [予告] 上映時間:116分 |
製作国 | 韓国 |
原題/英題 | Train to Busan Presents: Peninsula |
監督・キャスト | ヨン・サンホ[キャスト] |
映倫区分 | 日本:G(年齢制限なし) |
配給/製作 (画像出典) | ギャガ/Redpeter Films |
日本興行収入 | 3.7億円(興行収入ランキング) |
世界興行収入 | 0.4億USドル [出典] |
製作費 | 0.2億USドル |
平均評価 平均:100換算 *批評家と一般は単純平均 | 65(私の評価は含まず) |
シリーズ 関連作品 | ホラー/パニック/バイオレンス映画一覧 前作『新感染 ファイナル・エクスプレス』3.1億 |
キャラ・ランキング(キャスト/出演者)
個人的なキャラクターランキングです。
※キャラクター名(キャスト/出演者/声優)
- ジョンソク(カン・ドンウォン)香港に亡命したが韓国へ戻る元軍人
- ミンジョン(イ・ジョンヒョン)崩壊後の韓国で娘二人と暮らす女性
- ジュニ(イ・レ)ミンジョンの娘。車の運転技術で生き抜いてきた
- ソ大尉(ク・ギョファン)韓国の631部隊の隊長。何かをたくらむ
- ファン軍曹(キム・ミンジェ)韓国の民兵を組織する狂気の軍人
- ユジン(イ・イェウォン)ミンジョンの娘。ジュニと生き抜いてきた
- チョルミン(キム・ドユン)ジョンソクの姉の夫(義理の兄)共に韓国へ
- キム(クォン・ヘヒョ)元軍人。ミンジョンらと暮らす年長者。軍との連絡を試みる
ネタバレ感想『新感染半島 ファイナル・ステージ』解説と評価
以下ネタバレあり感想考察なのでご注意を!
新感染1のネタバレあらすじ・監督やカンヌ関連
韓国で忙しく仕事するソグ(コン・ユ)は、一人娘スアンを別居中の妻の釜山へ連れて行くため新幹線のような高速鉄道に乗ります。しかし列車内では、凶暴化した人が他人を襲い始め、かまれた感染者も人間を見つけると襲い出します。
ソグはスアンと離れた車両になってしまうが、巨体サンファ(マ・ドンソク)らの自己犠牲もあり再会できます。しかし会社役員ヨンソクが他人を犠牲にしながら生き残ろうとし、多くの乗客が感染者となりソグもかまれます。
ソグは娘スアンを感染させないため、自ら列車から飛び降ります。サンファの妻ソンギョンは、ソグの娘スアンと2人だけで釜山へのトンネルを歩きます。迎え撃つ兵士に射殺されそうになるが、スアンの歌で感染してないとわかり救助されます。
以上が前作『新感染 ファイナルエクスプレス』のネタバレあらすじです。長編実写映画はほぼ初監督だったヨン・サンホは、新感染2『新感染半島 ファイナルステージ』でも続投です。
前作は世界中でも高評価で、個人的にもその年のベスト10に入れるくらい好みでした。特にマ・ドンソクの存在感には魅了されたので、彼もコン・ユも出演しない新感染2『新感染半島ファイナルステージ』には観る前に不安も感じてます。
本作は、2020年の第73回カンヌ国際映画祭(新型コロナで開催中止)オフィシャルセレクション「カンヌレーベル」作品として選出され、日本に先駆けて海外では公開されました。その評価はページ上部をご確認ください。
韓国へ戻る理由とは?ゾンビの性質は?
朝鮮半島の韓国で人々を凶暴化するウイルスが蔓延。元軍人ジョンソク(カン・ドンウォン)は日本へ亡命する船に乗りこみます。しかし船内で感染者が広がり、ジョンソクは姉とその息子を失い、姉の夫(義理の兄)チョルミンと生きのびます。
ゾンビ化ウィルスは化学工場が原因としか明かされません。日本ではなく香港へ亡命したジョンソクとチョルミンは韓国人差別から脱却するため、釜山の現金輸送トラック奪取作戦に参加します。韓国内は今もゾンビだらけで世紀末のようです。
ゾンビにかまれて凶暴化した人間は主に聴覚と視覚を使うが、鳥目なのか夜は「音や光」を追いかけます。他2人は殺害され、チョルミンは見つけたトラックに逃げ込み、ジョンソクは謎の少女2人に救われてアジトへ連れて行かれます。
大金のためとはいえ、ゾンビ感染が蔓延する韓国へ戻るのは無理ある設定と感じます。ゾンビが4年間も人間を食わずに生きのびてた理由も謎のまま。不老不死でも動くエネルギーは必要なので「共食い」など理由を見せてほしかったですね。
母ミンジョンの正体は?少女たちの能力は?
年上の少女ジュニは抜群の運転技術、少女ユジンはラジコンカーの操縦能力を持ち、ゾンビ達から逃げ切ります。アジトには母ミンジョンと、軍との連絡を試みる元軍人の年長者キムもいます。4人は631部隊から出て感染半島で生きのびてます。
ジョンソクは、船へ向かう時に置き去りにした女性こそ母親ミンジョンの正体だと気づき本人にも話します。あの時の娘がユジンでしょうか。傷のあった父親は亡くなったのでしょう。ミンジョンらは、ジョンソクとトラックを奪いに行きます。
一方、チョルミンは民兵集団631部隊に捕らわれ、他の捕虜と一緒にゾンビと戦う地下競技に参戦させられます。631部隊長のソ大尉は自殺も考えたが、トラックの大金を見つけ、衛星電話で香港マフィアと取引し、感染半島からの脱出を計画。
ジョンソクが少女らに救ってもらえたのは、船へ向かう前に見捨てたから、と考えると皮肉ですよね。姉とその子の感染も罰のように思えます。民兵集団631部隊や地下競技での狂気ぶりは『マッドマックス怒りのデスロード』世界を連想します。
631部隊を倒した方法は?生き残るのは誰?
631部隊からジョンソクが救った義理兄チョルミンは、ファン軍曹らに射殺されます。ジョンソクはミンジョンとトラックを奪って逃走。ファン軍曹らとカーチェイスになるが、ジュニのドライビングテクニックとゾンビを利用して逃げ切ります。
しかしソ大尉が追いつき、ジュニを人質にして大金トラックを強奪して香港マフィアの船へ入ります。ユジンがラジコンで気を引きジュニを救うが、ユジンをソ大尉の銃弾から守ったキムじいさんは射殺されます。
ソ大尉は香港マフィアに裏切られて撃たれたが、最後の力でトラックを利用してゾンビ軍団を船に招き入れマフィアを全滅させます。キムが通信してた国連軍のヘリが到着するが、足を負傷した母ミンジョンはゾンビを引きつけて死を覚悟します。
冒頭で合理的判断からミンジョンを見捨てたジョンソクは、今度は感情に忠実にミンジョンを救いに行きます。そしてジョンソク、ミンジョン、ジュニ、ユジンの4人は国連軍ヘリで韓国脱出に成功します。
ゾンビ映画を忘れるほどワイルドスピードシリーズっぽくなったけど、少女ジュニが車のヘッドライトでゾンビを誘導して敵の車をクラッシュさせるアイデアは斬新でした。序盤のガラス内のゾンビ大軍も有効に伏線回収されました。
船での脱出が不可能となった時に、国連軍ヘリが飛んでくるのはさすがにご都合主義を感じましたが、キムじいさんの通信が伏線にはなってます。キム、ミンジョンの前で泣きじゃくる少女達の描写は芸がなく、前作の上手さとは天地の差で残念。
『新感染2半島ファイナルステージ』私の評価感想と続編
偶然にも新型コロナウイルスでパンデミックが現実となった年に公開されたのは、幸と不幸の側面があると思います。アクション面はかなりレベルアップして、カーチェイスも銃撃戦もゾンビとの戦いも邦画では見られない規模の大きさです。
一方、前作で良質のパニック映画としてゾンビの恐ろしさを見せてくれたのに対し、本作では銃と車と強い軍人がゾンビを虫けらのようにあつかうのが残念。もはやゾンビ映画ではなく、ただのトラック強奪の銃撃戦アクション映画です。
登場キャラクターも、前作では感情移入したくなるキャラが次々に感染して心を揺さぶられたのに対し、本作には魅力あるキャラが1人もいません。それなのに最初から予想できるメンバーが生き残るので意外性すらありません。
画面が暗い時間が長いのも不満でした。ジュニのドライビングテクニックやゾンビを利用したカーチェイスは楽しかったです。ユジンのラジコンカーの有効活用ももっと見たかったです。続編があるなら、韓国の正常化作戦を見たいですね!
私の評価 63/100(60が平均)
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