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ネタバレ『そして父になる』あらすじ感想や評価まとめ/育てた子か血のつながりかDNAの皮肉か

そして父になる
  • 平均評価 ★★★★★75/100
  • 日本興行収入 32.0億円
  • 日本公開 2013.9.28
  • 上映時間 120分 予告

『そして父になる』あらすじ(ネタバレなし)

野々宮良多は大手建設の会社員で都心の高級マンションで、妻と息子の3人で幸せに暮らしている。ある日、息子の慶多が生まれた病院から、出生時の取り違えについて連絡がある。本当の息子は、斎木夫妻によって自由奔放に育てられていた。やがて2組の家族で会合し、子どもを交換することで話を進めるのだが...(ネタバレあらすじ↓)

そして父になるの予告動画

映画『そして父になる』評価まとめや作品情報

興行成績、公開日、上映時間などは↑に掲載してます。
原題/英題
Like Father, Like Son
映倫区分
日本: G
映画監督
是枝裕和
キャスト/出演者
福山雅治、尾野真千子、真木よう子、リリー・フランキー、二宮慶多
配給/製作
(C)ギャガ、FILM
レビューサイト平均評価 ★★★★★75/100換算

この先はネタバレのあらすじや感想なので注意です。関連映画はトップページなどでさがしてみてくださいね。

ネタバレあらすじや感想『そして父になる』考察・評価・レビュー

★★★★★ 70点/100(60が平均)

『そして父になる』ネタバレ感想の総評や考察

子どもがお受験で合格するころに取り違えの事実が判明し、本当の息子やその家族たちと交流しながら親子の絆をゼロから結んでいくという、社会派ドラマです。カンヌ映画祭でも審査員賞を受賞し、スティーブン・スピルバーグ監督がドリーム・ワークスでリメイク映画化することも決定している話題作です。

6年間愛情をそそいだのに実の息子じゃないとは、誰でもすぐには信じられないでしょう。最近は里子や連れ子(継子)や妻の浮気の可能性もあるので「親に似てますね〜」という発言はひかえた方がいいなと思いました。

取り違えがわかってからの、両親たちと当事者の子どもたちが当惑しながらも1つの回答を導き出そうとする物語がメインですが、福山雅治が演じる勝ち組みエリートの良多が、それまで仕事が忙しくて十分に慶多に接してなかったけど、少しづつ本当の「父になる」という成長物語でもあります。

良多はお金を払って2人とも引き取ろうと考えますが、あとの親3人は大反対です。たぶん子ども達も反対でしょう。むしろ選ばせたら2人とも斎木家を選ぶ可能性すらありえます。良多も慶多同様に感情を抑えて育ったため、他人の気持ちがわからないよう極端に描かれていて悪役です。

その理由が終盤に明らかになり、良多も血のつながらない義母に育てられ、実母を探して家出したこともあるほど感情的な子どもだったようです。しかし我慢するうちに感情を抑えていったのでしょう。その本当の性格は、琉晴の遺伝子にも引き継がれ、家出するほど感情に素直で、頑固で論理的な面もそっくりです。

また、わざと取り違えた元看護師も夫の連れ子(継子)の子育ての苦労が原因だとわかり、血のつながりのない子育ての難しさも浮き彫りになります。誠意のお金を返しに行く良多ですが、自分もお金で慶多を買い取ろうとしてたのは皮肉です。元看護師の継子が「僕のお母さん」と言いきり、6年間で本物の親子になれたとわかります。

このように福山雅治が演じる良多と、2人の子ども達との関係性や葛藤などはよく描かれていますが、一方でそれ以外の両親や子ども達の苦悩ぶりはあまり見えてこない点は残念です。物語はたんたんと進みます。あと、子どもの性格は遺伝子より環境によるところが大きいという風に描かれているように感じます。

ラストでは、良多が逃げる慶多を追いかけながら「6年間はパパだった」と、やっと自分の感情をぶつけて慶多を抱きしめる場面など涙しそうになります。結局、6年間愛情をそそいだ子か、血のつながった子か、どちらを選んだかは結末として描かれず終わるので、回答は視聴者にゆだねられた感じです。

『そして父になる』おすすめ8ポイント

  • 取り違えを扱う社会派ドラマ映画
  • 福山雅治演じる良多が父になる物語
  • 子どもの性格は遺伝子より環境による
  • 都会エリートと地方の普通の家庭対比
  • 子どもの幸せはお金では買えない
  • 愛情をそそいだ時間が血より大切かも
  • 子どもの演技が素晴らしい
  • 外野からの両極端な意見も見事な演出

『そして父になる』少し残念6ポイント

  • 映画としての回答がほしいかも
  • 福山雅治の良多以外の親の苦悩が弱い
  • 全体的に感情を抑えめにしすぎ
  • 病院や看護師の裁判や謝罪が少ない
  • 福山雅治の演技?は狙いどおり?
  • 子どもに納得いく説明ができてない

『そして父になる』ネタバレあらすじ感想や解説

野々宮良多(福山雅治)とみどり(尾野真千子)の6歳になる一人息子の慶多(二宮慶多)は、お受験の面接で「夏休みにキャンプで父さんと凧揚げした」と学習塾で習ったとおりの作り話をして、良多も驚きます。良多は都内の一流建築企業のエリート会社員で、3人は都内の高級マンションで暮らしています。

良多とみどりは、慶多を産んだ病院に呼ばれて行くと、赤ちゃんの取り違えがあったのでDNA鑑定させてほしいと言われ、結果は本当の親子でないことが判明します。良多は動揺し、田舎の病院で産ませたことを後悔し、みどりは母親なのに気づかなかったと悔やみます。実の息子がわかり顔見せすることになります。

斎木雄大(リリー・フランキー)とゆかり(真木よう子)の息子の琉晴(りゅうせい)(黄升炫)が、良多とみどりの実の息子で、慶多は斎木夫婦の実の息子です。雄大は田舎町の小さな電気屋を営み、琉晴と長女の美結(滝沢美結)と次男の大和(押場大和)の3人の子どもを自由奔放に育てています。

二家族で会うことになり、子ども達はすぐ仲良くなります。良多は雄大の粗野な部分が目についてしまい、弁護士は自分の友人にお願いします。4回会った後、土曜1泊だけ慶多と琉晴を交換することになります。慶多は大家族に戸惑い、琉晴は箸の持ち方を矯正されたり遊び相手がいなくて退屈そうです。

みどりは1人で斎木夫婦と合流して、琉晴を返して慶多と一緒に帰りながら「ママと2人でどっか行こうか」と言います。みどりの母の里子(樹木希林)は戦時中の話を持ち出して「生みの親より育ての親」と忠告します。二家族会合時、雄大は子ども達と一緒に遊びますが、良多は難しい顔して眺めてるだけです。

雄大「良多さんはもっと子どもと一緒の時間を作らなきゃ。この半年間、僕の方が慶多君と一緒の時間長いよ」。良多「時間じゃないと思います。僕にしか出来ない仕事があるんですよ」。雄大「父親かて取替えのきかん仕事やろ」。食事の会計後、良多「慶多と琉晴君の2人とも、金で譲ってくれませんか」

雄大「金で買える物と買えない物がある。負けたことのない奴は本当に人の気持ちが分からないんだな」と激怒します。雄大とゆかりだけでなく、妻のみどりも良多の発言にはあきれます。取り違えの裁判では、元看護師(中村ゆり)が野々村家の幸せに嫉妬してわざとやったと白状し、時効の成立後だともわかります。

良多の父は「血だ。琉晴はこれからもっと良多に似てくるし、逆に慶多は相手夫婦に似てくるので、早く交換して二度と相手家族と会わない方がいい」と言います。しかし義母からは「一緒に暮らしてたら情はわくし似てくるし、夫婦もそうでしょ、私もそう思いながら育てたのよ」と言われます。

子どもと一緒の時間が長い3人は、育ての子でも愛せると言うけど、一緒に過ごす時間の短い良多(福山雅治)だけは血のつながりにこだわります。ゆかりと連絡を取り合うみどりに良多は「距離をおけ」と言います。ピアノ発表会で、自分はミスしたのに他人をほめた慶多に良多は「悔しくないのか」と問います。

みどり「みんなあなたみたいに、がんばれるわけじゃない。慶多は私に似たのよ」。帰宅後、みどり「慶多が実の子じゃないとわかった時あなたが言った『やっぱりそういうことか』は、慶多があなたほど優秀じゃないと言いたかったんでしょ。あの一言は一生忘れない」。言い争いを慶多も部屋で聞いています。

ついに慶多と離れることになり、良多は慶多に「期限の決まってないミッションだ。10年後にはきっとわかってくれると思う」と言います。一眼レフカメラをあげると言う良多に、慶多はいらないと言います。二組の家族は河原で遊び、雄大は良多に「一緒に凧揚げで遊んでやってな」と言います。

ゆかりはみどりに「琉晴は怖がりだが、弟ができてからしっかりしてきた」と話し、みどりは「私は弟が産めなくなったので、ほしがってた慶多に弟妹ができてよかった」と言って抱き合います。二家族は育ての親子どおしで並んで笑いながら写真撮影した後、血のつながりの親子どおしで家へ帰ります

良多は琉晴に一緒に暮らすルールを記憶させようとしますが、琉晴「パパじゃないのにパパって呼べない」と言い、良多「今日から呼ぶのがルール」、琉晴「なんで?」という風に論理的な説明を求めるのが、良多にそっくりです。斎木家で元気のない慶多を、ゆかりが抱きしめてあげると、慶多も抱きつきます。

良多は、裁判を抱えてるからというのと、これからは家族を大切にしろという理由で宇都宮に異動になります。琉晴があまりなつかないので、良多は自分が「本当のパパなんだ」と言い聞かせます。ソファで寝てた良多は、父の日に慶多が紙で作ってくれた花の茎を見つけてなつかしみます。

『そして父になる』ネタバレ結末や考察/ラストシーン

裁判勝利後も良多は「勝ってない」と言います。病院側から慰謝料をもらい、それとは別に元看護師から「誠意」を預かります。良多は元看護師の家へ行き「家族はめちゃくちゃにされた」とそのお金を返すと、継子(結婚相手の連れ子)が出てきて、良多「関係ないだろ」、継子「僕のお母さんだから関係ある」

継子を自分と重ねた良多は義母(風吹ジュン)に電話して、昔のこと(おそらく実母に会うため家出したこと)を謝ろうとしますが、昔の話は忘れたのでくだらない話をしたいと言われます。良多はプロジェクト先の人工林で「セミが自然羽化するまで15年かかった」と聞かされて「長い時間が必要だな」と感じます。

琉晴はみどりが休んでるすきにマンションを出て、他人の後ろについて改札を通り、斎木家へ戻ります。迎えに行った良多は、雄大とゆかりに「うまくいかないなら、慶多と琉晴の2人引き取っても問題ない」と言われてしまいます。慶多が押入れに隠れる姿が寂しそうです。良多は琉晴だけ連れて帰ります。

琉晴を寝かした後、良多は自分も家出して実母に会いに行こうとしたが、すぐ連れ戻されたことを話します。それから良多とみどりと琉晴は、銃の撃ち合いやキャンプごっこなどをします。琉晴が流れ星へのお願いで「元の両親の所へ帰りたい」と泣き出すと、良多は「いいんだ」と言ってやります。

みどりは「琉晴がかわいく思えてきたけど、慶多を裏切ってる気がする」と言って涙します。良多は琉晴を一眼レフカメラで撮影して過去写真を見ていくと、慶多がこっそり撮影した「良多の寝てる姿」がいくつも見つかり、泣いてしまいます。再び斎木家へ遊びに行くと、慶多は良多とみどりから逃げて行きます。

慶多を良多はどこまでも追いかけます。慶多「パパなんかパパじゃない」。良多「6年間は出来損ないでもパパだったんだよ。写真いっぱいありがとう。もうミッションなんか終わりだ」と慶多と合流して抱きしめます。斎木家へ戻ると、慶多「スパイダーマンってクモって知ってた?」。良多「知らない」

劇中では、ほぼ100%の親が血のつながりを選択すると話してましたが、良多たちはどちらを選ぶかはっきりさせずに終わります。判断は視聴者にゆだねられていますので、考えるきっかけになるよう、ぜひ多くの人に観ることをおすすめしたいです!

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