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ネタバレ『シェイプオブウォーター』あらすじ感想や評価まとめ/半魚人と異種族恋愛?マイノリティの逆襲

  • SF/ファンタジー
  • ラブストーリー
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シェイプ・オブ・ウォーター
  • 平均評価 ★★★★★76/100
  • 日本興行収入 7.6億円
  • 世界興行収入 1.9億US$
  • 日本公開 2018.3.1
  • 上映時間 124分 予告

『シェイプオブウォーター』あらすじ(ネタバレなし)

1962年、ソビエトとの冷戦時代のアメリカ。声の出せないイライザは同僚ゼルダと共に秘密研究施設の清掃員として働いてる時、南米から運び込まれた謎の生きものと出会い交流を深めていく。しかし軍の将軍やソ連のスパイなどの暗躍で状況が悪化してくると、イライザは重大な決断を隣人に話し...(ネタバレあらすじ↓)

シェイプ・オブ・ウォーターの予告動画

映画『シェイプオブウォーター』評価まとめや作品情報

興行成績、公開日、上映時間などは↑に掲載してます。
DVD/Blu-rayレンタル開始日,発売日
2018.6.2(販売中
原題/英題
The Shape of Water
製作国
アメリカ(2017.12.8公開)
映倫区分
日本: R15+、USA: R
映画監督
ギレルモ・デル・トロ
キャスト/出演者
サリー・ホーキンス、マイケル・シャノン、リチャード・ジェンキンス、ダグ・ジョーンズ、マイケル・スタールバーグ
製作費
約US$ 19,500,000(約21億円)
配給/製作
(C)20th Century Fox、Bull Productions
レビューサイト平均評価 ★★★★★76/100換算

この先はネタバレのあらすじなので注意です。

『シェイプ・オブ・ウォーター』ネタバレあらすじや結末

1962年、冷戦下のアメリカ。幼少時代のトラウマで声が出ないイライザ・エスポシト(サリー・ホーキンス)は、政府の極秘研究所の清掃係として、ゼルダ(オクタヴィア・スペンサー)と共に働いてます。イライザは1人暮らしで、向かいの部屋の孤独なジャイルズ(リチャード・ジェンキンス)と食事したりします。

ある日、研究施設にロバート・ホフステトラー博士(マイケル・スタールバーグ)や警備担当のストリックランド(マイケル・シャノン)と共に、謎の不思議な生きもの(ダグ・ジョーンズ)がやってきます。責任者フレミング(デヴィッド・ヒューレット)に掃除を頼まれたイライザらは大量の血液と指を見つけます。

向かいに住むジャイルズははげた頭を隠すためにカツラをかぶり、失業中で絵を売ろうとするがうまくいきません。イライザとTVを見ながら踊るステップを踏んだりします。イライザはゼルダや研究員に見つからないよう、貯水槽の「彼」こと半魚人にゆで卵を与え、音楽を聞かせて踊ってみせたりして交流を深めます。

指を縫い合わせた警備のストリックランドは、イライザらに彼(クリーチャー)が南米から運ばれてきた醜い生物だと語ったり、電気棒でその生物を虐待して失神させたりし、ホイト将軍(ニック・サーシー)に気に入られようと解剖を提案します。ホフステトラー博士や盗み聞きしたイライザは解剖に反対です。

ホフステトラー博士はソ連のスパイでもあり、半魚人に言葉や音楽を楽しむ知性があることや解剖されることを報告すると、アメリカの研究の邪魔をするためにその生物を殺すよう注射器を渡されます。ジャイルズは仕事もえられず、キーライムパイの店員に同性関係を断られ、イライザの計画に加担を決意します。

解剖の当日、仕事を終えたイライザはビデオカメラをずらして掃除用具入れに「彼」を隠して、ジャイルズの車へと運びます。ホフステトラー博士も半魚人を殺したくないので、爆弾で注意をひきつけ、警備員に注射器をさして逃走を手助けします。逃走時、追ってくるストリックランドの新車を偶然にも破壊します。

イライザは自分の部屋の浴槽に塩を入れて半魚人と暮らし、雨の日に運河に逃がそうと決めます。ストリックランドに尋問された時、イライザは手話で罵倒します。猫を食べてた半魚人を注意したジャイルズは腕をひっかかれて負傷します。イライザは階下の映画館で半魚人と抱き合い、その後自室の浴室で交わります

ジャイルズは魚人に謝罪され、触られた腕の傷が治り、なでられた頭からは毛が生えてきて、南米で神と崇拝されてたことに納得します。階下の映画館から水もれの苦情を受けたジャイルズが駆けつけると、イライザは浴室を水で満たして半魚人と抱き合っています。一方のストリックランドは付けた指が黒ずんできて、ホイト将軍からは早く「彼」を見つけるよう強要されます。

『シェイプオブウォーター』ネタバレ結末と最後/ラスト

雨の降る日、イライザは運河が開くのを確認し、半魚人との別れを惜しみミュージカル風に「愛してる。離れたくない」と声出して歌って踊る妄想を見ます。半魚人は体調が悪化します。ホフステトラー博士はロシアのスパイ仲間に銃撃され死の直前、ストリックランドに半魚人の居場所のヒントを与えてしまいます。

ストリックランドにおどされたゼルダは白状しないが夫がイライザのことを暴露します。運河で別れを悲しむ半魚人とイライザをストリックランドは銃撃します。なぐり倒されてたジャイルズがストリックランドに反撃し、目覚めた半魚人は自分の傷を治して、手の水かきでストリックランドの首を切り裂きます。

ゼルダが警察と共にかけつけた目の前で、南米からの謎の生きものはイライザを抱きかかえて運河に飛び込みます。水中でキスされた赤いコートのイライザは息を吹き返し、首の傷はエラに変化して半魚人と手を取りあいながら沈んでいき、今でもどこかの水中で一緒に幸せに暮らしてるだろうと締めくくられます。

シェイプ・オブ・ウォーター

この先はネタバレのあらすじや感想なので注意です。

ネタバレ感想『シェイプオブウォーター』考察・評価・レビュー

★★★★★ 65点/100(60が平均)

日本のサブカルチャー好きでオタクとしても知られる、ギレルモ・デル・トロ監督の新作のファンタジー・ラブストーリーです。ヴェネチア国際映画祭で金獅子賞、ゴールデングローブ賞で最多7ノミネート、監督賞と作曲賞で最優秀賞、アカデミー賞も最多13部門ノミネートで注目されてます。

両生類系の半魚人と、声の出せない女性イライザとの異種族間恋愛映画としておすすめできますが、個人的には期待してたよりは少し物足りなさを感じます。ミュージカル風シーンがあって内容的にも『美女と野獣(2017)』に近いけど、本作は「持たざる者の逃避」に思えるためよりネガティブにも感じます。

冒頭とラストの水中シーンは息をのむほど美しいです。配色にもこだわりが感じられ、青を基調として、緑、赤なども思いや状況を表してるようです。音楽もよくマッチしています。ミュージカル映画ではないけど、ステップを踏んだり、ダンスの妄想したりなど、未来は暗いけどせめて明るく踊ろうとしています。

東西冷戦下の先の見えない時代のアメリカを生き抜く人々を、見事に演じている俳優女優陣が素晴らしいです。主人公のサリー・ホーキンスは万人にとっての美人ではないけど、セリフのない難しい演技を力強く、体もはって見せてくれます。同僚のオクタヴィア・スペンサーも『ドリーム』同様に安心できる存在です。

現在のトランプ大統領政権下でも注目されてる「マイノリティ」が大きなテーマです。イライザは声を出せない女性(女性が差別される時代)、ゼルダは夫を養う黒人女性、ジャイルズはリストラされた初老で禿げた独身の売れない画家でゲイ、ホフステトラーは権限の弱い研究者でかつソ連のスパイの下っ端です。

悪役のストリックランドをマイケル・シャノンが本当のモンスター役として演じますが、彼も将軍からの指令や家族を養うプレッシャーに押しつぶされそうな「抑圧された者」です。半魚人を含むマイノリティ達が孤独なのに対し、ストリックランドだけ妻も子どももいて関係も良好そうですが「自由」はない感じです。

これら「欠陥のある者たち」が心のすき間を埋めるために利用しあう構図があります。スパイや研究者として職務に集中できないホフステトラーはイライザらに「純粋」を見つけ、夫と会話のないゼルダや、社会から隔絶されて当時生きづらかったゲイであるジャイルズは声を出せないイライザに話しまくります。

抑圧されたストリックランドはイライザや半魚人を上から目線で見たり虐待し、イライザは「夢」や「愛」の対象として半魚人に接します。そんな彼らの目的が交差していき、ラストの半魚人を逃がすシーンに集約されていきます。個人的にはもう少しロマンチックにするか意味付けを強く見せてほしかった気はします。

ラストシーンで、ストリックランドは首をかっ切られますが、これはイライザの首の傷と同様に「声の出せないマイノリティ」として生きてみろということなのかもしれません。序盤で彼は他人を傷つける手の指を切られて半魚人に治癒してもらえず、ついには攻撃的な「声」も封じられたのです。

ゼルダは会話のなかった夫との関係性を見直す機会を得られた気がしますし、イライザの存在に頼りきりだったジャイルズも彼女の勇気を見て1人立ちする気になるかもしれません。ホフステトラー博士だけは気の毒です。イライザは声を出してミュージカルシーンを演じる妄想をし、トラウマだった首の傷がエラに変化?して短所が長所に逆転しますが、もともと半魚人だった可能性も考えられます。

イライザがディズニー映画のラストのように安易に話せるようには、ならなかったのは好印象です。また、彼女も半魚人も最後まで人がうらやむような外見ではなかった点が『美女と野獣(2017)』等への皮肉にもなっています。映画賞でも注目され、2018年を代表する映画になりそうなので、おすすめです!

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