『スケアリーストーリーズ怖い本』評価は?ネタバレ感想考察/怪物と持ち主の正体は?止める方法は?

『スケアリーストーリーズ 怖い本』あらすじ概要
ハロウィンの夜、仮装した仲良し3人組と1人の少年は、いじめっ子から逃げて古い屋敷に隠れます。その地下室から古い本を持ち帰ったステラは、新たな怪談が書かれるのを目撃し…。屋敷の家族の真相は?生き残るのは?(ネタバレ感想考察↓)
映画名/邦題 | スケアリーストーリーズ 怖い本 |
原題/英題 | Scary Stories to Tell in the Dark |
日本公開日 | 2020/2/28 [予告↓]上映時間 108分 |
映倫区分 | 日本 G(年齢制限なし)USA PG-13 |
製作国 | アメリカ、カナダ |
映画監督 | アンドレ・ウーヴレダル [キャスト↓] |
配給/製作/画像 | ©クロックワークス=ギャガ/CBSフィルムズ、エンターテインメント・ワン、1212エンターテインメント、ダブル・デア・ユー・プロダクションズ、ショーン・ダニエル・カンパニー |
日本興行収入 | 公表後すぐ更新(興行収入ランキング) |
世界興行収入 | 1.0億USドル [出典] |
製作費 | 0.3億USドル |
企画/脚本/製作 | ギレルモ・デル・トロ等 |
原作小説 | アルヴィン・シュワルツ『誰かが墓地からやってくる(現在は改題/Amazon) |
平均評価★★★★★67(私の評価↓は含まず)
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『スケアリーストーリーズ 怖い本』予告動画
キャラクター(キャスト/出演者。日本語吹き替え声優)
ネタバレ感想『スケアリーストーリーズ 怖い本』解説や評価レビュー
この先はネタバレありの感想考察です。他の映画はおすすめ映画ジャンル別も参考にしてください。
原作とギレルモ・デルトロや主要キャスト
原作は1981-1991年のアルヴィン・シュワルツの児童文学『誰かが墓地からやってくる(現在は改題/Amazon)』です。内容やスティーブン・ガンメルの挿絵が怖すぎたので、親や教師から苦情殺到し学校図書館でも禁止されて話題になり逆に売れました。
『シェイプ・オブ・ウォーター』で、アカデミー賞 作品賞/監督賞を受賞したギレルモ・デル・トロが映画の企画/脚本/製作に関わっています。
監督のアンドレ・ウーブレダルは『ジェーンドウの解剖』『トロールハンター』も監督してますが、日本ではほとんど知られていません。両作ともスリラーの雰囲気が強いしオカルト要素もある映画なので、今回の作品には近いです。
主要キャスト陣も、まだ日本で知られていません。出演作品なども見つからないので新人もいるかも。主演ステラはゾーイ・コレッティ、ラモンをマイケル・ガーザ、オギーをガブリエル・ラッシュ、チャックをオースティン・ザユルが演じます。

ホラー映画としてこわいか?
映画『スケアリーストーリーズ怖い本』はホラー映画なので、こわいもの見たさで視聴する人もいるでしょう。しかし映倫レイティングがG(年齢制限なし)から予想されるとおり、恐怖もグロも強くないし流血もほぼありません。
ホラー映画のタイプで分けると「うらみや怨念を持つ幽霊と、倒せない異形の怪物(クリーチャー)が出現してお化け屋敷風のおどかし方」をするスリラー映画です。音楽、効果音、叫び声などで恐怖をあおるけど「こわさ」はあまり感じません。
最近のホラー映画では、アナベル死霊館シリーズの最新作『アナベル死霊博物館』の雰囲気にも近いです。
怖い本はどこで入手?持ち主は誰?
1968年10月31日のハロウィンの夜。ペンシルベニア州ミル・ヴァレーで、高校生3人組のステラ、オギー、チャックは、いじめっ子トミーに普段の仕返しを成功させます。ドライブインシアターで、3人組はラモンにかくまってもらいます。
『ナイト・オブ・ザ・リビングデッド』というゾンビ映画が上映されてたので触発された4人は、幽霊屋敷と呼ばれる町はずれのベロウズ家の廃墟に逃げ隠れます。トミーは、恋人ルース(チャックの姉)も一緒に地下室に閉じ込めます。
作家志望のステラは、サラ・ベロウズが閉じこめられてた地下室で、サラが書いたと思われる怪談本を見つけ「サラ、物語を聞かせて」と言うと、何かの力により施錠が解けて屋敷を抜け出せます。ラモンの車がいたずらされててかわいそう。
ステラはベロウズ家のサラの本『スケアリーストーリーズ』を持ち帰ります。いくら作家志望でも、そんな本を平気で持ち帰れたり、ホコリまみれのカビくさそうな本を自分のベッドに置ける神経は信じられません。
1人目の犠牲者は誰?襲ったのは何者?
ステラが『スケアリーストーリーズ』を開くと、血のような赤字で「ハロルド」という物語が書かれていきます。同じ頃、いじめっ子トミーは自宅の畑で、かかしのハロルドに体を貫かれて「かかし」になってしまいます。
トミーはいつも「ハロルド」をバットでたたいてストレス発散してたので、いじめられっ子から報復されたようにも見えます。トミーは行方不明者として捜索されますが、ステラはかかしの服がトミーと同じなので真相に気づきます。
2人目の犠牲者はどこへ?本を返すと?
怖い本に書かれた内容が現実となることに気づいたステラは、本を屋敷の地下室に戻してきます。1人であそこへ入れる勇気には驚きます。しかしその本は自宅に戻ってます。そしてオギーが主人公の物語「大きな足の指」が書かれ始めます。
ステラは電話で忠告するが、腹ペコのオギーは「足の指」が入ってるとは知らずにシチューを食べてしまいます。すると「大きな足指の持ち主の死体」が襲ってきて、ベッド下に隠れたオギーは床をひっかきながら、闇へ引きずりこまれます。
3人目の犠牲者は?助かる方法は?
ステラ達は『スケアリーストーリーズ』を焼こうとするが失敗します。新しい物語「赤いスポット」の主人公は、チャックの姉のルースです。ルースは学校のミュージカルに出演予定ですが、顔のニキビの膨張が気になりトイレで確認します。
1本の毛が生えてきたので引っ張ると、無数のクモがはい出てきてルースを襲います。ステラ達が駆けつけて救いますが、ルースは精神崩壊して病院で過ごすことになりそうです。蜘蛛の大群は気持ち悪いですね。
ルースが助かった明確な理由は不明ですが、誰かが助けに来れば死なずにすむのでしょうか。
ちなみにハロウィンの時、弟チャックの衣装が「スパイダーマンのつもりが、蜘蛛男」だったのは、この伏線だったんですね。ステラの「魔女」はこの後登場するルルの伏線でしょうか。オギーの「ピエロ?」は『ITイット それが見えたら、終わり』のペニーワイズを連想します。
4人目と5人目の犠牲者は?
サラ・バロウズの過去を調べるため、ステラ、ラモン、チャックはサラが入院してた病院の「赤い部屋」と呼ばれる病棟に忍びこみます。そこでも新しい物語がつづられ、主人公チャックは不気味な顔デカ女性「ペールレディ」に吸いこまれます。
警官に捕まり、ベトナム戦争への徴兵から逃げてたラモンは留置所に入れられ、ステラも隣に入ります。ターナー警察署長が本を開くと新しい物語が始まり、腕や胴体や頭が落ちてきて合体した怪物は署長を殺害します。
その「ジャングリーマン」は、ラモンを襲います。ラモンは幼少期に、ジャングリーマンの話を父親から聞いてたようですが、その伏線は全く回収されません。ステラとラモンは、ベロウズ家の屋敷へ逃げ込みます。
ペールレディ、ジャングリーマンの造形は『スケアリーストーリーズ怖い本』を象徴するもので、ギレルモ・デル・トロの発案かもしれません。これらの怪物の正体が明かされないのは少し不満です。ベロウズ家の人々だと予想したのですが。
サラ・ベロウズの真相は?子供達死亡の原因は?
ステラとラモンは、サラ・ベロウズが子供たちを毒殺した過去について調べます。ベロウズ家に雇われてた、ルルという高齢の黒魔術師にも会いに行きます。ステラはルルから黒魔術を学んだ可能性があります。
病院の「赤い部屋」では、サラがベロウズ家のイフラムを含む親兄弟に幽閉され、電気ショックを受けて真実を曲げるよう拷問されてたことが判明します。それを苦に、サラ・ベロウズは自殺したようです。
実はサラは、ベロウズ家が子供達を死なせてしまった事実を語ろうとして、地下室に閉じこめられたのです。子供達が亡くなった原因は、ベロウズ家の人々が流す工業用排水を飲んだからです。
サラは地下室に閉じこめられてから本に怪談を書いてたようですが、不幸の死をむかえたからか、本を持ち出した人たちを怪談で殺害していきました。ただ、その理屈はよくわかりません。ベロウズ家の人々の子孫に復讐するなら納得なのですが。
本の呪いを止めた解決方法は?その後は?
ベロウズ家の屋敷で、6人目の犠牲者として新しい物語の主人公にされたステラは、地下室でサラがその物語を書いてる姿に遭遇します。この現象は過去に戻ったのか、幻影なのか、幽霊なのか不明ですが、私は幽霊だと思います。
ステラはラモンの助言も聞いて、サラに「子どもたちを殺害したのは、あなた(サラ)ではなくベロウズ家の人々という真実を世間で語り伝えたい」と話します。そしてステラは、サラに渡されたペンを自分に刺して血で物語を書き始めます。
すると、サラの本の呪いは解けて、ラモンを襲うジャングリーマンも消え、ステラとラモンは助かります。ステラの書いた物語は学校か地域内で発表されて、サラ・ベロウズの容疑ははれます。サラはこのことを望んでいたのでしょう。
ラモンはベトナム戦争への徴兵を受けることにして、ステラと別れます。個人的には現代風に、戦争へ行くことは拒否し続けてほしかったです。ステラは父ロイと、復帰したルースと共に、チャック、オギーを復活させる旅に出発します。
サラがうらんだのは家族のベロウズ家のはずなのに、「サラを子ども殺しとして語り継ぐ世間の人々」に対しての怨念もあったようです。多彩な怪物の正体は、サラの恨みを実現させる創作物語の産物であり「怖い本」はまるで「デスノート」です。
『スケアリーストーリーズ怖い本』私の評価と続編
子どもも観れる「ちょっと怖いお化け屋敷感覚のホラー映画」としては最適だと思います。しかし私のように「本当に怖いホラー映画」を期待して観た人には、かなり物足りないと思います。
ギレルモ・デル・トロの手がけた作品は好きなの多いし、映画『スケアリーストーリーズ怖い本』のクリーチャー(怪物)造形もよかったけど、ホラー演出や物語のオチは既視感だらけで斬新さも感じられずやや残念です。
ラストでステラ達が友人の復活を目指す旅に出て続編の可能性もにおわせてます(続編企画が動き出しました)。今回の敵「サラ・ベロウズとペイルレディやジャングリーマン」も仲間に加わればポケモンのようで楽しそうなので期待したいです!
他の映画はおすすめ映画ジャンル別も参考にしてください。
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