映画『移動都市モータルエンジン』評価は?ネタバレ感想考察あらすじ/古代兵器とは?人造人間の正体は?

『移動都市モータル・エンジン』あらすじ概要
60分戦争から数百年後、人類は移動都市で生活し、小さな都市は資源や人員が吸収されます。ヘスターは巨大移動都市ロンドンの指導者サディアスへの復讐に失敗し、因縁の人造人間にも襲われるが...。母の死の真相とは?盾の壁を守れる?(ネタバレあらすじ↓)
映画名/邦題 | 移動都市モータル・エンジン |
原題/英題 | Mortal Engines |
日本公開日 | 2019/3/1 [予告↓]上映時間 129分 |
映倫区分 | 日本 G(年齢制限なし)USA PG-13 |
製作国 | アメリカ、ニュージーランド |
映画監督 | クリスチャン・リバース [キャスト↓] |
配給/製作/画像 | ©東宝東和/ユニバーサル・ピクチャーズ、メディア・ライツ・キャピタル |
日本興行収入 | 公表後すぐ更新(興行収入ランキング) |
世界興行収入 | 0.8億USドル [出典] |
製作費 | 1.0億USドル |
平均評価★★★★★64(私の評価↓は含まず)
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『移動都市モータル・エンジン』予告動画
キャラクター(キャスト/出演者。日本語吹き替え声優)
『移動都市モータル・エンジン』ネタバレあらすじ
この先はネタバレありのあらすじです。他の映画はおすすめ映画ジャンル別も参考にしてください。
2118年頃の「60年戦争」で量子エネルギー兵器「メドューサ」により文明社会は終わり、人類は「移動都市モータルエンジン」で暮らしています。巨大移動都市ロンドンは、小さな鉱山移動都市を捕食して、資源や労働力を確保し上層は更に豊かになります。
赤マスク女性が巨大都市に反旗を?(ネタバレあらすじ)
喰われた都市から入った、赤いマスクの女性ヘスター・ショウ(ヘラ・ヒルマー)は、移動都市ロンドンの指導者サディアス・ヴァレンタイン(ヒューゴ・ウィーヴィング)を襲うが、トム・ナッツワーシー(ロバート・シーハン)に阻止され逃走します。
ヘスターはトムに追われるが排出口に飛び降ります。ヘスターの「母パンドラのかたき」を聞いたトムも、サディアスに落とされます。トムとヘスターは小移動都市に救われます。ヘスターは考古学者の母パンドラとサディアスは共同研究者だったと話します。
めちゃ強のアナとストーカー登場?(ネタバレあらすじ)
しかし古代技術(オールドテク)を掘り当てたパンドラは、サディアスに奪われ殺害され、ヘスターも顔に大傷を負わせられるが逃走しました。トムとヘスターは奴隷市場に売られるが、パンドラの旧友のアナ・ファン(ジヘ)が逃亡を助けます。
サディアスが仕向けた人造人間シュライク(スティーヴン・ラング)も現れるが、空賊アナの飛行船で逃げ切ります。ヘスターはシュライクに育てられ人造人間になる約束をしたそうです。一行は反移動都市同盟の飛行都市エアヘブンに到着します。
移動都市ロンドンのMED-USAを止めろ?(ネタバレあらすじ)
サディアスが奪ったのは量子兵器メデューサだと判明します。シュライクが再び来襲するが、思い出やトムへのヘスターの愛情を感じ、致命傷を受けたシュライクはパンドラのペンダントを返して停止します。USAと刻印されたクラッシュドライブ入りです。
移動都市ロンドンのサディアスはメデューサで、反移動都市同盟の盾の壁に守られた街シャングオを攻撃します。同盟の飛行船の犠牲のもと、アナは飛行船でヘスターをロンドンに送り込み、サディアスと戦います。ヘスターは大聖堂でメデューサを止めようとするが…
ネタバレ感想『移動都市モータルエンジン』解説や評価レビュー
この先はネタバレありの感想考察です。他の映画はおすすめ映画ジャンル別も参考にしてください。
原作とピータージャクソンとキャストについて
原作はイギリスの小説家フィリップ・リーヴが、2001年に出版した小説『移動都市』です。ロードオブザリングとホビットのシリーズ(一覧)の監督ピーター・ジャクソンは、この小説を映画化するため自分はプロデューサーと脚本を担当しました。
クリスチャン・リバースが監督し、彼の長編映画デビュー作となります。キャストは、主人公の男女がロバート・シーハン、ヘラ・ヒルマーですが知名度低いですね。スティーヴン・ラング、ヒューゴ・ウィーヴィングは生かしきれていません。ジヘは強い!

見どころは移動都市の捕食シーンやジブリ要素?
最大のみどころは冒頭での、巨大移動都市ロンドンによる小都市の捕食シーンです。ほぼ怪獣映画です(笑)。このシーンを見るだけでも劇場へ行く価値はありますが、個人的にはここが映像面ではピークでした。
ストーカーと呼ばれる人造人間シュライクとの戦闘や、ラストのロンドンと盾の壁や飛行船との攻防も楽しいけど、どこかで見たような展開が続きほぼ予想どおりなので、映像の迫力以上にはわくわくできません。
古代の量子エネルギー兵器メデューサの一撃は、スターウォーズシリーズのデススター並みを期待したのに、盾の壁に穴を空ける程度で『最後のジェダイ』ラストのキャノン砲の弱さとおなじくらいがっかりでした。
メデューサは文明社会を破壊した兵器なので、スタジオジブリ関連の『風の谷のナウシカ』の巨神兵を連想できるし、移動都市は『ハウルの動く城』、空中都市エアヘブンは『天空の城ラピュタ』も連想させます。原作者はジブリ好きかもしれません。
あと見どころというか『ミニオンズ』が登場します。古代の神々という設定です。現在わたし達がうやまってる神々の中にも、昔のフィクションキャラが混じってるかもしれませんよ。
登場キャラクター多いけど不要キャラもいる?
メインキャラクターは母パンドラを殺害された赤マスクのヘスターと、その復讐相手である巨大都市ロンドンの指導者ヴァレンタインです。本作はこの2人に焦点をしぼるべきなのに、あまり関係のないキャラ達のシーンに移ったりして本筋が薄くなってます。
ヘスターは孤独な復讐者のはずだったのですが取ってつけたように、育ての親が襲ってきたり、反移動都市同盟が協力してきたりします。反移動都市同盟は母パンドラとつながりがあり、その娘ヘスターを探してたそうだけど何年かかってるのでしょうか。
育ての親であり最後のストーカー(人造人間)でもあるシュライクと、ヘスターのエピソードにはほっこりしますが、それほど強くない上に、最後は「愛」ゆえに?停止してしまうので物足りなさだけが残り、不要のキャラクターだと感じます。
ヘスターを人造人間にするのをあきらめた後、ヘスターの悩みの種であるヴァレンタインを倒しに行く展開になったならもう少し納得できたのですが。ヴァレンタインの言いなりになるのなら、育ての親でなく殺し屋の設定の方が良かったと思います。
シュライク以上に全く不要なのは、サディアスの娘キャサリンと、サディアスの悪事を見たベヴィス・ポッドです。ヘスターと行動を共にしたトムもキャラが薄く不要キャラですが、ヘスターやアナ・ファンを引き立たせる足手まといとしては好演してます。
そもそもトムが邪魔しなければ、ヘスターはサディアスを殺害できたでしょう。かっこいいアナ・ファンは、ヘスターのボディガードとしてこれ以上ないほど活躍するので必須キャラです。本来はトムがやるべきことを全てアナがこなします。
アクション映画として楽しめたか?
ピーター・ジャクソン最新作ということで、壮大なアクション映画を期待してて、冒頭のロンドンが鉱山都市を捕食するシーンは期待以上のものを見せられたので大満足のスタートでした。しかしなぜか移動都市どおしの戦いはここがピークです。
つまり「予告編がピーク。本編ではそれ以上のシーンはなし」という、さみしい映画の1つに『移動都市モータルエンジン』が加えられました。原題「Mortal Engines」邦題「移動都市」とつけるなら、重量級の動く都市どおしのぶつかりあいをあと2〜3回は見せてほしかったですね。
人造人間シュライクとの戦いも、ほぼ逃げるだけで倒す時もアクション映画としてはつまらなかったです。『ターミネーター』を目指したのかもしれないけど、それにしてはドラマが薄すぎて、シュライク側に感情移入しづらいです。
ラストでロンドンが盾の壁に攻撃するシーンも『進撃の巨人』を連想させるワクワク感があったけど、60分で文明社会を崩壊させた兵器なのに一撃で壁もくずせないのはがっかりです。登場人物たちも「意外と弱いな!」と驚いてくれたら楽しめたのですが。
移動都市である意味とは?無駄に資源使うのでは?
冒頭で語られるように「60分戦争」により文明社会が崩壊して、(大地で作物が作れないから?)定住には向かなくなった世界での話です。だから都市ごと移動して、主に略奪で飢えをしのぐしか生き残れる手段がないのでしょう。
しかしそれこそ非効率で、都市の数なんて限られてるし、移動都市の動力源はよくわからなかったけど、人力にしても化石燃料にしてもいずれ資源は尽きると思われます。そもそも都市を捕食して、増え続ける人員の食料確保の方が課題だと感じますが。
そんな現実的な疑問への回答は原作小説に書いてるのかもしれませんが、本作を実写映画化した一番の理由は「移動都市どおしが生き残りをかけて戦う光景を映像化したい!」ってな感じだと思いますが、残念ながら冒頭戦闘以外に迫力は感じなかったです。
『移動都市モータルエンジン』総括とミニオンズと続編
巨大都市どおしが戦う映画、と聞いて怪獣やロボット映画のような楽しさを期待したのですが、感情ある人造人間と戦ったり、飛行船で潜入してクラッシュ・ドライブを挿すだけで最強兵器を止められたりと、細々とした戦闘の方が多くて残念に感じます。
登場キャラクターにも魅力がなくて、不要キャラだらけです。黒幕のサディアス・ヴァレンタインのねらいも「世界征服?」くらいしかわからず、危険な兵器を使う理由としては納得しづらいです。ヘスターの父という真相は予想もできたし、シュライクほどの感動もなかったです。
それでも、冒頭の移動都市の戦闘は劇場で観る価値がありますし、移動都市と盾の壁との戦いで『進撃の巨人』を思い出せる日本人に向けた作品(ではないと思うけど)かもしれないので、一度見てもいいかもしれません。『ミニオンズ』も神々として登場します!
同時期にもっと楽しめるアクション映画『アクアマン』や『アリータ バトル・エンジェル』が公開されてるのも比較されて不利でしたかね。原作小説は続いてるので続編の構想もあったようですが、興行収入の結果では厳しいかもしれません。
他の映画はおすすめ映画ジャンル別も参考にしてください。
『移動都市モータルエンジン』含む映画ランキングや映画賞

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