映画『風の谷のナウシカ』評価は?ネタバレ感想考察あらすじ/腐海の森と虫の役割とは?人類の未来とは?

『風の谷のナウシカ』あらすじ概要
スタジオジブリ関連作品。火の七日間から1000年後、人類は有毒の腐海の森や王蟲(オウム)などの巨大な虫を恐れて衰退してます。風の谷のナウシカはトルメキア輸送機の墜落から少女を救うが...。クシャナの野望とは?巨神兵とは?(ネタバレあらすじ↓)
映画名/邦題 | 風の谷のナウシカ |
日本公開日 | 1984/3/11 [予告↓]上映時間 116分 |
映倫区分 | 日本 G(年齢制限なし) |
映画監督 | 宮崎駿 |
キャスト 出演者 | 島本須美、辻村真人、京田尚子、納谷悟朗、永井一郎 |
配給/製作/画像 | ©東映/トップクラフト、徳間書店、博報堂 |
シリーズ/関連 | スタジオジブリ映画 |
日本興行収入 | 22.1億円 |
平均評価★★★★★84(私の評価↓は含まず) |
『風の谷のナウシカ』予告動画
『風の谷のナウシカ』ネタバレあらすじ
この先はネタバレありのあらすじです。続編前作や関連映画は、スタジオジブリ映画一覧もご参考に。
1000年前の「火の七日間」という最終戦争で産業文明は滅び、有毒の瘴気を発する菌類の森「腐海(ふかい)」や巨大化した虫により人類は衰退しています。風で瘴気から守られてる「風の谷」のナウシカ(声優:島本須美)はメーヴェで森に入ります。
風の谷のナウシカと古い言い伝えとは?(ネタバレあらすじ)
ナウシカは巨大な虫の王蟲(オウム)の抜け殻を見つけます。貴重な材料として一部を持ち帰る途中、村の勇者で旅に出てたユパ(納谷悟朗)を襲ってた王蟲を光玉と虫笛だけで森に返します。風の谷ではユパの帰郷に喜び、新しい子に名をさずかります。
大ババ(京田尚子)は古い伝説「その者、青き衣をまといて金色の野に降り立つべし。失われし大地との絆を結び、ついに人々を青き清浄の地へ導かん」を語ります。その夜、腐海で虫を焼いたトルメキアの飛行船が大量の虫に襲われ、風の谷に墜落します。
ナウシカが救ったペジテの姫ラステル(冨永みーな)は「積荷を焼いて」と言い絶命します。ナウシカは生き残りのウシアブを虫笛で森に返し、村人は拡散した胞子を焼き払います。そこへトルメキア軍が攻めてきて、ナウシカの病の父ジルを殺害します。
トルメキアを襲った少年の正体とは?(ネタバレあらすじ)
我を忘れたナウシカは反撃するがユパに仲裁され、トルメキア軍のクシャナ殿下(榊原良子)に従います。クシャナは墜落後も生きてる「巨神兵」(火の七日間で世界を焼き尽くした人型兵器)の復活を風の谷で目指し、自分はナウシカと本国へ戻ります。
しかしクシャナの船団は謎のガンシップに襲撃されます。腐海へ不時着したナウシカはガンシップの少年アスベル(松田洋治)を虫から救い、腐海の下に「木が清めた大地と空気と水」を発見します。アスベルはペジテ市の姫ラステルの双子の兄です。
ペジテ市民はトルメキアに占領されたペジテにオームを導き全滅させます。同じ方法で風の谷の巨神兵を奪い返し腐海を焼き払おうと、傷つけたオウムの幼虫で虫の大群を呼びます。脱出したナウシカは決死で食い止めようと、幼虫を解放するが負傷します。
『風の谷のナウシカ』ネタバレ結末と最後/ラスト
クシャナとクロトワ(家弓家正)は巨神兵で王蟲を焼き払うが、腐ってた巨神兵は崩れます。迫る王蟲の大群の前に降りたナウシカは跳ね飛ばされるが、赤い目の攻撃モードを解除して青い目になった王蟲たちの触手で治療され目覚めます。
ナウシカの赤い服は王蟲の血で青く染まり、大ババの予言どおり金色の触手の上を歩きます。風の谷に平和がもどり、クシャナとクロトワ(家弓家正)のトルメキア軍は帰ります。アスベルやペジテ市民も合流して木を植え、腐海の下からも芽が出てきます。
ネタバレ感想『風の谷のナウシカ』解説や評価レビュー
この先はネタバレありの感想考察です。続編前作や関連映画は、スタジオジブリ映画一覧もご参考に。
宮崎駿監督とスタジオジブリとナウシカについて
『風の谷のナウシカ』は、宮崎駿監督がアニメージュに連載していた漫画を原作としてアニメ映画化したものです。映画は2巻の途中まで連載していた内容で、原作の全7巻とはストーリーが異なります。
スタジオジブリ作品(一覧)の代表と言われることもある『風の谷のナウシカ』ですが、実はジブリの前身トップクラフトで製作された作品です。次作『天空の城ラピュタ』はスタジオジブリ製作です。
宮崎駿が監督・脚本をつとめ、高畑勲がプロデューサー、久石譲が音楽担当、他にアニメージュの副編集長だった鈴木敏夫や、後に『エヴァンゲリオン』や『シン・ゴジラ』で名を馳せる庵野秀明も原画担当として参加しています。

テーマは「火や戦争での人類の衰退」「風の救世主の出現」
「火の七日間」により人類の多くは巨神兵によって滅ぼされ、千年絶っても高度産業は復興していません。その詳細の理由は映画ではわかりませんが、火や金属を使ったり自然を害すると、すぐに王蟲(オウム)などの虫たちが食い止めに来るのでしょう。
つまり千年前までは「人間が好き放題できた」けど、火の七日間以降は「地球や自然が本気で自浄作用を働かせ始めた」のだと推測できます。しかし千年経っても、そのことに気づいたのは風の谷のナウシカだけです。
「人類が存続できるかどうか」を探す旅に出てたユパが、腐海の謎や、木や虫の役割を見つけ出せずにいたのは意味不明ですが、腐海の森で銃を使ってる時点で救世主の資質はありません。自然や虫と対等に話そうとするナウシカとは大きな違いがあります。
巨神兵は「火や戦争の象徴」なので真っ先に滅ぼされ、それを道具として使った人類は最後に地球や自然に試されてるのかもしれません。青き衣で金色の野に降り立ったナウシカは「救世主」になりえるけど、受け入れられるかどうかで人類の運命が決まりそうです
腐海の森や王蟲(オウム)や虫や木の役割とは?
菌類の森「腐海(ふかい)」からは有毒の瘴気(しょうき)が発せられるが、木々は毒素を排出後に枯れると「浄化された砂や土」となり「きれいな水」も生み出し、そこで育った植物は「きれいな空気」を放出します。
ナウシカは風の谷の自宅地下でもその実験をしていたし、腐海の深部に落ちた時にも「浄化された空気や水や砂」を体験しています。王蟲や虫たちの役割は「浄化作用を守るために、森や自然に害となる火を徹底的に排除」することです。
トルメキアのクシャナの目的とは?
原作漫画の土鬼(ドルク)諸侯連合というトルメキアの戦争相手国が、劇場版では登場しません。映画でのクシャナの目的は、ペジテ市に眠ってた巨神兵を奪い去って復活させ、腐海を焼きつくすことです。そしてトルメキアの領土を広げたいのでしょう。
ペジテに王蟲を差し向けたのは誰?その理由は?
ペジテ市民はトルメキアによって大多数が殺害され、街も占領され、地下に眠ってた巨神兵も奪われました。生き残ったペジテ市民はトルメキアへの復讐のため、王蟲の幼生を捕らえ傷つけて虫の大群を呼んで、ペジテ市をトルメキア人ごと滅ぼしたのです。
ペジテ市民が風の谷へ王蟲を差し向けた理由とは?
ペジテの王子だったアスベルの知り合い達は、ペジテ市を王蟲の群れで滅ぼした後、トルメキアに奪われた巨神兵を取り戻すために風の谷へ王蟲や虫の群れを差し向けます。巨神兵を取り戻した後は「腐海を焼き払おう」とたくらんでいます。
そういう意味では、トルメキアもペジテ市も同じ発想なので、仮に巨神兵をトルメキアが奪わなくても同じような結末になってた気がします。
結局、人類の取るべき最適な道とは?
ナウシカが発見したとおり、腐海の森の木々が大気や土の毒素を少しづつ浄化しています。しかし千年経ってもこの程度なので、あと数千年から数万年かかる可能性が高いです。人類が生き残りたいのなら、その間ただ待つしかないと思います。
その間に戦争を起こしたり、大気や自然を害する産業を復活したりすると、即座に王蟲や虫や有毒の瘴気によって本当に人類は絶滅するでしょう。人類全員がナウシカと同じように考え行動しないと、存続は難しいのかもしれません。
映画『風の谷のナウシカ2』や続編はあるのか?
原作マンガには内容は違うけど続きが描かれています。映画版としての続編は何度か依頼されたそうですが、宮崎駿監督は続編を作らない主義をつらぬいて2019年現在も製作されていません。
ただ『風の谷のナウシカ』の製作に関わってた庵野秀明が『風の谷のナウシカ2』や続編を製作する可能性はまだ残されてて、宮崎駿監督も庵野秀明の熱意を否定する気はないようです。ぜひ実現してほしいですね!
続編前作や関連映画は、スタジオジブリ映画一覧もご参考に。
『風の谷のナウシカ』シリーズ順番・映画ランキングや映画賞

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