映画『東京喰種トーキョーグール』評価は?ネタバレ感想考察あらすじ/ヒナミ覚醒の理由は?バトルが見どころ!

『東京喰種トーキョーグール』あらすじ概要
石田スイの人気漫画を実写映画化。社会にまぎれて人間を捕食する東京のグールは、人と区別がつきません。喰種になったある若者は人を喰らえず悩むが、親友が喰種に襲われると…。人間とグールは何が違う?戦闘方法は?(ネタバレあらすじ↓)
映画名/邦題 | 東京喰種トーキョーグール |
日本公開日 | 2017/7/29 [予告↓]上映時間 119分 |
映倫区分 | 日本 PG12(小学生指導必要) |
映画監督 | 萩原健太郎 [キャスト↓] |
配給/製作 | (C)松竹/ギークサイト |
シリーズ/関連 | 続編『東京喰種2トーキョーグール【S】』 > |
日本興行収入 | 11.0億円 |
平均評価★★★★★64(私の評価↓は含まず) |
『東京喰種トーキョーグール』予告動画
キャラクター(キャスト/出演者。日本語吹き替え声優)
『東京喰種トーキョーグール』ネタバレあらすじ
この先はネタバレありのあらすじです。
東京に人間の姿で生息する喰種(グール)は優れた身体能力を持つが、人肉を喰らわないと生きられないので人間とは敵対関係です。ある場所で、読書好きの金木研(窪田正孝。カネキ)は、神代利世(蒼井優。リゼ)をデートに誘います。
東京グールは親友も喰う?(ネタバレあらすじ)
しかしリゼは大食いの喰種で、カネキは捕食されそうになるが鉄骨落下でリゼは絶命します。重傷のカネキはリゼの臓器を移植されたため半喰種となり、人間と同じ食事では嘔吐し、人肉の欲求に逆らいながらも空腹に耐えられずにいます。
大学サークルの親友のヒデに先輩の西尾錦を紹介されるが、ニシキは喰種でヒデを捕食しようとします。カネキはリゼと同じ触手のような鱗赫(りんかく)でニシキを倒すが、助けた親友のヒデを喰いそうになりトーカに連れ出されます。
優しきグールに迫るハトとは?(ネタバレあらすじ)
霧嶋薫香(清水富美加。トーカ)に救われたカネキは、20区の穏健派の喰種(グール)芳村がマスターを務めるコーヒーショップ「あんていく」で世話になります。ヒトを捕食するのが悪いと思う喰種のために、自殺者の人肉も提供されます。
笛口雛実(桜田ひより。ヒナミ)と母リューコ(相田翔子)もそんなグールです。父をハト(喰種対策局CCG)に殺害されたヒナミの頼みでカネキは墓参りするが、CCGの真戸呉緒(大泉洋。マド)と亜門鋼太郎(鈴木伸之。アモン)にバレます。
笛口親子は別の区へ移動中にCCGに捕まり、母リョーコが駆逐される姿をカネキとヒナミは救えず逃走します。怒ったトーカはCCGに勝負を挑むが、マドのクインケに敗北して帰ります。カネキも力になりたくてトーカに訓練してもらいます。
喰種と人間、どちらが正しい?(ネタバレあらすじ)
母の匂いに導かれたヒナミを襲うマドに、トーカが戦いを挑みます。トーカが苦戦した時、両親のクインケを使うマドの腕をヒナミが切り落とします。マドを殺せないヒナミの代わりに、トーカがマドにとどめを刺します。
一方、車で駆けつけるアモンにはカネキが対峙して、金棒型クインケに苦戦するが、スピードと回復力で追いこみ噛みつきます。とどめを刺そうとした時、狂ったように叫ぶ自分の姿が映るのを見たカネキは、人殺しはしないと言い涙して去り…
ネタバレ感想『東京喰種トーキョーグール』考察や評価レビュー
この先はネタバレありの感想考察です。
原作漫画や監督や窪田正孝などの出演者
原作マンガは石田スイのダークファンタジー『東京喰種トーキョーグール』です。2011年から連載され、2018年9月時点でシリーズ累計発行部数が、全世界で3700万部を突破したそうです。テレビアニメ化、舞台化もされるほど人気作です。
監督の萩原健太郎は、TVCMやショートフィルムの演出等を手がけてきて、本作『東京喰種 トーキョーグール』は初監督作です。アクション描写やCGの使い方も違和感ないので、今後もアクション映画を期待したいです。
主演の金木研を演じた窪田正孝は、多数のTVドラマや映画で活躍中です。本作のカネキは鍛えた体をいかすアクションもいいし、影のある役もドハマリしてるので代表作の1つになるのではないでしょうか。
窪田正孝以上に存在感を発揮してたのは、トーカ役の清水富美加(今は千眼美子)です。特にカネキを訓練するシーンのアクション演出は、スタントを使ってないのなら身体能力高すぎます。すごみや影の感じられる眼力やしぐさも引きこまれます。
残念ながら事務所問題などでこれ以降は多くの映画に出演する機会は失われ、続編『東京喰種 トーキョーグール【S】』でもトーカ役は山本舞香に交代しています。
他のキャストとしては、リゼを演じた蒼井優がギャップと狂気ぶりを発揮して個人的にはMVPです。マド役の大泉洋は漫画っぽさが気になったけどマッドサイエンティストを好演してます。ヒナミの桜田ひよりも雰囲気あります。

喰種(グール)の生態とは?
本作『東京喰種 トーキョーグール』は、人間だったカネキが半喰種になったことで、これまで知らなかったグールの生態を知っていく過程を視聴者も一緒に体験できます。人間と喰種の間でのカネキの葛藤も見どころではあります。
喰種(グール)は、水とコーヒーは飲めるけど、食事は人間の体のみです。人間と同じ食事はゴミの味がするし、食べると必ず吐きます。野菜すら受け付けないので「肉を食べない菜食主義」というような逃げ道がないのはつらそうです。
グールの空腹時の欲求度は人間とは比較にならないくらい強そうで、たとえ親友の前でも正常意識を保つのが難しいほどに喰らいたくなるようです。一般的なゾンビや吸血鬼の設定とは違い、かみついても仲間にすることは不可能ぽいです。
グールの身体能力は人間より飛躍的にアップしますが、きたえた人間なら対処できるくらいのスピードとパワー程度なので、グール側もCCGに対抗するには鍛錬が必要です。個体差はあるが、嗅覚と聴力も人間よりかなり優れています。
だから人間側からは喰種を見破るのは困難ですが、喰種側からはニオイ等で仲間を判断できそうです。ただ、カネキがあんていくの喰種を見抜けなかったように、慣れが必要であったり、バレないようニオイを消すことも出来るかもしれません。
戦闘時に我を忘れた時や自らの意思で「赫子(かぐね)」と呼ばれる生体兵器を背中などから出せます。触手状の鱗赫(りんかく)や羽状の羽赫 (うかく)などが登場しました。喰種対策局CCGに捕らわれたり殺害された喰種のかぐねは、クインケとして対喰種用兵器として再利用されます。
ラストバトルで、ヒナミが「二種持ち」に覚醒してマドの腕を切り落とした理由は、マドが母リョーコの赫子(かぐね)を見せたからです。わかりにくいけど、リョーコが殺害されるシーンでも夫の赫子(かぐね)が使われたようです。
見どころはバトルアクション?
『東京喰種 トーキョーグール』は、人間vs喰種や、喰種vs喰種のバトルが見どころです。本作でもラストバトルのカネキvsアモン戦は、CG技術も高水準で、スピード感も重量感も迫力もあって見応え充分でした。
これくらいのバトルをもうひと勝負観たかったけど、残念ながらトーカvsマド戦では早々にトーカがやられ、邦画の悪い慣習である「倒れたまま立たずに歯ぎしりしたり語りだしたり」して、ヒナミの不意打ちで勝利するという展開でした。
その前のトーカvsCCG戦も、トーカはすぐにやられて退却するし、リョーコvsマド戦はカットされていました。予算の都合とは思うけど、バトルアクションが見どころの映画なのに、たとえ原作で描いてなくてもしっかり見せてほしかったです。
半喰種(グール)としての葛藤が弱い?
喰種として生まれた者と違い、カネキは人間から半喰種になったので、人を襲ったり食べたりすることに強い抵抗を感じます。あいていくのマスター芳村からもらった人肉を前に、強い欲求に抗おうとする姿を窪田正孝は見事に演じてます。
ヒデを救うために、初めて赫子(かぐね)を出してニシキを倒し、戦闘可能な喰種としても目覚めていきます。が、かぐねは喰種性も引き出すため、親友であるヒデを「食料」としか見れなくなり、その醜悪な姿を鏡で見てリゼと重なりヒデから離れます。
しかし、あいていくで提供される肉が自殺者のものと判明したり、ヒナミが生きるために個室で肉を喰らってる姿を見てなぐさめたりしてるうちに、人肉への抵抗や葛藤はなくなります。この部分はもう少し丁寧に描いてほしかったです。
アモンとのラストバトルでは、カネキは赫子(かぐね)を出して全力で戦ったため、喰種としての本性がめざめてアモンを喰らおうとします。しかし映った自分の姿を見て「人殺しはいやだ」と正気に戻ります。
喰種と人間、どちらが正義?
答えはありません。例えば、大自然で草食動物を食べる肉食動物を考えると、自分らの食べる分しか狩らない肉食は「生きる手段」としては正しいです。しかし草食動物からすると食べられたくないので、肉食を駆逐し始めたら正しいですか?
草食動物は肉食を食べないのでただの殺戮行為ですが「生き続ける手段」と考えると正しそうです。食べられる側の多数派の人間と、捕食する側の少数派の喰種の関係もほぼ同じなので、どちらも生きる手段としては正しそうです。
しかし前提条件を無視して「生きた人間を襲わない喰種」を「駆逐する人間」は正しいのでしょうか。リョーコやヒナミは人間を喰うことに抵抗を感じてそうな喰種ですが、CCGのマドらは容赦なくせん滅しようとします。
カネキやトーカはこのようなCCGの攻撃を「正しくない」と判断して徹底抗戦を決めます。生きるためには仕方ない正当防衛だと感じます。「平気で喰種を殺せる人間」と「人間を殺すのを躊躇する喰種」では、どちらが正義なのでしょうか。
本作では描かれなかったけど、仮に「喰うためではなく人間を殺害する喰種」がいる場合、それも正しくないとは思います。
『東京喰種 トーキョーグール』総括と続編
メインの窪田正孝、清水富美加はダークな演技力と躍動感あるアクションを見せてくれます。出番は少ないが存在感抜群の蒼井優、かつら感はあるがマッドぶりはさすがな大泉洋なども作品を盛り上げてくれます。
ダークファンタジーな世界観、飢えや喰うことへの葛藤、少数派(マイノリティ)の生きづらさ、迫力あるラストのバトルアクションなど、多くの可能性はあるのですがどれも中途半端で「平均点どまり」に感じるのは残念です。
同年のSNS等での口コミ、映画賞、個人や各種のランキングでも『東京喰種 トーキョーグール』をあまり見かけなかったのも、そういう理由からだと感じます。続編『東京喰種 トーキョーグール【S】』はR15との情報もあるので何か突き抜けて、もっと話題になってほしいですね!

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