映画『無限の住人』評価は?ネタバレ感想考察/不死身侍のキムタクが300人斬りの時代劇

『無限の住人』あらすじ概要
万次は妹のかたきと手下を百人斬りした後、八百比丘尼という老婆に不死身の「無限の住人」にされてしまう。永遠の命で生き続けるある日、妹にそっくりの少女の凛が用心棒として雇いたいと尋ねてきて、凛のかたきの天津(あまつ)と逸刀流の剣客達を相手にすることになり...(ネタバレ感想考察↓)
映画名/邦題 | 無限の住人 |
日本公開日 | 2017/4/29 [予告↓]上映時間 140分 |
映倫区分 | 日本 PG12(小学生指導必要) |
映画監督 | 三池崇史 |
キャスト 出演者 | 木村拓哉、杉咲花、福士蒼汰、市原隼人、戸田恵梨香、北村一輝、満島真之介、市川海老蔵 |
配給/製作/画像 | ©Warner Bros. Pictures/OLM、楽映舎、東映京都撮影所 |
シリーズ/関連 | マンガ実写化映画 |
日本興行収入 | 9.5億円(興行収入ランキング) |
平均評価★★★★★67(私の評価↓は含まず)
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『無限の住人』予告動画
ネタバレ感想『無限の住人』解説や評価レビュー
この先はネタバレありの感想考察です。続編前作や関連映画は、マンガ実写化映画一覧もご参考に。
『無限の住人』ネタバレ感想や考察
長編マンガが原作なので、1回分の映画にまとめるのは苦労したと思いますが、少しダイジェスト的になってた部分はあるけど、そんなに違和感なく「いいとこどり」できてると感じます。出演者も豪華ですが、キャラの印象とぴったりな演技をする人ばかりで、見てる時は世界観に引きこまれて楽しめます。
「何の役をやってもキムタク」と言われる木村拓哉主演で、しかもSMAP解散騒動もあり逆風の中でしたが、『十三人の刺客』などで時代劇にも定評のある三池崇史監督の手腕で無難に実写映画化できてると思います。気になってたキムタクの演技や、斬り合いの立ち回りも素晴らしいと感じます。
冒頭は白黒からはじまり、八百比丘尼に不死の体にされたから色が付くアイデアも好みです。300人斬りを宣伝文句にしてて、いきなり大勢と戦いだしたので、これか!と思ったけど百人斬りでした。その後、天津が伊羽の屋敷を出た直後にも集団斬りがあり、ラストの300人斬りの最後には少し飽き気味になります。
万次は普通の人間時に百人斬りできたほどの剣豪ですが、不死になった後は死なないから防御が甘くなったのか、逸刀流とのほとんどの戦闘では致命傷を負っていて、その弱さが気になります。ただ、それこそが万次なのですが、ダイジェスト的に一気に見ると毎回斬られまくってワンパターンに感じます。
凛を演じた杉咲花の演技も素晴らしいけど、漫画的なセリフや演技を自分のものにできてない感じはします。天津を演じた福士蒼汰と、まきえを演じた戸田恵梨香も決闘シーンは素晴らしいけど、セリフには少し違和感があります。また、編集のつなぎ方がプロにしては雑な部分も何箇所か目につきます。
ストーリーは時代劇でありがちな「仇討ち」で、少年マンガのように敵を倒していくのがメインですが、人間ドラマをもう少し掘り下げた方が、万次が不死身であることの葛藤などももっと描けた気がします。それでも出演者は豪華だし、斬り合いアクションも派手なので食わず嫌いせずおすすめしたい作品です。

『無限の住人』おすすめ10ポイント
- 不死剣士のアクション時代劇
- 長編漫画原作のいいとこどり
- 出演する俳優女優が豪華
- 俳優木村拓哉が自然に見える
- 登場キャラがみんな特徴的
- 特に海老蔵と戸田恵梨香
- 武士どおしのバトルがメイン
- キムタクが斬られまくる
- 百人斬り、300人斬りは圧巻
- 続編も作れそうなラスト
『無限の住人』少し残念8ポイント
- 展開が浅くてダイジェスト的
- 編集のつなぎ方がおかしい
- 大人数を斬る場面が多く飽きる
- 違和感のセリフがある
- 万次と凛が公儀と戦う意味不明
- 1人対300人はウソ?4人対300人
- 天津の志が復讐にしか思えない
- 「にいさまだ」は不要かも
『無限の住人』ネタバレあらすじや解説
武士の万次(木村拓哉。まんじ)は何かの理由で、主の旗本と同心の侍を全員斬り殺します。その中の1人が、妹の町(杉咲花。まち)の亭主だったため、町はおかしくなります。河原で休んでると、800年生きてる老婆の八百比丘尼(山本陽子。やおびくに)が話してき、万次は町のために死ねないと語ります。
「新鮮組」副将の司戸菱安(金子賢。しどひしやす)とその手下が町を捕まえ、万次の賞金首をもらいに来ます。司戸が町を斬り殺すと、万次は手下らを相手に100人斬りして、片目は斬られ片腕も切り落とされるが、司戸を切り倒し、自分も腹を刺されて相打ちとなります。
万次は八百比丘尼にとどめを頼むが「こんなに殺して、楽に死ぬことはゆるされぬ」と小刀で傷つけられ、寄生虫の血仙蟲(けっせんちゅう)を植えつけられます。万次の体に入った血仙蟲は、切れた片腕をくっつけて、傷もいやし不死身の死ねない体になります。片目は治せなかったようです。
50年後、江戸の浅野虎巌(勝村政信)の無天一流の道場に、逸刀流を名乗る剣客集団が押しかけ、統首の天津影久(福士蒼汰。あまつ)は、配下になるか滅びるか選択するようせまり、無天一流は全て打ち負かしたと言います。浅野は天津と1対1で勝負するがあっさり斬り殺され、妻の時(真飛聖)もさらわれます。
1人娘の浅野凜(杉咲花。りん)は、母が心配するほど剣の稽古にはげんでいたが、事件後は復讐のため更に腕を磨いています。凛の前に八百比丘尼が現れ、用心棒に不死身の男を雇えと教えてくれ、凛は江戸中を探して万次を見つけ、金を払うので用心棒として、両親のかたきの逸刀流と天津影久を倒すよう頼みます。
万次は妹の町にそっくりな凛に驚きますが、剣の流派を統一しようとする天津が「悪」であるとは限らないと言い、凛に「仇討ちに全てを捧げる覚悟があるなら、その証拠を見せろ」とせまります。凛は考えた末、服を脱ぎかけますが、その覚悟を見た万次は仇討ちを引き受け、一緒に街に向かいます。
凛は逸刀流の黒衣鯖人(北村一輝。くろいさばと)から何度も恋文をもらったので、返信で呼びつけ2年ぶりに再会します。黒衣は肩に凛の母の生首をかついでいて、ロリコンなので凛も殺して自分のものにするつもりです。凛の匕首(あいくち)を一斉に投げる殺人黄金蟲(おうごんちゅう)は簡単にかわされます。
そこへ万次が現れ、背後をとりますが、黒衣は肩が後ろに曲がる特異体質なので万次は切り倒されます。黒衣は油断してカブトを凛の前で脱ぎ顔を見せるが、傷が治る万次に背後から斬られ絶命します。一方、剣の流派を逸刀流に統一し、統首になると考える天津は、幕府の老中から返事待ちの段階まできています。
凛は刀鍛冶に武器を研いでもらいに行くと、親の形見の伝家の宝刀を見つけ、それを逸刀流の凶戴斗(満島真之介。まがつたいと)が受け取りに来ます。それを聞いた万次は凶と決闘しますが、地の利を得てる凶は万次を沼にはめて刀で心臓を貫きます。しかし不死の万次は、油断した凶に斬りつけて勝利します。
凶は元百姓で、妹は参勤交代を邪魔した罪で殺されたため武士をうらんでます。それを聞いた万次は凶にとどめは刺さずに、浅野家の宝刀だけを凛に持ち帰ります。万次は凛のことを思わず「町」と呼んでしまい、妹に似てることを話すと、凛も「兄ちゃん」と呼びます。すると万次は「兄さまだ」と訂正します。
凶が天津に、万次が不死であることを伝えると、閑馬永空(市川海老蔵。しずまえいくう)という刺客が万次の前に現れます。閑馬は万次と組んで天津を倒そうと持ちかけるが、万次が断ると決闘になり、万次が勝利します。しかし閑馬も血仙蟲を宿し200年間生きて妻を5人持った不死の体で、起き上がり去ります。
その後、万次は苦しみだします。閑馬は刀に「血仙蟲の効力を弱める毒薬」をぬっていたのです。凛はあわてて医者を呼びに行くが、閑馬に捕まります。閑馬は凛と自分の傷口を付ければ血仙蟲を移せて凛も不死になれると言うと、凛も誘惑に負けそうになりますが本当は不可能で、閑馬は凛を殺そうとします。
そこへ万次が現れ、閑馬と対決します。双方とも斬られあうが傷が再生して決着がつかず、閑馬はチベットで見つけた血仙蟲の効果を下げる「血仙殺」を刀にぬります。万次は斬りf合いで血仙殺をぬった刀を奪い、閑馬の手足を斬って勝利します。閑馬は生きることに疲れたため、あえて斬られたようです。
その後も万次は逸刀流の刺客を倒し続けます。一方、天津は幕府の老中からも認められ、また、由緒ある心形唐流の統首の伊羽研水が逸刀流の傘下に入りたいと言ってきたため高尾山へ出向くことにします。天津は遊郭に行き、遊女の乙橘槇絵(戸田恵梨香。おとのたちばなまきえ)に万次暗殺を頼みます。
万次は槇絵の圧倒的な強さの前に全くかなわず、傷の治りが遅くなってるため回復も間に合わず完敗します。かけつけて万次をかばう凛に槇絵は「自分の復讐のために何人が死にましたか。こわくないですか」。凛「かたき打ちや愛する人のためなら何人でも殺せる」。それを聞いた槇絵は、天津のもとも去ります。
ある日、凛は天津の稽古に出くわし、殺人黄金蟲(おうごんちゅう)を仕掛けるが全ての匕首(あいくち)をかわされます。天津の祖父の天津三郎(音尾琢真)は元無天一流で、師が襲撃された時、凛の祖父より大勢を斬り倒したにもかかわらず、異国の剣を使ったという理由で破門され免許皆伝に選ばれませんでした。
天津の祖父は無念の中で死に、そのうらみをはらすために天津影久は無天一流や凛の父を斬り倒したのだと語ります。また、天津が凛を殺さない理由は、黄金蟲が無天一流では邪道な技なので「我々と同じだ」ということです。別の日、凛が見つけた逸刀流を尸良(市原隼人。しら)という太陽柄の着物の男が倒します。
尸良の仲間の無骸流を名乗る、金髪美女の百琳(栗山千明。ひゃくりん)とスキンヘッド男の偽一(北代高士。ぎいち)も逸刀流にうらみを持つ者で、凛の申し出により万次と共闘することになります。天津が女装して高尾山へ行く情報を入手した彼らは、さっそく2手に分かれて待ち伏せることにします。
万次と尸良は天津だと思わせた女性を襲い、逸刀流刺客に囲まれますが、尸良は血も涙もない剣技で斬り倒します。万次は1人を追いますが、その間に尸良は変装してた女に暴行しようとし、止めようとする凛も殺そうとします。万次が尸良の右腕を切り落として凛を救い出すと、尸良は去って行きます。
万次は凛に昔の話をします。主だった旗本に言われて私腹を肥やす役人を斬った万次は、旗本こそが私腹を肥やしていて、役人はそれを上に訴え出ようとしてたと知り、旗本とその部下らを斬り倒します。しかしその中に妹の町の夫がいたため、町はおかしくなります。万次は不死にされて、剣の腕が鈍るとも言います。
万次は百琳と偽一に尸良の居場所を聞かれるが知らないとこたえ、天津を殺すと幕府から30両もらえると口走った尸良の言葉を確認します。結局、幕府は逸刀流をお抱えにする気はないので、いつか滅びる運命ですが、万次は自分の手で凛の願いをかなえたいと思ってます。その凛は1人で天津を倒しに向かいます。
『無限の住人』ネタバレ結末やラストシーン
天津(あまつ)は心形唐流の伊羽研水(山崎努。いばねけんすい)に会うが、逸刀流の傘下にはなれないと理由も明かさずに帰されます。伊羽は幕府から圧力をかけられたようで、天津が帰ったあと切腹します。天津は外で伊羽の弟子か幕府の剣客集団に囲まれますが、全員斬ります。そこへ凛がやってきます。
江戸では逸刀流の師範代たちが集められ、幕府の剣術指南になる祝いの場がもうけられますが、公儀(幕府)の役人の吐鉤群(田中泯。はばきかぎむら)らの計略により毒をもられ、偽一らに全滅させられます。万次は凛を追う途中、逸刀流の刺客3人に襲われ、両腕を斬られますが血仙蟲の働きで辛勝します。
万次の血仙蟲の効果は、血仙殺の毒のせいでまだ衰えてるようです。天津は吐鉤群が率いる公儀の剣客たちに囲まれ、凛は卑怯だと抗議するが斬られそうになり、そこへ万次が現れます。万次「なんで仇の天津をかばってるんだ。俺は誰を斬ればいいんだ?」。凛「私を斬ろうとする人」。万次「それでいいんだよ」
そこから万次(木村拓哉)は、公儀の侍を300人斬りしますが「1人対300人」のキャッチコピーとは少し違い、天津(福士蒼汰)と加勢の槇絵(戸田恵梨香)と少し加勢の凛(杉咲花)も加わるので、正確には「4人対300人」のぶった斬りエンタテイメントです。特に万次は、斬って斬って斬りまくります。
途中、凛の投げる殺人黄金蟲の合口(小刀)1本が万次に刺さり、万次は痛がりながらそれを腰に差します。槇絵もかなり斬り捨てますが、吐鉤群の鉄砲隊から天津を守り、鉄砲隊を全滅させながら絶命します。万次をうらむ尸良が馬で来て凛をさらい、追ってきた万次の武器を井戸に捨てさせます。
万次は腰に差してた凛の合口を、悪あがきで尸良に投げたと見せかけて、凛の縄を解いて逃がします。そして尸良と格闘の末、谷底へ落として勝利します。天津は吐鉤群と戦い倒します。そして万次と天津は戦い、天津にとどめをさす段階で、万次は凛に刀を渡します。しかし凛は動けない相手を斬れません。
天津は「子の代になっても武の恐怖をよみがえらせる」と言って去ろうとすると、凛が斬りかかり、天津は剣で返り打ちにしようとします。その剣を万次が受けて斬られ、凛はあわてて天津の体を貫き倒します。万次もついに死の間際で、凛「私より先に死なないんじゃ。嘘つき。ゴメンね。おにいちゃん」。万次「そこは、にいさまだろ、バーカ」とわずかに目を開けます。
漫画原作やキムタク主演や時代劇という点で観るのを避けてる人はいるかもしれませんが、侍バトルとして良質のエンタテインメントに仕上がってると思うので、ぜひ1度は観ることをおすすめします!
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