映画『スーパー!』評価は?ネタバレ感想考察/現実ヒーローは残酷!相棒は狂かわいい

『スーパー!』あらすじ概要
さえない男フランクは、妻と結婚した日と、泥棒が逃げた方角を警察に伝えた日の、2つを最良の日として暮らしていた。しかし妻サラはドラッグ売人ジョックのもとへ去ってしまう。悲しむフランクだが、神の啓示によりヒーロー「クリムゾンボルト」として、クレイジー女性のリビー..(ネタバレ感想考察↓)
映画名/邦題 | スーパー! |
原題/英題 | SUPER |
日本公開日 | 2011/7/30 [予告↓]上映時間 96分 |
映倫区分 | 日本 R15+(15歳以上)USA R |
製作国 | アメリカ |
映画監督 | ジェームズ・ガン |
キャスト 出演者 | レイン・ウィルソン、エレン・ペイジ、リブ・タイラー、ケビン・ベーコン |
配給/製作/画像 | ©ファインフィルムズ、IFCフィルムズ(USA)/ディス・イズ・ザット・プロダクションズ、ハンウェイ・フィルムズ、アンバッシュ・エンターテインメント |
日本興行収入 | 公表後すぐ更新(興行収入ランキング) |
世界興行収入 | 0.004億USドル [出典] |
製作費 | 0.0億USドル |
平均評価★★★★★68(私の評価↓は含まず)
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『スーパー!』予告動画
ネタバレ感想『スーパー!』解説や評価レビュー
この先はネタバレありの感想考察です。他の映画はおすすめ映画ジャンル別も参考にしてください。
『スーパー!』は、さえない男が妻を奪われた悲しみで、マスクとコスチュームを着たヒーロー「クリムゾンボルト」になりきり、クレイジーな美女を相棒として犯罪者を裁き、最後は妻を取り返そうとする、ブラックコメディ・アクション映画です。
この映画のおすすめ、6つのポイント
- ヒーローや自警団ものとして楽しめる
- 『キック・アス』と比較しながら観る
- エレン・ペイジの狂いっぷりがかわいい
- 戦うと血も出るし死ぬので目が覚める
- どちらが悪いのかわからなくなる
- ラストはいろいろ悲しい

少し残念?つっこみどころ、3つのポイント
- 敵役に魅力を感じない
- もう少しまともな自警団描写がほしい
- 結末がいまいち
ネタバレ感想や結末
『スーパー!』は、かなり『キック・アス』を意識して作られてる気がします。例えば相棒の女性は小さくてかわいいけどクレイジーで、暴言をはいて暴力も過激です。主人公のヘタレ感も似ています。しかしあえて、大きく違うつくりにしてる部分があります。
それは、相手を倒した時に流れる血をリアルに見せたり、ひどく痛がらせたり、逆にわざとアニメ調の効果をつけたりして、ヒーローとはある意味、残酷で後戻りのできない罪をおかしているのだと、フランクや視聴者にまで見せるようにしています。
あと『スーパー!』が他のヒーロー映画と全く違うのは、主人公のフランクが信仰深くて、神の啓示(の空想?)によってヒーローになることです。この時の描写は、その前にテレビで見てたアニメが元になっているので、おそらく夢だと思います。
冒頭でフランクの最良の日として、妻の結婚ともう1つ、犯罪者が逃げた方向を警察に伝えたというのがありました。これは神の啓示の前なのでつまり、もとの資質として持っていたものです。2つが融合して「妻を奪った犯人を裁く」ということになったのでしょう。
『キック・アス』の実質の主役は、クロエ・グレース・モレッツ演じるミンディ(ヒットガール)だったように、『スーパー!』でもエレン・ペイジ演じるリビー(ボルティ)が強烈な推進力と魅力を持ちます。リビーがいなかったら、コメディ色がもっと薄かった気がします。連続側転は最高でした。
リビーはセクシークレイジーで、正義感が強いというよりも、ヒロインになることを楽しんでるだけで、相手を傷つけたり殺したりすることに快感をおぼえます。車と壁で人をはさんで「足がこなごな〜」とゲラゲラ笑う場面とか、狂気の沙汰です。相棒にはしたくないですね。
一方のフランクも、映画の列に横入りした者や、ドラッグの売人や、児童を誘拐しようとした者を、レンチでぼっこぼこに殴ってるので、リビーに対して「それ以上やると死ぬよ」という発言も全く説得力がありません。人がやる行為は客観視できるのでしょうけど。
結末/ラストシーン
そしてついに妻サラをジョックから取り返しに行きます。そこでジョック側では不測の事態として、ドラッグの取引相手?かボス?の黒人がサラのことを指名してしまいます。これにはジョックもびっくりですが、サラにとっては災難すぎます。
クリムゾンボルトとボルティは用意周到で忍び込んだので、たった2人だけですが、完全に敵の意表をつきます。そして文字通り、皆殺しにしていきます。ジョックはそれほど悪人ではないし、サラも自分の意志で付いて来てるので、ジョック一味にしたら完全にとばっちりです。
さすがにクリムゾンボルト側も無傷ではいられず、ボルティことリビーはたった一発の銃弾を受けただけで、顔面がわれて即死です。死ぬ時はコミックのような余韻はなく、あっさりなんですよと言われてる気がしました。
フランクは一度捕まるけど、筋トレ効果や容赦のなさが敵より上回っていたので、ラストではジョックを追い詰めます。そこでの2人の会話のやりとりが、この映画のテーマを象徴していました。
ジョック「おまえがやってることも俺と同じだ」フランク「麻薬、割込み、児童虐待は悪だ」ジョック「俺を殺しても、世の中、何も変わらない」フランク「それはわからない。ためしてみる」と言い殺害します。神の意志によるので、最後までブレませんね。
その後、大量殺人罪やリビー死亡のことは全くふれられず、フランクとサラの幸せ?な時間が戻ります。しかしサラはやはり出ていき、他の男性との間に4人もの子どもを作って幸せな人生をおくります。フランクはいろんな子どもたちの絵に囲まれて涙しながら終わります。
あんなに人殺ししたら、間違いなく死刑なのに何も罪を問われないのは不思議です。覆面してたからバレてないってこと?ジョックが言ったように、もはやどちらが悪かわかりません。リビーのこともせつないです。
他のヒーロー映画やマンガなどとの大きな違いは「コマとコマの間で起きていること」も残酷に表現した点にあると思います。ラストで絵をながめながらの涙もこの言葉からきてると感じました。フランクは、うさぎに癒やされてほしいと思います。
かなり過激でグロい表現が多いし、リビーのセクシーさも度を超えてるので、R指定です。万人受けはしないと思うけど、ぜひ一度は観ることをおすすめしたいです!
他の映画はおすすめ映画ジャンル別も参考にしてください。
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