映画『ドクターストレンジ』評価は?ネタバレ感想考察あらすじ/魔術映像は圧巻!アガモットの目の正体は?

『ドクター・ストレンジ』あらすじ概要
マーベル映画MCU(一覧)14作目。プライド高い天才脳外科医ストレンジは、事故で手術できなくなり、治すためにネパールへ向かいます。修行するうち魔術に目覚めるが、強敵との戦いに巻き込まれ...。敵の正体は?魔法の威力は?(ネタバレあらすじ↓)
映画名/邦題 | ドクター・ストレンジ |
日本公開日 | 2017/1/27 [予告↓]上映時間 115分 |
映倫区分 | 日本 G(年齢制限なし)USA PG-13 |
製作国 | アメリカ |
原題/英題 | Doctor Strange |
映画監督 | スコット・デリクソン |
キャスト 出演者 | ベネディクト・カンバーバッチ、キウェテル・イジョフォー、レイチェル・マクアダムス、ベネディクト・ウォン、マッツ・ミケルセン |
配給/製作 | (C)Walt Disney Studios Motion Pictures/Marvel Studios |
シリーズ/関連 | マーベル映画MCU |
日本興行収入 | 18.7億円(年間28位) |
世界興行収入 | 6.7億US$(約745億円) |
製作費 | 1.65億US$(約181.5億円) |
平均評価★★★★★75(私の評価↓は含まず)
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『ドクター・ストレンジ』予告動画
『ドクター・ストレンジ』ネタバレあらすじ
この先はネタバレありのあらすじです。続編前作や関連映画は、マーベル映画MCU一覧も参考にしてください。
冒頭で、魔術師カエシリウスらが図書館から禁断の書のページを盗み出し、フードの人物が追いつめるが逃げられます。
ドクターストレンジの魔術はどこで?(ネタバレあらすじ)
ニューヨークのスティーヴン・ストレンジ(ベネディクト・カンバーバッチ)は、音楽クイズを解きながらでも難しい手術をこなせる天才脳外科医で、脳死患者の手術さえ成功させます。好意をもつ女医クリスティーン・パーマー(レイチェル・マクアダムス)はそんな彼の性格を心配してます。
ストレンジは家の引き出しに多数の高級時計を持ってます。高級スポーツカーで運転中、落雷事故の患者のカルテを確認してると崖下に転落します。命は救われるが、神経障害で両腕が不自由になり、外科医としての将来に絶望します。
ストレンジはリハビリするが自暴自棄になり、親切なパーマーにも暴言をはきます。以前治療をあきらめた患者パングボーンが半身不随から奇跡的に回復したと知り、話を聞きに行くとネパールのカトマンズのカマータージを教えられます。
エンシェントワンとの出会いと修行(ネタバレあらすじ)
ネパールで強盗に襲われるが、カマータージのモルド(キウェテル・イジョフォー)に救われ、奪われた最後の腕時計も戻り「常識を捨てろ」と助言されます。ケルト出身の女性層エンシェント・ワン(ティルダ・スウィントン)と出会います。
ストレンジは、パンクボーンの治療法が西洋医学ではなく魂の力と聞いてがっかりします。エンシェントワンに幽体離脱や多次元宇宙を体験させられ、追い出されます。暗黒面を気にするワンですがモルドの説得もあり、修行を希望するストレンジは弟子入りを認められます。
修行はカンフーのような肉体鍛錬で魔法陣を出したり、図書館での読書学習などです。サンスクリット書物はGoogle翻訳を使うようです。まじめな書庫のウォンは、裏切り者カエシリウスや闇の支配者ドルマムゥについて教えてくれます。
エンシェントワンは吹雪のヒマラヤに置き去りにする荒修行で、ストレンジの空間移動の魔法を開花させます。その魔法で図書館の書物を持ち帰り、寝てる間も幽体に読ませたり、モルドからレリックについても学びます。ストレンジは優れた記憶力で、驚異的なスピードで魔術を身につけます。
ドクターストレンジは、時間をあやつれる「アガモットの眼」を使い、カエシリウスに破られた「カリオストロの書」のページを復元します。しかしウォンとモルドに「時間魔法は危険だ。アベンジャーズは物理的脅威から世界を守り、我々は魔法から守る」と教えられます。
カエシリウス戦!エンシェントワンの最後?(ネタバレあらすじ)
ストレンジがニューヨーク、香港、ロンドンの3つのサンクタムについて教わってる時、カエシリウスらが現れてロンドンで戦います。天空の浮遊マントのおかげで、一度はカエシリウスを拘束し、その目的が「時間」操作であり、エンシェントワンの「不老」も闇の力だと聞きます。
敵に刺されたストレンジは、なぜかニューヨークの病院へ戻り、パーマーに手術をたのみます。ストレンジは幽体離脱(アストラル体)で敵を倒し、手術の成功後ロンドンへ戻り、サンクタムでエンシェント・ワンとモルドと合流します。
ドクター・ストレンジはニューヨークを守るよう任命されるが、命を救うため医者になったので人殺しには躊躇します。エンシェント・ワンが暗黒の力を使っていることも非難するが、はぐらかされます。
ストレンジとモルドはニューヨークの高層ビル街のミラー次元で敵と戦うが、重力を自在にあやつるカエシリウスに苦戦します。ストレンジのピンチをエンシェント・ワンが救うが、モルドはワンの闇の力を見逃しませんでした。
カエサリウスは部下ごとエンシェント・ワンを刺して、現実世界で落下させます。ストレンジは重傷のワンを病院へ運んで手術をたのむが、アストラル体のエンシェント・ワンは、あとをドクター・ストレンジにまかせて死んでしまいます。
『ドクターストレンジ』ネタバレ結末と最後/ラスト
ストレンジとモルドは香港サンクトラムで、アガモットの眼の魔法で時間を逆転させ、破壊された街を戻していきながら、カエシリウス一派と戦います。ストレンジは暗黒次元のドルマムゥに挑み何度も殺されるが、時間をループさせます。
根負けしたドルマムゥは、カエシリウス一派と共に去ると約束し、一派はどこかの次元へ飛ばされます。ストレンジが「注意事項は小さく記載されてるんだ」と言うと、ウォンは初めて笑いだします。
モルドは時間戻しや、師の闇の力に失望して、必ず副作用があると言い去ります。ドクター・ストレンジはカマー・タージに帰り、アガモットの目(インフィニティ・ストーン)ももどします。
主要人物のエンドクレジット後、ドクター・ストレンジはマイティ・ソーに魔法でビールを注ぎながら、地球でのオーディン探しを手伝うが、ロキには警戒すると伝えます。エンドロール後、暗黒化したモルドがパンクボーンから魔法力を奪って去ります。
ネタバレ感想『ドクターストレンジ』考察や評価レビュー
この先はネタバレありの感想考察です。続編前作や関連映画は、マーベル映画MCU一覧も参考にしてください。
マーベル映画MCUでの位置づけ
マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)14作目ですが、他作品とのつながりはないので独立作品として楽しめます。エンドクレジットでのオマケ映像のみマイティ・ソー バトルロイヤルとのクロスオーバーがありますがギャグとしても流せそうです。
一方、MCUの中でのドクター・ストレンジの存在は『アベンジャーズ3 インフィニティウォー』で重要な位置づけとなるため、それらを楽しむためには本作『ドクター・ストレンジ』の視聴が望ましいです。

監督や主演ベネティクト・カンバーバッチ等キャスト
スコット・デリクソン監督は初めて知りましたが、キアヌ・リーブス主演『地球が静止する日』(2008年)等を監督してきたようです。私はそれ以外の作品はあまり知りませんでした。MCUがよくやる大抜擢なのでしょうか。
主演のベネティクト・カンバーバッチは、世界どころか日本でもファンの多い有名俳優です。映画では『イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密』等で主演を務めてるし、海外ドラマ『SHERLOCK/シャーロック』でのホームズ役も当たり役です。ストレンジもハマリ役だと思います。
エンシェントワン役のティルダ・スウィントンはアカデミー女優だし、モルド役のキウェテル・イジョフォーも『それでも夜は明ける』でアカデミー賞主演男優賞などにノミネートした経験者です。
他にも、クリスティーン役のレイチェル・マクアダムス、カエシリウス役のマッツ・ミケルセン、ウォン役のベネティクト・ウォンなど、演技力に定評のある俳優女優陣が出演しているので、その点では全く問題を感じませんでした。
俳優ではないけど、天空の浮遊マントは、鬼太郎のちゃんちゃんこや、アラジンの魔法のじゅうたんのようだし、まじめなドクター・ストレンジとのイチャイチャ感がかわいいと感じられました。
ストーリーはよくあるヒーロー誕生映画?
MCUを13作も見続けて目が肥えてるのはあるかもしれないけど、本作のストーリーは「よくあるヒーロー誕生物語」のマンネリを感じてしまいました。秘境で師に出会い修行して先人より強くなり、都合よく現れた強敵を倒す物語です。
未来がない状態に追い込まれ、ヒーローに目覚めるという展開はMCU1作目『アイアンマン』とも似てます。キャラもトニー・スタークとかぶってるし、名探偵ホームズを演じたことも共通点ですね。
ところでストレンジの事故はただの不注意だったのでしょうか?雷鳴の患者はソーと会う伏線ですかね。事故の真相が続編などで語られることもあるかもしれません。ヴィラン(敵)については下で書きますが、倒し方以外はよくみる展開でした。
ドクター・ストレンジの修行期間の長さは不明ですが、あまり困難を感じず、アガモットの目も時間魔法も簡単に使えたのは違和感があります。記憶力や発想力が人並み以上なのはわかるけど、魔術師の適性も高かったということでしょうね。
ドクター・ストレンジやエンシェント・ワンの負傷時に、ニューヨークの病院へ連れて行くシーンが2回も繰り返されのは脚本ミスのような気もしました。2人とも落下で重傷になったのも共通してます。そもそも重力や時間まで操れるのに治癒魔法とかないのか不思議です。
ヴィランのマンネリと倒し方の意外性
ヴィラン(敵役)のカエシリウスは、ほしい物を奪いに来て倒されるだけのキャラで、全く魅力を感じなかったです。ストレンジが修行で強くなってから再登場するのもご都合主義に感じたけど、禁断書物を復活させたからという理由づけはありますね。
ボスキャラ的なドルマムゥも、神的な存在で時間もあやつれるというわりには、アガモットの目での時間ループが有効だったりと意味不明です。ただ、この決着のさせ方は頭脳派ストレンジならではなので、今後も強力な戦力になりそうです。
このドルマムゥや、他次元へ飛ばされた?カエシリウスらの続編での再登場はあるのでしょうか?
謎だらけのエンシェントワンの生死の謎
不老不死ぽいエンシェント・ワンなので実年齢も不明です。カエシリウスに負けるほど弱いし、戦闘中に動揺するし、高所から落ちただけであっさりと死んだのも意外でした。落下中に空間移動の魔術なども使えた気がします。
今まで生きていた理由は「アガモットの目」を「ドクター・ストレンジ」に引き継ぐためだったのかもしれないけど、少し無責任にも思います。世の中を超越したような存在なのに、実はうわべだけだったというようにも感じました。
アクションシーンでの映像は圧巻
MCUは科学が先行した世界なので、魔術の表現は下手すると大失敗しかねないと思ってました。しかしファンタジーも作り慣れたディズニーなので、空中に出現する魔法陣も結界での戦闘シーンも違和感どころか斬新で素晴らしいです。アカデミー賞でも視覚効果賞にノミネートされて納得です。
冒頭での戦闘シーンで、すぐに魔術戦にひきこまれる作りもいいですね。ただ、魔術で何ができて何ができないのかがわかりくいし、重力・空間移動・時間まであやつれて魔法インフレを起こしてる点が、続編以降では心配です。
最後の腕時計の刻印の秘密とは?
ストレンジは、引き出しにたくさんあった時計は売り払い、最後に残った1つの時計だけは手放さずにネパールのカトマンズへ向かいました。一度は強盗に盗まれるが、モルドが取り返してくれました。
その腕時計の裏には「Time will tell how much I love you. - Cristine」(私がどれほどあなたを愛していたか、時がおしえるでしょう。クリスティーン)と刻印されています。
「時間をあやつる」伏線の意味もありそうです。かつてストレンジがつきあっていた、クリスティーン・パーマー医師からのプレゼントだったのでしょう。これだけは捨てられなかったことから、ストレンジはまだ彼女を愛してるのかもしれません。
ところで、魔術師になったドクター・ストレンジがクリスティーンの病院から空間移動した時、初めて魔法を見たクリスティーンはおびえて、ホウキが倒れる音にさえ悲鳴をあげますが、それがかわいいですね。
『ドクター・ストレンジ』総括と続編について
ストーリーは、よくあるヒーロー誕生映画に思えたのでMCUの中でも高評価しにくい作品ですが、表現の難しい魔術戦を圧巻の映像表現で見せてくれたので、劇場で観る価値はありました。できればIMAXで観てほしいです。
主演のベネティクト・カンバーバッチをはじめ、俳優女優のキャストも文句なしです。『アベンジャーズ4エンドゲーム』で完結する「インフィニティサーガ」の重要キャラでもあるので、本作は見逃せないと思ってます。
続編『ドクターストレンジ2』の制作もほぼ決定だそうなので今から楽しみです。エンドゲーム以降の物語になる可能性が高そうですが、闇落ちしたモルドがヴィランになるのか、エンシェント・ワンの闇の魔法の理由が明かされるのか、クロスオーバーはあるのか予想はつきません。
- 魔術などの映像や視覚効果
- 傲慢キャラから正義ヒーローへ
- 西洋医学から東洋の魔術へ
- 重力や時間駆使の戦闘シーンが斬新
- 浮遊マントがかわいい
- インフィニティ・ストーンが登場
- ラストの敵の倒し方が斬新
- 魔術の万能感がすでにインフレ
- ストーリーがありきたり
- ストレンジが強くなるのが早い
- カマー・タージの人材不足がひどい
- 魔術使うのに戦闘は肉体戦
- エンシェント・ワンが弱すぎる
- ドルマムゥが弱すぎる
続編前作や関連映画は、マーベル映画MCU一覧も参考にしてください。
『ドクターストレンジ』シリーズ順番・映画ランキングや映画賞

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