映画『家族はつらいよ』評価は?ネタバレ感想考察/熟年離婚会議が勃発!妻の本音は?

『家族はつらいよ』あらすじ概要
東京郊外で三世帯同居で暮らす平田家の祖父・周造は、退職してゴルフや小料理屋に通う気ままな生活に満足してたが、妻の富子の誕生日に離婚届を突きつけられて呆然とする。子どもたちも集めての家族会議で、富子の口から出た本音とは...(ネタバレ感想考察↓)
映画名/邦題 | 家族はつらいよ |
日本公開日 | 2016/3/12 [予告↓]上映時間 108分 |
映倫区分 | 日本 G(年齢制限なし) |
映画監督 | 山田洋次 |
キャスト 出演者 | 橋爪功、吉行和子、西村雅彦、夏川結衣、中嶋朋子、妻夫木聡、蒼井優 |
配給/製作/画像 | ©松竹/「家族はつらいよ」製作委員会 |
日本興行収入 | 13.8億円(興行収入ランキング) |
平均評価★★★★★70(私の評価↓は含まず) |
『家族はつらいよ』予告動画
ネタバレ感想『家族はつらいよ』解説や評価レビュー
この先はネタバレありの感想考察です。他の映画はおすすめ映画ジャンル別も参考にしてください。
『家族はつらいよ』は、突然の熟年離婚騒動に巻き込まれてドタバタする、ファミリーコメディ風のドラマ映画です。子どもも全員社会人として、いろんな家族の形を作っているので、誰か1人に感情移入しながら見るとさらに楽しめるかもしれません。
この映画のおすすめ、4つのポイント
- 熟年離婚の原因とは?
- いろんな家族の形
- 家族会議の行方は?
- 家族と一緒に楽しめる

少し残念?つっこみどころ、4つのポイント
- よくある話。よくある展開
- 感情移入できるキャラがいない
- 驚きはない
- 強引なハッピーエンド
『家族はつらいよ』ネタバレ感想の総括
TVドラマで十分な内容です。ところで、この映画の舞台はいつでしょうか。昭和なら問題ありませんが、平成の話なら納得しにくいシーンが多数ありました。しかし東京郊外という微妙な場所設定が、この「男社会」を具現化したような家族の存在をあり得そうに見せてくれています。
山田洋次監督作なので、つっこみどころは少なくて、安心して見れるのがいいですね。正月などに家族と家でDVDなどで見るには最適の映画だと思います。未だに家事をしない男性にとっては、自分に置き換えてみることをおすすめしたいです。心を入れ替えるきっかけになれば素晴らしいです。
物語はシンプルですが、実は細かい伏線のようなシーンや、男はつらいよ、東京家族、東京物語など過去映画そのものやオマージュなども多く、遊び心も満載です。昭和映画が好きな人は、探しながら見るとさらに楽しめるかもしれません。
個人的には同じ内容でも、もっと完全におバカな喜劇にふった三谷幸喜版か、よりシリアスな家族会議にして結末が予想できない、クエンティン・タランティーノ版を見てみたいと思いました。
『家族はつらいよ』あらすじにそってネタバレ感想
東京郊外で三世帯暮らしの平田家の祖父の周造(橋爪功)は定年退職後の生活を満喫しています。長男の嫁の史枝(夏川結衣)へ「オレだよオレ!」と殿様電話したり、ゴルフ三昧で、夜はお気に入りの美人女将・かよ(風吹ジュン)のいる小料理屋で家族の愚痴を話したりと、昭和の病んだサラリーマンの成れの果てです。
私や知り合いの父親など近い世代の人を思い浮かべると、こういう考え方の男性はまだ存在します。都会に近づくほど少なくなる気はしますが。確かに妻が専業主婦なら、家事はまかせてもいいと思いますが、定年退職後に家にいるのなら、平等にすべきだと思います。厚生年金も妻の支えのおかげだと認識すべきですね。
この冒頭の短い場面のみで、周造のオレオレぶりを見せつけたのは、さすが山田洋次監督です。たったこれだけで、多くの女性には「不愉快な父親像」を、同世代の男性には「オレはここまでひどくない。でも身に覚えはあるかも」と思い出させるには十分です。
そんな周造が帰宅すると、部屋に花が飾っていて、妻の誕生日祝いに小説教室の人たちからもらったことがわかります。周造は妻の誕生日を忘れてて酔っ払って帰ったのに、悪びれもせずに何かほしいかと尋ねます。すると離婚届を突きつけられます。この時の周造の対応しだいでは、違う結果になってた可能性もあります。
周造と富子には3人の子がいて、既に全員が社会人です。長男の幸之助(西村雅彦)はサラリーマンで父の周造に似た昭和の夫で、妻の史枝は「今は」それに従ってる感じがします。長女の成子(中嶋朋子)は税理士として生計をたてながら、頼りない夫の泰蔵(林家正蔵)を養ってて、離婚話が絶えないようです。
次男の庄太(妻夫木聡)はまだ家にいて一番の自由人で、ピアノの調律師です。恋人の間宮憲子(蒼井優)は素直そうな女性で、家族に紹介しようと家に連れてきたところ、離婚騒動が重なってしまい、結婚話どころではなく巻き込まれてしまいます。
いかにも山田洋次監督が描く理想に近い家族像ですが、昭和風な空気は隠せていません。最近の日本の晩婚化、非正規労働者増などは加味されてない感じですが、少子化と女性の社会進出は反映されています。家族どおしの会話風景が喜劇っぽい点は、少し気になりました。
探偵の沼田(小林稔侍)には、妻に早々に逃げられて離婚した者の意見を述べさせたかったのでしょう。ちゃっかり、かよと周造が手を握る写真を渡してるのは友人としてあり得ない気がしましたが。かよをもっと悪女にすれば、物語は面白くなりそうなのですが、年配層にはウケないかもしれませんね。
『家族はつらいよ』結末/ラストシーン
喜劇風の家族会議の最後で、周造が倒れるのもほぼお約束の展開です。退院後に周造が離婚に応じて「今までありがとう」と言うと、富子は離婚届をやぶり捨てて元の状態に戻ります。小料理屋のかよの件は話しあったのでしょうか。
結局、山田洋次監督が言いたいことは、あうんの呼吸の妻に対しても「ありがとう」など感謝の言葉は大切ですよ、ということなのでしょうか。でもそもそも富子は本当に離婚するつもりだったのか気になります。
誕生日を忘れてた周造をこらしめるためや、恋愛小説を書くために体験したかっただけ、という風にも考えられますが、60〜70%くらいは本気だった気がします。結婚生活50年で積もり積もった不満が爆発したのでしょう。
いずれにしろ驚きはなく、映画体験としてもそこそこですが、家族などと安心して見れる映画には間違いないので、時間ある時にでも、ぜひ1度は観ることをおすすめしたいです!
他の映画はおすすめ映画ジャンル別も参考にしてください。
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