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ネタバレ感想『映画 聲の形』驚きは題の意味?21解説とキャラ考察/評価あらすじ

映画 聲の形

学生時代にいじめに遭遇しましたか?その場合、大人になってから同級生の声を聞けますか?小学時代に聴覚障害を持つ女子をいじめた将也は、5年後に自殺を考えるが、その少女に会って過去をやり直そうと昔の仲間とも再会するが難しそうで...(ネタバレあらすじ↓)

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映画 聲の形の予告動画

映画『映画 聲の形』評価まとめや作品情報

興行成績、公開日、上映時間などは↑に掲載してます。
原題/英題
the shape of voice
映倫区分
日本: G
配給/製作
(C)松竹、京都アニメーション
参考
 Wikipedia⇒
映画監督
山田尚子
キャスト/出演者
入野自由、早見沙織、悠木碧、小野賢章、金子有希、松岡茉優
レビューサイト平均評価 ★★★★★81/100換算

『映画 聲の形』ネタバレあらすじや結末

この先はネタバレありのあらすじです。他のネタバレ作品はネタバレ考察映画一覧で探してみてください。

高校生の石田将也(声:入野自由)はバイトで貯めたお金を全て下ろし、母親の枕元に「お金返します」と置いて家を出ます。そして橋から飛び降り自殺しようとするが、花火を見て思いとどまります。そのまま小学6年生のころを思い出します。

小学6年の将也と硝子とクラスメイト、悪いのは誰?(ネタバレあらすじ)

小学6年時、将也(声:松岡茉優。しょうや)は仲間たちと毎日楽しく退屈しない日々を過ごしてました。ある日、聴覚障害者の西宮硝子(声:早見沙織。しょうこ)が転校してきて、筆談用ノートでのコミュニケーションは最初はうまくいったけど少しづつ面倒になります。

手話を勉強して硝子と仲良くなった佐原みよこは、偽善者と呼ばれ不登校となります。将也は好奇心から硝子に接するが、やがていじめに発展し、筆談ノートを水たまりに投げたり、高価な補聴器をいくつも捨てたり壊したりします。

そして補聴器を勢いよく奪った時、硝子の耳から血が流れました。硝子の親から高価な補聴器をいくつも買いなおしてるという訴えが学校にあり、クラス担任の先生もついに犯人を追及し、将也ひとりが悪者にされます。

一緒に笑ってた島田や植野や川井らは沈黙します。その日から、いじめる側だった将也が一転して、いじめられる側になります。将也の母親は学校からの連絡で知り、硝子の母親に謝罪して補聴器代(170万円?)を弁償します。将也の母は耳から流血してたので、補聴器を引きちぎったケガを自ら再現したのかもしれません。

放課後に教室に戻ると、将也の机に書かれたいじめの落書きを、硝子が消してるのを見つけます。毎日消し続けてたのかもしれません。しかし将也は自分がいじめられる原因になった硝子を素直に許せず、取っ組み合いのけんかとなります。

高校3年の将也と硝子と、謎の男子の正体は?(ネタバレあらすじ)

5年後、高校3年生の将也は中学時代から島田らにも無視され、友達もいなくて下を向いて孤独に過ごしてます。小学時代に転校した西宮硝子へのいじめの後悔と、学校での疎外感から自殺を決意するが、その前に硝子に謝罪しようと、手話を覚えて会いに行きます

将也は硝子と再会し、自分が池に投げ捨てた筆談ノートを今さら返します。そして謝るつもりが「友だちになりたい」と口走ってしまうが、硝子はうなづきます。それが救いとなり、将也は自殺をやめますが、自殺を見抜いた将也の母は「自殺するなら返してもらった170万円燃やすよ!」とおどし、誤って燃やします。

将也は高校では孤立して、クラスメイトの顔を見ないで過ごし、その表現のため、みんなの顔にバツ印が貼られます。自殺してこの世から消えるつもりだったので、そのバツをはがそうという努力すらしてこなかったのです。

しかし硝子と再会して自殺をやめたからか、少しづつ将也は変わっていきます。クラスメイトの永束を不良から救ったことで、仲良くなります。将也が硝子と会うのを「ある男子」が妨害するが、永束のおかげで会えます。「ある男子」は将也が硝子のために川へ飛び込んだ写真をネット掲載し、将也は学校で自宅謹慎となります。

しかし将也は家出中の「ある男子」を見つけ、硝子の彼氏だと思い、自宅に泊めてやります。その正体は硝子の妹の結絃(ゆづる)とわかり驚きます。結絃は硝子をいじめた将也を信用できなかったけど、少しづつ将也を許せるようになります。しかし硝子の母は、将也をまだうらんでるのでビンタします。

小6の仲間と再会。また決別した理由は?(ネタバレあらすじ)

将也は硝子を、小学6年時代に不登校となった、佐原みよこと引き合わせます。そして偶然に植野直花にも出会います。植野は再会するなり硝子に「小学時代はごめん」と謝ります。そして、硝子をいじめてた将也が一緒にいるのをからかいます。

植野は、また補聴器で遊ぼうとするが、将也が手話するのを見て「ダサくなったね」と去ります。硝子は目の前で将也に感情をぶつける植野に触発されて、ポニーテールにし、かわいいプレゼントを手渡して将也に「好き!」と肉声で告白します。しかし将也には「月」と聞こえ、硝子は落ち込みます。

将也、硝子、結弦、佐原、永束はクラスメイトの真柴智、川井みきに植野も加えて遊園地へ遊びに行きます。将也は久しぶりに大勢で楽しみ、楽しむことへの罪悪感も感じます。将也は植野に誘われ、たこ焼きを買いに行くと、バイト中の島田と再会します。

島田は将也の元友人でしたが、後に将也を無視する側に回りました。将也は植野の気づかいにいらだち、きつくあたります。植野「西宮さんがいなければ、みんなハッピーだったんじゃない?」。将也「決めつけんなよ」

植野「私のこと嫌い?」。将也「…たぶん…」。島田に再会後、将也の視点では植野にまたバツマークが付きます。植野は硝子を誘って2人で観覧車に乗ります。結弦(ゆづる)はカメラを動画モードにして硝子に渡します。植野が本音で「硝子を嫌いだ!」と言うと、硝子は「私は私が嫌い」と言い、植野は硝子をはたき倒します。

学校では真柴が「西宮さんをいじめてたやつ、許せない」と言い、将也が川井に問いつめると「石田君が西宮さんをいじめてたんでしょ?」とクラスメイトにも真柴にも聞こえるように言います。将也は学校を飛び出して、硝子のいるいつもの橋へ行きます。

結弦、佐原もいて、永束、植野、川井、真柴も合流します。植野と川井が言い争い、佐原も責められ、将也は「川井、もうしゃべるな!」や真柴と永束にも冷たい言葉をあびせて、みんなバラバラに帰ります。将也はまたコミュニケーションを放棄した状態に戻ります。

花火の日に死にかけるのは誰?(ネタバレあらすじ)

結弦(ゆづる)は姉の硝子のことばかり気にして学校へも行ってないので、ばあちゃんは「結弦のことが心配だよ」と言います。しばらくすると、ばあちゃんが亡くなります。将也は硝子に会うために橋へ行くと、喪服がわりのセーラー服を着た結弦に会います。そして葬式会場まで送ります。

将也は友だちを失ったけど、夏休みは積極的に硝子と出かけます。硝子と結弦に母親の誕生日にも招かれ、母親と和解もします。西宮家3人と一緒に花火大会へも行き、結弦の配慮?で将也と硝子は2人きりになれるが、硝子は勉強のため帰宅すると言い、手話で「ありがとう」と告げます。

結弦は急に帰った硝子を心配してか、家に忘れたカメラを将也に取りに行かせます。そこで将也は硝子が飛び降り自殺しようとするのを見つけて、必死に硝子を引っ張り上げるが、勢いづいて将也が転落します。

しばらく将也は昏睡状態となります。硝子の母と結弦は、将也の母に土下座して謝罪します。植野は硝子につかみかかるが、硝子の母にビンタされなぐりあいになり、将也の母に止められます。植野は、将也の病室に硝子も永束も入れません。

硝子は何かできないか考え、永束、佐原、川井、真柴、そして植野に将也との関係修復をお願いしつづけます。ある晩、硝子は将也の夢を見て橋へ行くと、現実で目覚めた将也も橋に来ます。そして今まで言えなかった小学校時代のいじめの謝罪を初めて硝子にして「生きることを手伝ってほしい」と言い、硝子に受け入れられます

『映画 聲の形』ネタバレ結末と最後/ラスト

夏休みが終わると、回復した将也は硝子を学校の文化祭へ誘います。最初は生徒たちの顔を見れなくてうつむく将也を、硝子が引っ張ります。そして永束が将也に抱きついて謝ると、バツマークが落ちます。真柴も許し、川井は作りかけの千羽鶴を将也に手渡し、植野と佐原も合流します。

植野は硝子に「バーカ」と手話するが、間違ってたようで硝子に「バーカ」を教えられ、照れて逃げ去ります。初めての硝子とのコミュニケーションなので、泣いてたかもしれません。将也は仲間と一緒に文化祭をまわり、顔を上げて周囲の人たちの顔も見れるようになり、全てのバツマークがはがれていき、皆の声も聞こえてきて涙を流します。

ネタバレ感想『映画 聲の形』考察・評価・レビュー

この先はネタバレありの感想・考察です。他のネタバレ作品はネタバレ考察映画一覧で探してみてください。映画 聲の形

★★★★★ 82点/100(60が平均)

原作漫画も読みましたが、今回は映画だけのストーリーで感想を述べます。耳の聞こえない、いわゆる聴覚障がい者とその友人たちと家族を巻き込んでの社会派ドラマです。ラブストーリーの雰囲気もあるけど、最後まで恋人になったという表現はありません。

同じ年に公開された邦画アニメ『君の名は。』では力強く明るく言葉を発してたのに比べ、『この世界の片隅に』では言葉に出さずに心で語るモノローグが多用されました。しかし『映画 聲の形』ではモノローグさえなく、心情や考えを知るには行間を読んだり、想像力を働かせる必要があります

さらっと観るとテーマは「障がい者」「いじめ」のように感じますが、それは小学校時代のみで、メインの高校時代では「コミュニケーションの大切さと難しさ」「ゆるし」「再生」がウェイトを占めます。そしてラストでは「聲の形」というタイトルが、西宮硝子の聴覚障害のみを表すものではないことがわかります。

耳の聞こえない西宮硝子が一番不自由なわけではなく、周囲の声を聞かず、顔を見ず心を閉ざしながら生きている者こそ、硝子よりも不自由しながら暮らしているのです。そして全てのキャラが、何かしらのコミュニケーションを放棄してる点も興味深いです。

とても情報量の多い映画で、しかもテーマが濃厚で、タブーにもぎりぎりまでふみこんでいるため、観た後にぐったりしますが大きな満足感も得られます。刺激的でトラウマにもなりそうですが学校の課題映画にもしてほしいくらいです。全キャラとも生きてるようなので、ぜひ1度は観ることをおすすめします!

『映画 聲の形』おすすめ7ポイント
  • テーマが濃い社会派のアニメ映画
  • 登場キャラクターが極端で特徴的
  • キャラが生きてるように魅力的
  • 心が大きく揺さぶられる
  • コミュニケーションの難しさと大切さ
  • 聲の形のタイトルが示す意味
  • 子どもや家族と一緒に楽しめる
『映画 聲の形』少し残念5ポイント
  • 原作からのカットが多い
  • 重要な部分をサラッと描きすぎ
  • 不快なキャラが多い(極端表現)
  • 行間を読む必要あり
  • 観た後でぐったり(良い意味で)

『聲の形』21の疑問と考察・解説

本作の疑問と考察や解説です。ネタバレありです。

『聲の形』(こえのかたち)のタイトルの真の意味とは?

「聲」は「声」の旧字体なので同じ意味です。本作での「聲(こえ)」とは、聴覚障がい者の西宮硝子を連想させるのは当然ですが、それだけではありません。他人に心を開かず「声」が全く聞こえない将也にも「聲の形」は見えていません。

硝子と将也以外の同級生たちも「自分が聞きたくないことは聞かない」という姿勢なので、ある意味では将也と同じように感じます。障害者も健常者も関係なく「他人を理解するのは困難」だけど、理解しあうための「聲の形」すなわち「コミュニケーション」が必要だと表現されています。

『聲の形』のテーマは「いじめ」「障がい者」ではない?

本作のテーマは「障害者をいじめた者へのいじめ」などのように一言では語れず、観る人によってとらえかたが変わりそうです。私が感じたテーマは「コミュニケーションの大切さ」「多様な他人を完全理解するのは不可能」「罪と罰」「ゆるし」「再生」などです。

『映画 聲の形』で最もクズなのは誰?

これも観た人によって感じ方は違うと思います。よく見る意見は「自分に最も似てる人が最もクズに思える」や川井や植野や島田や学校の先生が挙げられています。私は、クズな部分は登場人物全員にあるけど、良い部分も混ざってると感じました。

その中で1人だけクズを挙げるとすると、嫌悪感だらけの学校の担任先生です。硝子への思いやりを全く感じないし、いじめを放置したり、いじめの犯人を1人に特定するのは「パワハラ」です。国語の授業で硝子を当てなかったり、本を読んだ時の発音が変だった時の対応ももう少しやり方がある気がします。

西宮硝子、将也、植野、川井についての考察は、後述します。

バツ印の意味とは?

将也の視点です。将也はいじめられる側になってから、他人から心を閉じてコミュニケーションを放棄し、周囲の人の顔を見ないので、絆創膏(ばんそうこう)のようなバツマークで表現されています。心を開いた人のバツ印ははがれるけど、またその人の話を聞きたくなくなるとバツ印は復活します。

小学時代の同級生で硝子に最初に謝罪したのは誰?

再会と同時に謝罪した植野です。将也は微妙に謝ったようなことは言うけど、本当の意味で声で謝罪したのは、ラストで昏睡から目覚めた後です。佐原は謝罪したかもしれませんが、川井は悪いことしたと思ってないので今後も謝罪しないと思います。

ちなみに、同級生の中で最初に手話を覚えるのも、将也と佐原をのぞくと植野です。

自殺前に170万円を置いた理由は?燃えた意味は?

小学6年生の時に壊した硝子の補聴器代(約170万円?)を将也の母が弁償したので、自殺前にそれだけは母親に返済したかったのでしょう。170万円が燃えたのは、将也の命に比べると安いという意味や、これで「自殺」は無駄死にだと表現したのかもしれません。

将也の母が耳から流血してた理由は?

映画でも原作でも明確に描かれないけど、たぶん、将也の母が自分でピアスを引っこ抜いて、硝子の痛みを再現して見せたのだと思います。硝子の母は怒ると気性が激しいので「硝子がどれだけ痛かったかわかるの?」とか言ったのかもしれません。

将也と硝子のとっくみあいシーンの意味とは?

このシーンはつらいけど、硝子が初めて本音を他人にぶつけた貴重なシーンでもあります。

将也が自殺をやめた理由とは?

冒頭で将也は橋から飛び降り自殺する妄想を抱きますが、硝子と再会し「友だちになりたい」との申し出があっさりと受け入れられたので自殺をやめたのだと思います。それは「ゆるされた」からではなく「孤独ではなくなった」からと感じました。

また将也が、硝子や永束や母親とのつながりが強くなったことも一因だと思います。生きて罪のつぐないをしたいと思ったのかもしれません。一方で、将也が自殺をやめたのは、良かったなぁと思う反面、本当に自殺するほど思いつめてたのかなとも感じます。

硝子の妹の結弦(ゆづる)が男子のように振る舞う理由とは?

おそらく親が硝子にかける時間が多かったせいで、ショートヘアーにして男子のように振る舞い、親に迷惑をかけたくなかったのでしょう。また、弱い硝子を守るために「強くなりたい」という気持ちが大きいのだと感じます。結弦の一番の理解者は、おばあちゃんです。

硝子が急におしゃれした理由は?

久しぶりに植野が将也と再会した時、ストレートに感情をぶつけるのを見て触発されたのでしょう。また、会話内容はわからないので、よけいに焼きもちというか嫉妬したのだと思います。それで、ポニーテールにし、かわいいプレゼントを将也に手渡して告白します。

将也は本当に「好き」が聞こえなかったのか?

硝子に「好き」と言われる可能性も資格もあるとは想像してなかったので、本当に聞こえなかったのだと思います。たとえ聞こえても受け入れられなかった気がします。そういう意味では、まだタイミングが早すぎたのでしょう。

硝子がこの時だけは、「手話」ではなく「自分の声」にこだわったのは、植野へのライバル心なので、かわいいです。

観覧車で植野が硝子をはたき倒した理由は?

植野が本音で「硝子を嫌いだ!」と言ったのに、硝子は「私は私が嫌い」と、まだ本音を言わないのを聞いて、イラッとしたのだと思います。この直前の会話、植野「私のこと嫌い?」。将也「…たぶん…」も大きく影響してるとは思います。

硝子が突然、自殺しようとした理由とは?

突然ではなく感情の蓄積の結果だと思います。硝子が自殺を決意した決定打は「将也が全ての友だちを失った原因が自分にある」と感じたからです。また、支えだった「おばあちゃんの死」も一因だと感じます。

結弦が動物の死がいばかり撮影して、家中に貼ってるのは硝子に「死」の恐怖を感じさせて自殺しないようにするためです。しかし、おばあちゃんの死には恐怖を感じなかったため、「死」が身近に思えたのかもしれません。

皮肉にも、花火を見て将也は自殺をやめましたが、花火の日に硝子は自殺しようとしたのです。

植野が手話で「バーカ」と言った意味とは?

植野は敵意もふくめると、同級生では将也の次に硝子と声でコミュニケーションを取り続けます。そしてついに硝子の土俵に立ち、手話を覚えることにしたようです。家族を除くと、佐原、将也についで3人目です。その前に硝子に傘をさしてもらい、それへの返答ともとれます。

植野は「バーカ」と手話で言ってみたけど、間違ってて硝子に訂正されたので、照れくさくて逃げ去ります。初めて硝子も本音でコミュニケーションしてくれたため、植野は涙を流し、その顔を見られたくなかったのかもしれません。硝子もとてもうれしそうです。

文化祭で学校中の生徒のバツ印が取れた理由とは?

文化祭で昔の同級生たちと仲直りできた将也は、少しづつ勇気を出して顔を上げ、ついに閉ざしていた心を開いて、周りの人の「聲の形」を聞こうとしたのでしょう。硝子に「生きることを手伝ってほしい」と言ったように、罪と向き合う覚悟が出来たのでしょう。

登場キャラクター達の性格が極端すぎるのでは?

そう思います。登場キャラクター達は性格を極端にしてるため、不快な言動も多いけど、それぞれに理由もあり完全悪はいません。キャラの「本音」と「建前」の使い分けや割合を極端に表現してるのは、対比する上で効果を発揮してます。

現実社会の私たちは、将也や硝子のようにふるまうこともあるし、植野や川井に似た一面もあります。本音と建前、自己肯定と自己否定を状況によって使い分けています。その割合は人によって違い、それら多種多様な人間をつなぐのがコミュニケーションです。

将也にとっての「聲の形」とは?

将也は、小学時代のいじめがひどくて、ゆるせるものではないです。その後、逆にいじめられる立場になると、学校でのコミュニケーションを放棄して誰の「聲の形」も聞こえなくなり、自己否定感で満たされます。

硝子に「ゆるされて」罪悪感・自己嫌悪から少しづつ回復していき、ラストでは「謝罪」し、学校内での「聲の形」と向き合うことにします。硝子が美少女だから仲良くしたかったのでは、という勘ぐりもあるけど、そんな心の余裕はなかったと思います。

硝子にとっての「聲の形」とは?

硝子は、自分の聴覚障害で家族に迷惑をかけてると感じてるので、自分の中の「聲の形」(本音)は心の奥深くに隠して、常に回りにあわせて愛想笑いの顔を作ります。自己否定感に満たされ、他人とは本音で話さないので深くはつきあえません。

硝子はいつからか自己防衛のために「ごめんなさい」や筆談ノートに逃げてしまってます。母子家庭で硝子と結弦(ゆずる)を育ててきた母親も、苦労のせいかコミュニケーションが下手ですが、硝子も結弦もそれを引き継いでいます。

将也をあっさり「ゆるす」のは、キリストやブッダのようです。将也と植野に嫉妬したりする、かわいさもあり、ほぼ建前だけなので純粋に見えます。将也ととっくみあいした時以外は最後まで感情を出さないけど、ラストの植野との手話は明るい兆候です。

植野にとっての「聲の形」とは?

植野は、小学時代から将也を好きでした。だから将也が好奇心を持った硝子に対して、恋敵のような感情を持ち、いじめたのでしょう。高校時代の植野は、建前が少なくほぼ本音で語り、感情や「聲の形」にウソをつけません。正直なのはいいけど、全く空気は読まず、ストレートのド直球キャラで感情モンスターで硝子とは真逆です。

だからこそ、将也より先に硝子には謝罪し、永束や川井や真柴が覚えようともしない手話も使ってみるし、将也と島田を引き合わせたりもします。硝子以上に将也に立ち直ってほしいと思ってるけど、何でもストレートすぎて裏目にでるのは不器用すぎます。将也が昏睡時も、優しい将也の母の代わりに硝子に怒りをぶつけます。

現実の大人社会、特に日本では、みんなが本音で語るとすぐ人間関係が崩れるため、植野は存在しづらいでしょう。でも『聲の形』での植野は、硝子や川井との対比としても欠かせない魅力的なキャラクターです。

川井にとっての「聲の形」とは?

川井は、小学時代の硝子や佐原や将也へのいじめには積極的に加担してないけど、高校時代まで将也を無視し続けています。他人との接し方は、本音より建前が中心だけど本人にその自覚はなく、自分の「聲の形」は常に正しいと勘違いしてる、ど天然な優等生キャラです。

普段はまともに振る舞うけど、少しでも自分が否定されると全力で反論するなど、自己愛や自己肯定感のかたまりです。植野が「本音率」で硝子の真逆だとすれば、川井は「自己肯定率」で硝子の真逆です。

本作では「川井が一番気持ち悪い」の意見をよく聞くけど、それは現実社会で最も多いタイプだからだと感じます。もちろん自己中や欲望に忠実な感じは強調されてるけど、自分を守るためにいじめを止めなかったりするのは、誰しも心当たりがありそうです。

続編や前作や関連作は、ネタバレ映画一覧で確認できますよ。

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ゆめぴょん(管理人/執筆/映画好き)
ゆめぴょん@ピクシーン
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